京都姉妹校交流会
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東「帰るぞ、真依。」
伏黒と戦っていた東堂が、一人で帰ってきた。そのせいで野薔薇は伏黒が負けたのではないかと、最悪な予想をする。
野「なっ?!そんな伏黒は……。」
貴「大丈夫だよ。伏黒くんの方には、パンダくん達が行ったから。」
東「オマエは……久しいな神崎。昨年の交流会ぶりだな。オマエがここに居るというのに、何故近くに乙骨はいないんだ?」
聞こえてきた懐かしい声に、東堂はおもわず声をかけた。
貴「……お久しぶりです、東堂さん。昨年の交流会ではお世話になりました。生憎ですが、憂太は海外任務の為忙しいですし、今は日本にいませんよ。だから、今年の交流会には来ません。」
貴(……なんで、私って憂太と一緒にいるって思われてるの?……私生活はともかく任務とか、そんなに被ってないはずなんだけどな。)
東「フッ……オマエはあの頃から分かってないな。大事な女が出るというのに、アイツが来ない訳がないだろう……。」
貴「……なんで貴方が得意気なのですか?前から思ってたんですけど、憂太に対して謎の分かってます感出すのやめて貰えます?……少なくとも貴方よりも、私の方が彼を理解していますから。」
野「真希さん……憐先輩ってあの人と知り合いなの?なんか乙骨?の事で張り合ってるみたいだけど……。」
東堂と憐のやり取りを近くで見ていた野薔薇が、二人の関係に疑問を抱き、そばに居た真希に聞いていた。あんなに張り合う憐先輩初めて見たわ……そんなに大事なヤツなのかしら。
真「昨年の交流会で知り合ったらしいがな……。私もよく知らねぇが憂太の事で揉めたんだとよ。」
野「ふーん……。」
伏黒が前に言っていた……現在海外任務中で、日本にはいないがあの伏黒が尊敬している先輩。憐先輩も慕っているのなら少し会ってみたいとも思う野薔薇だった。
東「乙骨もそうだが、俺はオマエの事も楽しみにしているんだぞ、神崎。今度こそオマエの実力を知りたい……。今年の交流会では全力で来い。」
貴「そうですね……東堂さんの期待に添えられるか分かりませんが、私も楽しみにしています。」
禪「冗談!!私はこれからなんですけど。」
東「駄目だ……オマエと違って俺にはまだ東京に大事な用があるんだよ。……高田ちゃんの個握がな!!」
真/貴/野/禪「「「「…………。」」」」
東堂の個人的な理由に言葉が出ない4人。
東「乗り換えミスってもし会場に辿りつけなかったら、俺は何をしでかすか分からんぞ。付いて来い、真依。」
貴(相変わらず自己中心でマイペースな人だな。うちの三年の先輩達思い出しちゃった。こっちも大変そう……苦労してるんだな、真依さん。)
振り回されている真依を見て、少し同情的な目で見てしまう憐。東京校の三年は停学中の為、今この場にいないが、あちらも癖が強く厄介な人物なので、マイペースな東堂を見て、自分の先輩達を思い出していた。
禪「もうっ勝手な人!!アンタ達、交流会はこんなもんじゃ済まないわよ。」
野「何勝った感出してんだ!!制服置いてけゴラァ!!」
真「やめとけ、馬鹿。」
貴「元気ねぇ、野薔薇ちゃん。」
真「ここじゃ勝っても負けても貧乏クジだ。交流会でボコボコにすんぞ。」
野薔薇は、捨て台詞を吐いて去っていった真依に対し憤慨していたが、真依が言っていた事実が本当か確かめる為、真希に問いかけた。
野「……ねぇ真希さん。さっきの本当なの?呪力がないって……。」
真「本当だよ。だからこの眼鏡がねぇと呪いも見えねぇ。私が扱うのは【呪具】……初めから呪いが篭ってるもんだ。オマエらみたいに、自分の呪力を流してどうこうしてるわけじゃねぇよ。」
野(虎杖がもらってた奴と同じか……。)
野「じゃあなんで呪術師なんか……」
真「嫌がらせだよ……見下されてた私が大物呪術師になってみろ。家の連中どんな面すっかな、楽しみだ。」
真希は御三家の家系にも関わらず、呪力や術式を持たず生まれた。そのせいで【禪院家の落ちこぼれ】と揶揄された事もあった。呪術師の世界では才能が全て……術式が強ければ強いほど呪術師としての格も上がる。その分生まれつき呪力も術式も持たず、呪いすら視認出来ない彼女の置かれた環境は、非常に厳しいものだった。……しかし、それをものともせず逆に抗い、自分の信念を持って戦っている真希の姿は、野薔薇にはとてもかっこよく見え、と同時に尊敬出来る人物になっていた。
貴「言ったでしょ?……私の友達は凄いんだよ!」
真「オマエまた私の事言ってたのかよ……。」
貴「だって本当の事じゃん!真希が自分で言わないから私が広めるまで!」
真「ったく……。」
憐先輩が、何度も私に言ってきたのも分かるわ……。真希さんは凄い。
野「憐先輩の言った通りね。真希さん……私も尊敬してますよっ。」
真「あっそ。」
二人にもてはやされた真希は、照れくさそうに素っ気なく返すのだった。