京都姉妹校交流会
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京都姉妹校交流会 2日目
呪術高専東京校メンバーと、同じく呪術高専京都校メンバーで野球をする事になった憐達は、ユニフォームに着替え、その野球が行われる場所、高専のグラウンドにそれぞれ集まっていた。途中乙骨と虎杖が集合時間ギリギリにやって来て、野薔薇と真希にそれぞれ怒られていた。しかし、これから始まる試合に作戦会議を始めようとするも、ある問題に気づき、憐が仲間達に声をかけた事により、二人の説教が中断される。その問題とは……
貴「今気づいたんだけどさ……、京都の人達より私達の方が人数多くない?」
「「「「「「「……………。」」」」」」」
虎「俺達の方は今何人だ?」
貴「8人よ。」
パ「確かに……あっちは6人か?」
狗「しゃけ。」
真「憂太の参加は予定外だったからな。」
乙「なんかごめんね……。」
貴「気にしないで憂太……でもそうね、二人多いならちょっと問題じゃない?」
野「なんでよ?別にいいでしょ、二人くらい……誤差よ誤差!」
虎「誤差ってオマエな……でも、しょうがなくね?まさか野球やるとは思わんかったし……。」
貴「それで考えたんだけど、こっちから一人京都の人達のチームに入るってのはどう?そうしたらお互い7人ずつになってフェアじゃない?」
野「はぁ?!ナシよナシ!ありえないわよ……どうしてアイツらのチームなんか!」
パ「そうだぞ、第一アイツらだってOKするとは限らんだろ?」
狗「おかか。」
真「パンダの意見に同意。」
伏「俺も同意です。」
貴「でも、これでこっちが勝ったとして、人数差で勝てるじゃんって言われたら悔しくない?だからね、言い出しっぺの私が抜けて、一度京都の人達に、そっちのチームに入れて貰えるかお願いしてみようと思って……!」
東京校の方は京都校に比べ二人多い為、人数差が出来ていた。そこでフェアに勝負をする為に、憐がこちらからのチームのうち、一人が抜けて京都校のチームに入る事を提案した。各々憐の提案に反対するが、抜けるメンバーは自分だと告げる憐。
真「はぁ?そんなのわざわざオマエが行く必要はねぇ!第一さっきパンダが言ったろ?あっちが受け入れるとは限らない……なんせ、アイツら私らを潰す気満々だったからな。」
野「真希さんの言う通りよ。門前払いされるに決まってるわ……だから行く必要なし!」
その中でも真希と野薔薇は猛反対……。真希と野薔薇は、憐の考えが相手に伝わると考えてはいない……。憐は善意で、そして正々堂々と戦いたいから提案しているが、あっちがどう受け止めるか分からない……特に、真依あたりに嫌味を言われるに決まっている……、そう考えていた二人は、憐の提案を即刻否定していた。
貴「でも、あっちには霞がいるから、もしかしたら話せば分かってくれるかもしれないし……。」
それでも粘る憐に、とうとう静観していた彼が口を挟む……。
乙「駄目だよ、憐……。」
「「「「「「「……!!」」」」」」」
乙骨は、真希と野薔薇相手に説得しようとしていた憐に対し静かに諌めた。心做しか目が据わっている乙骨に、憐以外は彼に任せようと口を閉ざした。
乙「君は僕に言ったよね……?頑張って皆の役に立ちたいって……今度こそちゃんとした形で勝ちたいって……。」
貴「言った……!だからこうして……」
乙「本当にそうかな?これだけ皆から反対されているのに……役に立っているって言えるの?」
貴「うっ……。」
乙骨の静かな問いかけに言葉が詰まる憐。少し意地になりすぎた部分もあると自分でも思っていたが、それは【正攻法に勝つ事】に拘っていたから。しかし、彼に言われると少し怯んでしまうのもまた事実……。憐の勢いは徐々に萎んでいった。乙骨も何も意地悪で憐に言っている訳では無い……。彼女の気持ちも分からなくはないが、仲間の皆が反対しているのに、自身の提案を貫き通す事は果たして正解なのか疑問だった。
自分も友人の意見に賛成だったから、果たして頼んであちらのチームに入れてもらえるか疑問である。最悪弱いとこちらが決めつけての行動として見られ、反感を買うかもしれない……、 彼女にとっては善意でも、受け取り側次第で変わるものなのだから……。
乙「それに僕は君が参加する条件として、君に無理させない為に、僕が君の傍にいる事を条件とした。君がそっちのチームに行ったら、君に何かあった時に僕がすぐに対処出来ない……。」
貴「……。」
乙「君の気持ちは分かるよ……善意で言っている事もね……。でもね、逆に考えてみて……憐も同じような事をされて嬉しいかな?」
貴「……嬉しくない。気を遣われなくても私達でやれる……皆強いもの。」
乙「そうだね……じゃあ、どうする?」
貴「……皆、頑張ろうね!」
冷静な乙骨の説得に憐は納得させられ、意見をひっくり返して、東京校のチームとしてやっていくことに……。それを見た乙骨は小さく微笑み、憐を見ていた。
虎「オ、オウ……!(先輩すげー……、憐の意見をひっくり返させた……。)」
伏(神崎先輩の事は、乙骨先輩に任せて正解だな。)
野(……良いんだけど私や真希さんの時は変わらなかった癖に、乙骨先輩の時に変わるのはムカつくわね……。)
狗「しゃけ……!」
パ「オウー!(憂太に任せりゃなんとかなるわな。)」
真「(やっとおさまったか……。)なら早いとこ打順とポジション決めんぞ……。」
こうして東京校、京都校それぞれが野球のポジション、打順……さらにどちらも正式な人数に達していないため、特別ルールを決めていくなど、着々とその準備が行われていった。