京都姉妹校交流会
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真希 side
真「……もう大丈夫なのか?」
貴「うん、大丈夫……ありがとうね、真希!」
交流会の為、恵と野薔薇に稽古をつけ始めてから数日後……体調不良で寝込んでいた憐が復帰し、私達の稽古に加わり始めた。本人は日頃の疲れが出てきたと言っていたが、私はあまり信用していない。
(その割には任務やりまくってたじゃねーか。)
憐は復帰した後、何故か積極的に任務を請け負い始めていた。普段から避けている訳じゃねぇが、積極的に任務をやるタイプの人間でもない……しかも病み上がりの人間がやる量ではない数をこなしている。だから私達の稽古にも最近加わり始めたのだ。
7月に個人的に凛から呼ばれていた憐は、凛と話した後から急に様子が可笑しくなった……と言っても劇的に変化した訳じゃねぇ……普段の憐の様子を知っている人間が見ても違和感を感じるかどうかのレベルだ。恵と野薔薇じゃまだ分かんねぇだろうが、私やパンダと棘は違和感を感じている……だけどはっきりと断言は出来ない。
真「……オマエなんかあっただろ……凛と話した後に。」
貴「?……特に何も無いよ?」
私が訝しんで聞いても素直に答えちゃくれない……。ここでしつこく聞いても答えは変わらない……。かと言って思い当たる節もねぇ……。
真「……そうか。悪かったな……変な事聞いて。だけどな……もし何かあったら、ちゃんと言えよ。私は憂太みたいに甘くねぇんだからな。」
貴「えっ??何か分かんないけど心配してくれてるよね??ありがとう、真希!凄く嬉しいよ!大丈夫だよ……真希が優しい人だって事、ちゃんと知ってるから!」
いつもと変わらないように見える……しかし、偶にだが違和感は感じるのだ……。原因は分からず、膠着状態……。
(どうすんだよ……憂太。)
あれは憂太が日本を離れる少し前の事……。私に話があると言い、憂太は誰もいない場所に私を呼び出した。
真『なんだよ……改まって。こんな誰も来ないような場所に……しかも、憐や棘、パンダも呼ぶなってどういう事だ。』
乙『来てくれてありがとう、真希さん。その……真希さんに頼みたい事があって来てもらったんだ。狗巻くんやパンダくんも呼んで良かったんだけど、あんまり人を呼び出すと憐に変に思われちゃうかなって。』
真『憐に聞かれたくない事か?』
乙『う〜ん、まぁそうかな……。悩んだんだけど、彼女が聞いたらもしかしたら怒るかもしれないって思ってね。……でも、最悪バレてもいいかな。』
(憐にバレたくねぇのか、バレていいのかどっちだよ……ったく。)
相変わらずの憂太のナヨナヨした態度にイライラする……このモヤシめ。まぁでも憐関連の話である事は分かった。
乙『ごめんね、真希さん。早速本題に入るね。頼みたい事って言うのは、憐の事なんだ。僕が任務でいない間、憐の事をよく見てて欲しいんだ。』
真『はっ??』
乙『あっ……何も彼女が弱くて心配だとかそういう意味じゃないからね。』
真『そんくらいは分かるわ!……つか、そんな巫山戯た事抜かしたら私がシバく。……でもなんで改まって言うんだ?』
コイツ……時々無意識に人をイラッとさせるような事を言うよな……。しかし、そんな事にいちいち突っこんでいたら話が進まない。だから憂太に先を促した。
乙『そうだよね、憐の強さは真希さんもよく知っていると思う……。彼女は強い……でも同時に弱くもある。……憐は、自分が辛い時こそ周りを頼らない……自分一人で何とかしようとするんだ。』
真『……。』
憂太は憐を強いと言ったが、私の憐に対する評価は、「強くもねぇが弱くもない」ってのが本音だ。例え呪霊相手でも、自身の手で祓う事に苦手意識を持っており、それゆえ近接戦闘も下手、私よりはマシだが術式もめちゃくちゃ強いって訳でもねぇ……だけど、困ってるやつを放っておけなかったり、苦手だからといって避けるわけでもない……むしろ何度も自ら挑んでいる姿を見ている。だから、私はアイツを強いとは思わねぇが、弱いとも思わない。
