京都姉妹校交流会
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「闇より出でて闇より黒く その穢れを禊ぎ祓え」
歌「五条!!乙骨!!〝帳〟が下りきる前にアンタ達だけで先行け!!」
五「いや無理。」
歌「はぁ!?」
貴2「もうあの〝帳〟は完成してます。恐らく視覚効果より術式効果を優先しているようですね……。」
予定のない〝帳〟が下ろされる。その〝帳〟が下りきる前に、歌姫は先に五条達だけでも入るよう促すが、五条に一蹴される。視覚効果より術式効果優先の〝帳〟では、下ろしきる前に効果が発揮されあまり意味がないからだ。
五「そういうこと。でもま、下りた所で破りゃいい話でしょ。」
五条が〝帳〟に触れようとするが……
バチィィイイ!!
五「……?(なんだ……この違和感……。)」
弾かれてしまっていた。
歌「ちょっと……なんでアンタがハジかれて、私が入れんのよ。」
逆に歌姫は〝帳〟の中に手を伸ばしても入れるようだった。
五「……成程。凛、憂太、歌姫、お爺ちゃん、先に行って。この〝帳〟……〝五条悟〟の侵入を拒む代わりに、その他〝全ての者が〟出入り可能な結界だ。」
貴2/歌/楽「「「……!!」」」
乙「ほんとだ……入れますね。」
その証拠に、試しに手を入れてみたところ歌姫と同じくハジかれず入れた乙骨が実証した。
歌(確かにそれなら足し引きの辻褄は合う。)
貴2(でも特定の個人のみに作用する結界なんて余程……)
五「余程腕が立つ呪詛師がいる。しかもこちらの情報をある程度把握してるね。」
貴2「憂太くんが〝帳〟に入れるのは、彼が予定外の参加だったのと、私と悟しか知らなかったからですかね……。」
五「だろうね。ほら行った行った、何が目的か知らないけど、一人でも死んだら僕らの負けだよ。」
楽巌寺、歌姫と次々と〝帳〟の中に入っていくなか、乙骨が〝帳〟の中に入ろうと手を伸ばした時、五条から声をかけられた。
五「憂太!」
乙「はい!……どうかしましたか?」
五「……憐の状態だけど、はっきり言ってあまり良くないね。本人は大丈夫だと言って
五条は今まで参加していなかった乙骨に、憐の状態があまり良くない事を説明した。虎杖とは二人で話し合い、受け入れたようだが、それとは根本的に元気がない……空元気でらしくない行動が散見された。恐らく、虎杖の事だけでなく乙骨に長期間会っていない事も原因で彼女は自分自身でも抑圧しており、気付かぬうちに無理をしているのではないかと伝えようとしたが……
乙「ありがとうございます、先生……。」
五条が言い終わる前に、乙骨は笑顔で遮った。
乙「大丈夫です……すぐに憐を迎えに行きます。」
乙骨は分かっていた……彼女が限界を迎えていることに……。だって自分だって彼女不足で限界なのだから……同じだから分かっている。
彼は自身の指輪が嵌っている左手をぐっと握りしめ、〝帳〟に向き直り、手を伸ばして入り込む。
五「そっか……じゃ、行っといで。」
乙「はい!先生もすぐに来てくださいね。」
乙骨は振り返ることなく、そのまま〝帳〟の中に消えていった。
貴2「まったくもう……。憂太くんにまで、心配をかけるのはあの子の悪い所ですね。」
五条と乙骨のやり取りを後ろで見ていた凛は少し困ったように笑っていた。自身の妹は甘えるのが下手だなと常々思っていたが、憂太くんにまで黙っていたなんて……憂太くんの懐の深さに感謝するばかりです。
五「それは凛が言える事じゃないと思うけどね〜。オマエももっと甘えていいんだよ?なんて言ったって僕は凛だけの最強な旦那様だからね!」
貴2「そんな事言っても今日の事は後でお説教ですからね!……でも、そうですね……最強な貴方が一番頼れる人なんですから……。早く来てくださいね……。」
凛も〝帳〟の前に立ち、五条の方に振り返りながら伝えた。この〝帳〟の中で何が起きているのか分からない……正直不安もあるが大切な生徒達を守る為に、私達も気を引き締めて行かなければならない。
五「分かってる……こんな〝帳〟簡単に破れるさ……。すぐに行くから凛も気をつけろよ。」
貴2「はい!」
五条の返答に安心した凛も〝帳〟の中に消えていった。
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乙骨 side
僕達は〝帳〟の中に入った直後、上半身が裸のままエプロンを付けた不気味な男と出くわした。おそらくこの〝帳〟を下ろした呪詛師だろう……格好が変わっているが特定の個人のみに作用する〝帳〟を下ろしたのだから中々に強い呪詛師だ。
しかし、楽巌寺学長が残って相手をする事になったので、呪詛師は楽巌寺学長に任せて、僕達は手分けして皆を探すことになった。
(呪いの気配が濃い……特級レベルの呪霊がいるかもしれない。憐や皆を早く見つけないと……。)
彼女はきっと無理をしている……。自分の限界に気づかず体を酷使している。今の状態のまま特級レベルの呪霊と遭遇すれば、大変な事になる。そういった意味でも早く見つけなければならないし、何より……僕も色んな意味で限界だから……早く君に逢いたいよ、憐。