京都姉妹校交流会
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乙骨 side
硝「君の反転術式のおかげで、傷自体は大体治っている。命に別状は無いよ。」
乙「良かった!……。」
硝「だが、今まで体を酷使したツケが回ってきている……疲労が蓄積されている状態だ。二日くらいは休んでいたほうがいいな。明日もし開かれる交流会に参加する気なら、辞める事をすすめる。」
乙「そうですか……。」
憐を抱えた僕は、念の為、家入さんに傷を見てもらう為に医務室に向かった。そして家入さんに念入りに憐の状態を見てもらった結果、このまま休んでいた方が良いと言われた。
硝「とりあえず、帰してもいいだろう。憐を部屋まで運べる?」
乙「はい、運べます……。ただ、意識がない時に彼女の部屋に入るのもどうかと思うので、僕の部屋でもいいですか?」
硝「まぁ、いいだろう……。ただ君なら大丈夫だろうが、言っておく。いくら恋人同士でも憐に手を出すなよ……一応怪我人だからな。」
乙「出さないですよ!」
家入さんから、からかわれたものの許可を貰ったので、目を覚まさない憐を抱え上げ、僕の部屋のベッドに憐を横たわせた。目を覚ますまで、そばにいようと近くに椅子を持ってきて、座っていたら、二年生の皆が憐のお見舞いにきてくれた。
狗「しゃけ!」
パ「さっきぶりだな、憂太。」
真「よぉ……久しぶりだな。」
乙「みんな……久しぶり。」
春に日本を旅立って数ヶ月、久々に再会した僕の大切な友達……狗巻くん、パンダくん、真希さん。憐とは頻繁に連絡をとっていたけど、他の3人とは憐と電話をする時、たまに変わって貰って話すぐらいだった。それでも最近はお互い忙しく電話も出来ていなかったので、この3人との久々の会話だった。
皆と色々な事を話し合った。自分達の近況、新しく入ってきた後輩達の話、それから憐の話など……久々の友達との語らいは、時間を忘れるくらい楽しかった。
特に、真希さんからは憐のここ最近の様子を教えて貰った。体調崩し回復した後、病み上がりなのにも関わらず、多くの任務を受けていた事を……。その時から憐の違和感を感じ、気にかけたり時には頼るよう伝えたが、憐はあくまで隠す事を選び、いつものような振る舞いをしていたらしい。そんな中でも、真希さんは最悪な状態だけは回避できるよう努めてくれた。
パ「じゃ、俺らは戻るから憐の事、頼むな。」
狗「しゃけ。」
真「オマエからよく言っとけ……いい加減、人に頼る事を覚えろってな……。」
乙「うん、しっかり伝えるよ!憐の事、本当にありがとう……パンダくん、狗巻くん、真希さん。」
ゆっくり話し合った後、3人は戻っていった。今、部屋にいるのは彼女と僕だけ……。
乙「ふぅ〜、皆元気そうで良かったよ。後は、憐だけだね……。ゆっくり休んで欲しいとは言ったけど、話せないのは少し寂しいな……。」
瞼は閉じられていて、ブラウンの瞳が見えることは無い……。傷は大体治った……それなら、後は彼女が目を覚ますだけ……。
久々に逢えたのに、いまだ会話らしきものは出来ていない。
鈴を転がすような美しく澄んだ君の声が聞きたい───。
花が綻ぶような君の笑顔が見たい───。
……僕はずっと君に逢いたかったんだ───。
──────────────────
(……白い……天井……?)
ここは一体何処だろう……。何故私はベッドで寝ているんだろうか……。体が重くて動かせない……まるで鉛のような重さだ。
貴「……。」
こうなっている現状が分からない……。辺りを見回しても誰もいないようだった。少し、今までの事を思い出してみよう……。
(確か、野薔薇ちゃんと真依さんと歩いていたら……途中で歌姫先生と……そうだ!見た事ない金髪の男が対峙してるのを見かけて、声を掛けたけど……その男が急に寄ってきて、私目掛けて刀を振り下ろそうとしてきたんだ……。間に合わないと思って、目をつぶってたけど痛みはやって来なくて……何でだろうと思って目を開けたら……)
貴「憂太……。」
そうだ……日本にいるはずのない彼が、私を守ってくれた……。でもどうして……??