話が逸れたな……だが、憂太に言われてみて、そういえばと多々思い出す事がある。最初憂太が転校してきた時、憐は自身と憂太と里香との関係性を隠していた。私が聞かなければ、話そうとすら思わなかったんだろう。
それに、これは後から憂太に聞いたが、里香の解呪後、私達が病院に行った後、アイツは一人高専に残り、そこで気の済むまで泣いて、憂太の事も諦めようとしていたらしい。心の整理をしたいのだろうと思ってその時私は離れた。離れる際少し横目で見ていたが、憂太がアイツのそばに残るのを見て大丈夫だろうと安心し、放っておいた。あの後、憂太がこの事を私達に話しているのを見て、アイツは顔を赤くしながら憂太にキレてたけどな。
乙『知っての通り、僕はもうすぐ日本を離れる。先生から直接頼まれた事だから、きっと重要な任務なんだと思う。はっきり言って、いつ帰れるのか分からない。だから、もし憐に辛い事があったとしても、その時僕は彼女のそばにいてあげられない……。
憐にとても信頼されている真希さんだから、お願いしたい……。僕が帰ってくるまでの間、僕の代わりに憐の事を気にかけて欲しいんだ。いつも気にしなくていい……自分で乗り越えられそうなら、無理に手助けしなくてもいいよ……だけど本当に憐が辛そうだったら、彼女の力になってあげて欲しいんだ……。』
自分が帰るまでの間、憂太は私に憐の事を託した。託されなくても、自分を慕ってくれている大事な仲間なのだから、気にかけるに決まっている。
憂太から一人で溜め込むタイプだと聞いているが、言わなきゃ分かんねぇ事もあるんだぞ……憐。
(今はとにかく様子見だな……。多分私達に話さない……。けど大丈夫だ……コイツは弱い訳じゃない。最悪の状態にさせなければいい……。でもな、後はオマエの出番だぞ……憂太。)
真「……もう大丈夫なのか?」
貴「うん、大丈夫……ありがとうね、真希!」
交流会の為、恵と野薔薇に稽古をつけ始めてから数日後……体調不良で寝込んでいた憐が復帰し、私達の稽古に加わり始めた。本人は日頃の疲れが出てきたと言っていたが、私はあまり信用していない。
(その割には任務やりまくってたじゃねーか。)
憐は復帰した後、何故か積極的に任務を請け負い始めていた。普段から避けている訳じゃねぇが、積極的に任務をやるタイプの人間でもない……しかも病み上がりの人間がやる量ではない数をこなしている。だから私達の稽古にも最近加わり始めたのだ。
7月に個人的に凛から呼ばれていた憐は、凛と話した後から急に様子が可笑しくなった……と言っても劇的に変化した訳じゃねぇ……普段の憐の様子を知っている人間が見ても違和感を感じるかどうかのレベルだ。恵と野薔薇じゃまだ分かんねぇだろうが、私やパンダと棘は違和感を感じている……だけどはっきりと断言は出来ない。
真「……オマエなんかあっただろ……凛と話した後に。」
貴「?……特に何も無いよ?」
私が訝しんで聞いても素直に答えちゃくれない……。ここでしつこく聞いても答えは変わらない……。かと言って思い当たる節もねぇ……。
真「……そうか。悪かったな……変な事聞いて。だけどな……もし何かあったら、ちゃんと言えよ。私は憂太みたいに甘くねぇんだからな。」
貴「えっ??何か分かんないけど心配してくれてるよね??ありがとう、真希!凄く嬉しいよ!大丈夫だよ……真希が優しい人だって事、ちゃんと知ってるから!」
いつもと変わらないように見える……しかし、偶にだが違和感は感じるのだ……。原因は分からず、膠着状態……。
(どうすんだよ……憂太。)
あれは憂太が日本を離れる少し前の事……。私に話があると言い、憂太は誰もいない場所に私を呼び出した。
