京都姉妹校交流会
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7番 ライト 神崎
【一日の終わりに食べる甘味が至福のひととき。】
貴「……。」キリッ
野「凄い気迫……憐先輩のあんな表情初めて見たわ。」
パ「まぁ、いつもはのほほんとしてるからなアイツ。」
狗「しゃけ。」
真「基本勝負に拘らない憐が、あそこまで勝ちを狙ってんのは、十中八九憂太がいるからだろうな。」
伏「ですね。」
乙「えっ……そ、そうかな〜そうなら嬉しいな。」ニコニコ
虎(先輩めちゃくちゃ嬉しそう……。)
憐が打席に立った時、ベンチ組の方では各々に今の憐の状態について話していた。基本憐は勝負事に関して、仲間達の意見に合わせる為、勝ち負けに拘らない。しかし、今回は久々に帰国した乙骨の為に、自ら率先して勝利を目指して行動していた。
せっかく憂太と一緒に参加出来るのだから、この勝負……絶対勝ちたい……。
その思いで見つめる先はピッチングマシーンのメカ丸……。いつボールが来てもいいように、目を離さぬようじっと見つめていた。
ブンッ
メカ丸からボールが一直線に放たれる。
貴「……っ!」ブンッ
バシッ
五「ストライーック!!」
一級目はバットに当たらず、空振りに終わった。そして二級目は──────
ブンッ
バシッ
五「ストライーック!」
そして来る三球目は──────
ブンッ
バシッ
五「ストライッ!バッターアウッ!」
貴「……。」
「「「「「「「「「………。」」」」」」」」」
虎「えっ……えぇえええええ!?!?」
野「はぁ?!ちょっと!空振り三振ってどういう事だゴルァ!」
虎杖と野薔薇は思わず憐の結果に大声をあげた。野薔薇に至っては怒声である。
貴「すみませんでした!!あんな調子のいい事言っていたけど、実は球技全般が苦手です!野球もサッカーもバレーもバスケも下手です!」
ベンチに戻ってくると、憐は綺麗な角度で皆に頭を下げた。そう……彼女は何を隠そう球技全般のスポーツが苦手なのである。憐の幼少期は乙骨と同じく幼馴染の3人で遊ぶ日々……。東京の小学校に転校、中学校に行くも環境に馴染めず、球技を使って遊ぶ機会も無かった為、彼女の球技スキルは磨かれる事はなく今に至る。乙骨と違うのは、乙骨には対応できる才能はあったのだが、彼女にはそれが無かった。苦手なものは苦手なのだ……。
パ「え〜オマエ、それで京都校チームに行こうとしたのか?……まさかお荷物になる気で?!」
狗「おかか。」
貴「違うよ!!本当は私以外が良いのも分かってたけど、こういうのって言い出しっぺが行くものじゃない??京都の人達も真剣にやってるの見たら許してくれるかな〜って……。」
真「許されるわけねぇだろ。」
野「でも、これなら先輩止めずに、アイツらの所に送り込めば良かったかもね。」
貴「うっ……見えないナイフが突き刺さったよ。皆酷い……確かにお荷物だけどさ、そこまで言わなくても……。」
憐に言いたい放題のベンチ組にいよいよ泣きそうになる憐。凛は自分の妹の言われように、一層憐れみを込めて見ていた。
乙「で、でも憐は一生懸命バットを振ってたよね……!ボールは当たらなかったけど、僕は頑張ってた憐の姿が凄く好きだな!本当にこのチームにいてくれて良かったよ!……。」
ただ一人、乙骨だけは憐の頑張りを褒めて落ち込んでいる憐を励ましていた。乙骨の励ましに少し元気になる憐。
貴「まぁ、私の事は置いといて……次は最後の打席……悠仁の番だね。」
虎「まぁ、任せとけよ憐。オマエの分までかっとばっしてくるからさ!」
そう言って虎杖は、打席に立った。そして ───
虎「……っ!」カキィン
真「入ったな。」
貴「やった!」
虎「おっし!」
有言実行……見事彼は言葉通り、ボールをかっ飛ばし、飛行している西宮も取れなかった。本日2人目のホームラン打者になったのだ。
夜「
こうしてどうなるかと思われた、姉妹校交流会の2日目も無事行われ勝敗は決した。今回の野球戦は、3-0で東京校の勝利だった。
憐はこの交流会を決して忘れない……、もう二度と会えないと思ったあの子が実は生きていた事……、仲間達に支えられていた事……、愛しい彼に再び出会い、守られていた事……、私にとって、全てかけがえのない出来事だった。去年は、何も力になれず虚しい思いをしていたが、改めて思う……。
今年の交流会、やれて良かったなっ!
姉妹校交流会
2日目 野球戦
東京:3 京都:0
30年度交流会
勝者 東京校
END
〜あとがき〜
一応完結致しました!長い間御付き合い頂きありがとうございます!でも、もしかしたらもう少し続くかもです。無ければこの文はそっと消します。