(なんで彼は日本に……任務が終わったのかな?でもそんな事一度も……交流会に参加する事も言ってなかった……。本当に……なんで……。)
考えながら見回してみると、ある事に気づいた。力を振り絞り、鉛のように重い上体を起こす。
貴「待って……よく見たら、この部屋……見覚えがある……。」
比較的物が少なく、上質な白を基調としたシンプルな部屋……そして、極めつけは棚の上に置いてあるあの写真達……。
左から二年生になった記念に、5人で撮った写真
幼い頃、まだ里香が生きていた時に3人で撮った写真。
恥ずかしいから辞めて欲しいと頼んだのに、結局飾ってる私単体の写真。
互いの想いを伝え合い、誓いを立てたあの日……付き合う事になり、姉さんが撮ってくれた二人っきりで笑って写っている私と憂太の写真。
間違いない……この部屋は……
貴「憂太の部屋だ……。」
ようやく事態を把握出来たところで、扉が開いた……。その扉を開けた人物は……
乙「憐……!起きてたんだね!良かった〜目を覚まして……。おはよう〜!ごめんね、そばにいられなくて……今後どうするのか、先生達に聞いてたんだ。
体はどう?痛い所とか辛い事とかない?遠慮なく言ってね!僕が治すから……。」
憂太だった……。彼は私を見るなり、足早に駆け寄ってきて、矢継ぎ早に話をした。
貴「ちょっ、ちょっと待って……!!そんなに一気に話されても、分からないよ!」
乙「あっ、ごめん!……憐が目を覚ました事とか、ようやく話す事ができると思ったら、嬉しくなっちゃって……!ほんとにごめんね……!」
貴「……ううん、そこまで謝らなくてもいいよ。憂太が喜んでくれてるのは伝わるし……。」
自分の事でそんなに手放しに喜ばれるのを見ると、羞恥心もあるが、素直に嬉しいから別にいいけどね。怒涛に話すのはやめて欲しいけど……。
乙「良かった……!さっきも言ったけど、体調はどうかな?痛い所とか、辛い事とかない?」
貴「……まぁ、体が重いくらいで痛い所とかは特にないかな。憂太が治してくれたんだよね?ありがとう……。」
乙「どういたしまして……。僕にとっては、最愛の君が何よりも大切だから治すのは当然だよ……だから気にしないでね。」
貴「もう、すぐそういう事言うんだから……。
それより、聞きたいことがあるの……。なんで日本にいるの?海外の任務は??終わらせたの??」
憂太の飾らない素直な言葉は嬉しいけど、直で言われると恥ずかしいから、そこそこ触れるとして……今、一番気になっている事を聞いた。
(全然分からない……なんで憂太は日本に……。)
私から聞かれた憂太は、一旦目を閉じて口から息を吐いた後、居住まいを正し話し始めた。
乙「……五条先生から頼まれて、僕は名残惜しくも憐や皆と別れて日本を離れ、海外の地に降り立った。その間、君は僕に頻繁に連絡をくれていたよね。時差の関係ですぐ返す事はできなかったけど、時には電話をして……僕にとって君とのやり取りは、とても嬉しくて心の支えになってたんだ。だけど、それから数ヶ月後……7月ぐらいかな?僕が君に対して違和感を感じ始めたのは……」
貴「7月くらいから……違和感……。」
頭の中でここ数ヶ月の出来事を遡る……。
乙「憐の元気がないように感じてね。一日ぐらいなら分かるけど、三日経っても返信がなかった時あったり、この頃から憐と予定が合わなくなって電話も出来てなかったよね。」
貴「……!!」
(……悠仁が亡くなったと聞かされた時か。)
その頃の私は、悠仁の死を受け入れようともがいていた。考えては悲しくなり、気持ちが沈む。伏黒くんと野薔薇ちゃんはちゃんと受け入れて、前に進んでいたのに、私には難しかった。忙しくなれば、考える時間なんて無くなると思い、普段なら積極的にやらなかった任務も多く請け負った。
その影響もあって、憂太と毎日やり取りしていたけど、返事が遅くなったり、電話も声を聞かれると勘づかれると思ったから、予定が合わないと言って断っていた。
(電話出来てないから、憂太は私の声を聞いてないはずなんだけど……文のやり取りだけで分かったの??)