真『なんだよ……改まって。こんな誰も来ないような場所に……しかも、憐や棘、パンダも呼ぶなってどういう事だ。』
乙『来てくれてありがとう、真希さん。その……真希さんに頼みたい事があって来てもらったんだ。狗巻くんやパンダくんも呼んで良かったんだけど、あんまり人を呼び出すと憐に変に思われちゃうかなって。』
真『憐に聞かれたくない事か?』
乙『う〜ん、まぁそうかな……。悩んだんだけど、彼女が聞いたらもしかしたら怒るかもしれないって思ってね。……でも、最悪バレてもいいかな。』
(憐にバレたくねぇのか、バレていいのかどっちだよ……ったく。)
相変わらずの憂太のナヨナヨした態度にイライラする……このモヤシめ。まぁでも憐関連の話である事は分かった。
乙『ごめんね、真希さん。早速本題に入るね。頼みたい事って言うのは、憐の事なんだ。僕が任務でいない間、憐の事をよく見てて欲しいんだ。』
真『はっ??』
乙『あっ……何も彼女が弱くて心配だとかそういう意味じゃないからね。』
真『そんくらいは分かるわ!……つか、そんな巫山戯た事抜かしたら私がシバく。……でもなんで改まって言うんだ?』
コイツ……時々無意識に人をイラッとさせるような事を言うよな……。しかし、そんな事にいちいち突っこんでいたら話が進まない。だから憂太に先を促した。
乙『そうだよね、憐の強さは真希さんもよく知っていると思う……。彼女は強い……でも同時に弱くもある。……憐は、自分が辛い時こそ周りを頼らない……自分一人で何とかしようとするんだ。』
真『……。』
憂太は憐を強いと言ったが、私の憐に対する評価は、「強くもねぇが弱くもない」ってのが本音だ。例え呪霊相手でも、自身の手で祓う事に苦手意識を持っており、それゆえ近接戦闘も下手、私よりはマシだが術式もめちゃくちゃ強いって訳でもねぇ……だけど、困ってるやつを放っておけなかったり、苦手だからといって避けるわけでもない……むしろ何度も自ら挑んでいる姿を見ている。だから、私はアイツを強いとは思わねぇが、弱いとも思わない。
話が逸れたな……だが、憂太に言われてみて、そういえばと多々思い出す事がある。最初憂太が転校してきた時、憐は自身と憂太と里香との関係性を隠していた。私が聞かなければ、話そうとすら思わなかったんだろう。
それに、これは後から憂太に聞いたが、里香の解呪後、私達が病院に行った後、アイツは一人高専に残り、そこで気の済むまで泣いて、憂太の事も諦めようとしていたらしい。心の整理をしたいのだろうと思ってその時私は離れた。離れる際少し横目で見ていたが、憂太がアイツのそばに残るのを見て大丈夫だろうと安心し、放っておいた。あの後、憂太がこの事を私達に話しているのを見て、アイツは顔を赤くしながら憂太にキレてたけどな。
乙『知っての通り、僕はもうすぐ日本を離れる。先生から直接頼まれた事だから、きっと重要な任務なんだと思う。はっきり言って、いつ帰れるのか分からない。だから、もし憐に辛い事があったとしても、その時僕は彼女のそばにいてあげられない……。
憐にとても信頼されている真希さんだから、お願いしたい……。僕が帰ってくるまでの間、僕の代わりに憐の事を気にかけて欲しいんだ。いつも気にしなくていい……自分で乗り越えられそうなら、無理に手助けしなくてもいいよ……だけど本当に憐が辛そうだったら、彼女の力になってあげて欲しいんだ……。』
自分が帰るまでの間、憂太は私に憐の事を託した。託されなくても、自分を慕ってくれている大事な仲間なのだから、気にかけるに決まっている。
憂太から一人で溜め込むタイプだと聞いているが、言わなきゃ分かんねぇ事もあるんだぞ……憐。
(今はとにかく様子見だな……。多分私達に話さない……。けど大丈夫だ……コイツは弱い訳じゃない。最悪の状態にさせなければいい……。でもな、後はオマエの出番だぞ……憂太。)