……なんで分かったんだろう。普段は穏やかな雰囲気を出していて、優しいし人畜無害な人だから、忘れやすいけど、鋭いんだよね……。
でもまぁ、結局任務ばっかやってても変わらなかった……。結局空いた時間でグルグル考えてしまう……。悠仁を失った喪失感、自分の存在意義……悪いことばかり考えてた。
だけど、真希やパンダくん、狗巻くんが気にかけてくれてた事も知っていた……3人の優しさが伝わっていた。それにもうすぐ交流会がある……。
3人だけでなく、一年生の二人が頑張ってるんだから私もいい加減に悲しむのはやめよう……少しずつ受け入れようと気持ちを立て直そうとしていた。
この5人だけじゃない……憂太とのやり取りも私にとっては自分の気持ちを立て直す力になっていた。そばにいなくとも、海の向こうで、新たな土地で彼は頑張っていた。自分だって大変なはずなのに、いつも私の事を気にかけてくれていた。それなのに、私はへこたれてる場合じゃない……少しずつでも頑張ろうと思い、特訓にも途中からだけど参加していた。
乙「君の事が心配になったけど、僕も五条先生から頼まれた事がある……これを放り出す訳にも行かないし、どうしようかと悩んでいた時に、五条先生が僕の元に直接来てくれたんだ。」
貴「五条先生が……憂太の所に??」
硝「君の反転術式のおかげで、傷自体は大体治っている。命に別状は無いよ。」
乙「良かった!……。」
硝「だが、今まで体を酷使したツケが回ってきている……疲労が蓄積されている状態だ。二日くらいは休んでいたほうがいいな。明日もし開かれる交流会に参加する気なら、辞める事をすすめる。」
乙「そうですか……。」
憐を抱えた僕は、念の為、家入さんに傷を見てもらう為に医務室に向かった。そして家入さんに念入りに憐の状態を見てもらった結果、このまま休んでいた方が良いと言われた。
硝「とりあえず、帰してもいいだろう。憐を部屋まで運べる?」
乙「はい、運べます……。ただ、意識がない時に彼女の部屋に入るのもどうかと思うので、僕の部屋でもいいですか?」
硝「まぁ、いいだろう……。ただ君なら大丈夫だろうが、言っておく。いくら恋人同士でも憐に手を出すなよ……一応怪我人だからな。」
乙「出さないですよ!」
家入さんから、からかわれたものの許可を貰ったので、目を覚まさない憐を抱え上げ、僕の部屋のベッドに憐を横たわせた。目を覚ますまで、そばにいようと近くに椅子を持ってきて、座っていたら、二年生の皆が憐のお見舞いにきてくれた。
狗「しゃけ!」
パ「さっきぶりだな、憂太。」
真「よぉ……久しぶりだな。」
乙「みんな……久しぶり。」
春に日本を旅立って数ヶ月、久々に再会した僕の大切な友達……狗巻くん、パンダくん、真希さん。憐とは頻繁に連絡をとっていたけど、他の3人とは憐と電話をする時、たまに変わって貰って話すぐらいだった。それでも最近はお互い忙しく電話も出来ていなかったので、この3人との久々の会話だった。
皆と色々な事を話し合った。自分達の近況、新しく入ってきた後輩達の話、それから憐の話など……久々の友達との語らいは、時間を忘れるくらい楽しかった。
特に、真希さんからは憐のここ最近の様子を教えて貰った。体調崩し回復した後、病み上がりなのにも関わらず、多くの任務を受けていた事を……。その時から憐の違和感を感じ、気にかけたり時には頼るよう伝えたが、憐はあくまで隠す事を選び、いつものような振る舞いをしていたらしい。そんな中でも、真希さんは最悪な状態だけは回避できるよう努めてくれた。
パ「じゃ、俺らは戻るから憐の事、頼むな。」
狗「しゃけ。」
真「オマエからよく言っとけ……いい加減、人に頼る事を覚えろってな……。」
乙「うん、しっかり伝えるよ!憐の事、本当にありがとう……パンダくん、狗巻くん、真希さん。」
ゆっくり話し合った後、3人は戻っていった。今、部屋にいるのは彼女と僕だけ……。
乙「ふぅ〜、皆元気そうで良かったよ。後は、憐だけだね……。ゆっくり休んで欲しいとは言ったけど、話せないのは少し寂しいな……。」
瞼は閉じられていて、ブラウンの瞳が見えることは無い……。傷は大体治った……それなら、後は彼女が目を覚ますだけ……。
久々に逢えたのに、いまだ会話らしきものは出来ていない。
鈴を転がすような美しく澄んだ君の声が聞きたい───。
花が綻ぶような君の笑顔が見たい───。
……僕はずっと君に逢いたかったんだ───。
──────────────────
(……白い……天井……?)
ここは一体何処だろう……。何故私はベッドで寝ているんだろうか……。体が重くて動かせない……まるで鉛のような重さだ。
貴「……。」
こうなっている現状が分からない……。辺りを見回しても誰もいないようだった。少し、今までの事を思い出してみよう……。
(確か、野薔薇ちゃんと真依さんと歩いていたら……途中で歌姫先生と……そうだ!見た事ない金髪の男が対峙してるのを見かけて、声を掛けたけど……その男が急に寄ってきて、私目掛けて刀を振り下ろそうとしてきたんだ……。間に合わないと思って、目をつぶってたけど痛みはやって来なくて……何でだろうと思って目を開けたら……)
貴「憂太……。」
そうだ……日本にいるはずのない彼が、私を守ってくれた……。でもどうして……??
(なんで彼は日本に……任務が終わったのかな?でもそんな事一度も……交流会に参加する事も言ってなかった……。本当に……なんで……。)
考えながら見回してみると、ある事に気づいた。力を振り絞り、鉛のように重い上体を起こす。
貴「待って……よく見たら、この部屋……見覚えがある……。」
比較的物が少なく、上質な白を基調としたシンプルな部屋……そして、極めつけは棚の上に置いてあるあの写真達……。
左から二年生になった記念に、5人で撮った写真
幼い頃、まだ里香が生きていた時に3人で撮った写真。
恥ずかしいから辞めて欲しいと頼んだのに、結局飾ってる私単体の写真。
互いの想いを伝え合い、誓いを立てたあの日……付き合う事になり、姉さんが撮ってくれた二人っきりで笑って写っている私と憂太の写真。
間違いない……この部屋は……
貴「憂太の部屋だ……。」
ようやく事態を把握出来たところで、扉が開いた……。その扉を開けた人物は……
乙「憐……!起きてたんだね!良かった〜目を覚まして……。おはよう〜!ごめんね、そばにいられなくて……今後どうするのか、先生達に聞いてたんだ。
体はどう?痛い所とか辛い事とかない?遠慮なく言ってね!僕が治すから……。」
憂太だった……。彼は私を見るなり、足早に駆け寄ってきて、矢継ぎ早に話をした。
貴「ちょっ、ちょっと待って……!!そんなに一気に話されても、分からないよ!」
乙「あっ、ごめん!……憐が目を覚ました事とか、ようやく話す事ができると思ったら、嬉しくなっちゃって……!ほんとにごめんね……!」
貴「……ううん、そこまで謝らなくてもいいよ。憂太が喜んでくれてるのは伝わるし……。」
自分の事でそんなに手放しに喜ばれるのを見ると、羞恥心もあるが、素直に嬉しいから別にいいけどね。怒涛に話すのはやめて欲しいけど……。
乙「良かった……!さっきも言ったけど、体調はどうかな?痛い所とか、辛い事とかない?」
貴「……まぁ、体が重いくらいで痛い所とかは特にないかな。憂太が治してくれたんだよね?ありがとう……。」
乙「どういたしまして……。僕にとっては、最愛の君が何よりも大切だから治すのは当然だよ……だから気にしないでね。」
貴「もう、すぐそういう事言うんだから……。
それより、聞きたいことがあるの……。なんで日本にいるの?海外の任務は??終わらせたの??」
憂太の飾らない素直な言葉は嬉しいけど、直で言われると恥ずかしいから、そこそこ触れるとして……今、一番気になっている事を聞いた。
(全然分からない……なんで憂太は日本に……。)
私から聞かれた憂太は、一旦目を閉じて口から息を吐いた後、居住まいを正し話し始めた。
乙「……五条先生から頼まれて、僕は名残惜しくも憐や皆と別れて日本を離れ、海外の地に降り立った。その間、君は僕に頻繁に連絡をくれていたよね。時差の関係ですぐ返す事はできなかったけど、時には電話をして……僕にとって君とのやり取りは、とても嬉しくて心の支えになってたんだ。だけど、それから数ヶ月後……7月ぐらいかな?僕が君に対して違和感を感じ始めたのは……」
貴「7月くらいから……違和感……。」
頭の中でここ数ヶ月の出来事を遡る……。
乙「憐の元気がないように感じてね。一日ぐらいなら分かるけど、三日経っても返信がなかった時あったり、この頃から憐と予定が合わなくなって電話も出来てなかったよね。」
貴「……!!」
(……悠仁が亡くなったと聞かされた時か。)
その頃の私は、悠仁の死を受け入れようともがいていた。考えては悲しくなり、気持ちが沈む。伏黒くんと野薔薇ちゃんはちゃんと受け入れて、前に進んでいたのに、私には難しかった。忙しくなれば、考える時間なんて無くなると思い、普段なら積極的にやらなかった任務も多く請け負った。
その影響もあって、憂太と毎日やり取りしていたけど、返事が遅くなったり、電話も声を聞かれると勘づかれると思ったから、予定が合わないと言って断っていた。
(電話出来てないから、憂太は私の声を聞いてないはずなんだけど……文のやり取りだけで分かったの??)
……なんで分かったんだろう。普段は穏やかな雰囲気を出していて、優しいし人畜無害な人だから、忘れやすいけど、鋭いんだよね……。
でもまぁ、結局任務ばっかやってても変わらなかった……。結局空いた時間でグルグル考えてしまう……。悠仁を失った喪失感、自分の存在意義……悪いことばかり考えてた。
だけど、真希やパンダくん、狗巻くんが気にかけてくれてた事も知っていた……3人の優しさが伝わっていた。それにもうすぐ交流会がある……。
3人だけでなく、一年生の二人が頑張ってるんだから私もいい加減に悲しむのはやめよう……少しずつ受け入れようと気持ちを立て直そうとしていた。
この5人だけじゃない……憂太とのやり取りも私にとっては自分の気持ちを立て直す力になっていた。そばにいなくとも、海の向こうで、新たな土地で彼は頑張っていた。自分だって大変なはずなのに、いつも私の事を気にかけてくれていた。それなのに、私はへこたれてる場合じゃない……少しずつでも頑張ろうと思い、特訓にも途中からだけど参加していた。
乙「君の事が心配になったけど、僕も五条先生から頼まれた事がある……これを放り出す訳にも行かないし、どうしようかと悩んでいた時に、五条先生が僕の元に直接来てくれたんだ。」
貴「五条先生が……憂太の所に??」