京都姉妹校交流会
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貴「……。」
真希達に、今から一年生達に会いに行くから一緒に来いって言われたけど、そんな気になれなくて、仮病を使い、部屋に閉じこもっていた。
姉さんから悠二の死を告げられてから一日経った。あの後いっぱい泣いてそのまま眠ってしまったから、目元が腫れている。我ながら酷い顔だ……これじゃ真希達も見たら直ぐに気づくだろう……泣いていた事に。それを避けたくて、真希達と一緒に行くのをやめた部分もある。
任務に同行していた伏黒くんも野薔薇ちゃんも前に進んでいるのだろうか……きっと気持ちを切り替えて、前に進んでいるだろうな。二人は強い……私なんかよりずっと……。私は、心も体も成長したと思ったのにな……里香の件から、何にも変わってなかった。
大切な人を失う度に、部屋に閉じこもり涙を流す日々……里香の時も、灰原さんの時も……夏油さんの時も。弱い私はいつも泣いてばかりいた……泣いたって死んだ人は帰ってこないというのに……。同時に自分の存在価値はあるのだろうかと悩む事もある……。こんな弱い自分でも、役に立てるように……一般の人を守れるように……大切な人達を守れるように、呪術師になったはずなのに……現実はいつだって残酷な事実を突きつけてくる。
【呪術師に悔いのない死などない。】
学長が言っていた言葉だ。……悠仁は悔いのない人生を送れたのだろうか……。倭助さんを亡くした日に、特急呪物〝両面宿儺の指〟を飲み込み、呪術師となった悠仁……それまでは普通の学校に通っていた高校生だ。非術師だった彼は、半ば強制的にこの呪術世界に飛び込み、右も左も分からないまま、ただ人を助けたいという理由で自身の運命を受け入れ、呪術師となった強い子だ。
私や姉さんにとって、悠仁は弟みたいな存在だ。会えた回数は多くないし、私は東京に行ってから宮城にほとんど帰っていない為、自分の両親や倭助さんや悠仁にも会っていなかったけど、それでも小さい頃は姉さんと一緒に悠仁の元に赴き、よく一緒に遊んだものだった。
本当の弟では無いけど……大切な人には変わり無かった。こちらの世界に来た事はとても驚いたし、正直複雑な気持ちがあったけど、でも久々に会えて嬉しかった……例え死刑が決まっていたとしても、五条先生の計らいで一緒にいられる時間が増えた。……また悠仁と楽しく過ごせるものだと思っていた。
呪術師は死と隣り合わせな危険な世界……。昨日話した人が明日には亡くなっているということがざらにある世界だ。だから分かっていたのだ……分かっていたのに……。
貴「ごめんね……、ごめんね……悠仁……。助けてあげられなくて……ごめんなさい。」
自然と溢れる涙に必死に止めようとするも止まらない。里香の時はどうやって止めたっけ……ずっと、ずっと泣いてたっけ……。
貴「……ゆうた。」
ポツリと零した名前……。それはこの世界で最も大切な人の名前……私の〝最愛〟の人の名前だ。
あの時彼が、私のそばに居てくれたから……全てを受け止めてくれたから……里香の事も乗り越えられたのだ。今では、幼き頃の里香と私達の思い出を真希達に話したり、彼とは過去の思い出を楽しく振り返りながら話をしている。
ふとネックレスに通された指輪、そして手につけていたブレスレットを見る。この指輪は里香が繋いでくれた私達の誓いの指輪……これと色違いの指輪を彼は里香から渡されている。
手につけているブレスレットは、付き合い始めてからのホワイトデーの時に憂太が、私の為にプレゼントしてくれた物だ。
どちらも彼と繋がっている大切な宝物だ。これを見る度に彼の存在を感じられて嬉しくなる。だから、例え今はそばにいなくても……辛い時でもこの指輪とブレスレットを見て、明日も頑張ろうと思えるのだ。
そんな憂太は、今は日本におらず、五条先生に頼まれ海外任務中だ。もう数ヶ月も会ってない……電話もしていない。文のやりとりはしていたけど、昨日から返せてない。電話は避けた……だって今話してしまったら、声だけで泣いていた事が絶対バレてしまう……。
彼はこんな私でも愛してくれていると自負できる……だから泣いている私を見てもきっと慰めてくれる……そばに居てくれる……彼はそういう人だ、とてつもなく優しい人間だ。でもそんな人だからこそ心配かけたくない……。
彼は忙しい人間だ……特級呪術師として様々な任務を請け負っている。今回の海外任務も五条先生直々に指名されていた任務だ……きっと憂太じゃなきゃ駄目なんだろう。そんな大事な任務中な彼に心配なんてかけられない……。
それに彼は里香の解呪後、一度は4級まで落ちたのにも関わらずたった3ヶ月で特級に返り咲いた。彼の才能もあるかもしれない……でもそれはきっと弛まぬ努力故の結果だと私は思う。そんな素晴らしい彼の隣に立つ奴がこんな弱い奴で良いのかって思う……彼の隣に立つならばもっと強くなければいけない……こんな事で忙しい彼の時間を奪ってはいけない……。
色んな事を考えていたけど、最終的な答えは変わらない……。彼と毎日話はしていた……でもそれはスマホ越しでしかない。
……分かってる。ちゃんと分かってるよ───
でも、本当は──────
彼の優しい声が聞きたいよ───
優しい眼差しで、あたたかく笑う彼の顔が見たいよ───
直接逢いたいよ、憂太──────
貴「夢の中でいいから……、一目だけでいいから……、貴方に逢いたいよ……憂太───。」
今だけは……いっぱい泣く事を許してください……。今だけは弱音を吐かせてください……。そのかわり、明日にはきっと……〝いつもの私〟に戻るから……。
私は、首にかけていた指輪と手首につけていたブレスレットを外し、ギュッと手で握りしめて、ベットに横たわった。途端に瞼が重くなるのを感じた為、そのまま目を静かに閉じ、やがて深い眠りに落ちていった……。
真希達に、今から一年生達に会いに行くから一緒に来いって言われたけど、そんな気になれなくて、仮病を使い、部屋に閉じこもっていた。
姉さんから悠二の死を告げられてから一日経った。あの後いっぱい泣いてそのまま眠ってしまったから、目元が腫れている。我ながら酷い顔だ……これじゃ真希達も見たら直ぐに気づくだろう……泣いていた事に。それを避けたくて、真希達と一緒に行くのをやめた部分もある。
任務に同行していた伏黒くんも野薔薇ちゃんも前に進んでいるのだろうか……きっと気持ちを切り替えて、前に進んでいるだろうな。二人は強い……私なんかよりずっと……。私は、心も体も成長したと思ったのにな……里香の件から、何にも変わってなかった。
大切な人を失う度に、部屋に閉じこもり涙を流す日々……里香の時も、灰原さんの時も……夏油さんの時も。弱い私はいつも泣いてばかりいた……泣いたって死んだ人は帰ってこないというのに……。同時に自分の存在価値はあるのだろうかと悩む事もある……。こんな弱い自分でも、役に立てるように……一般の人を守れるように……大切な人達を守れるように、呪術師になったはずなのに……現実はいつだって残酷な事実を突きつけてくる。
【呪術師に悔いのない死などない。】
学長が言っていた言葉だ。……悠仁は悔いのない人生を送れたのだろうか……。倭助さんを亡くした日に、特急呪物〝両面宿儺の指〟を飲み込み、呪術師となった悠仁……それまでは普通の学校に通っていた高校生だ。非術師だった彼は、半ば強制的にこの呪術世界に飛び込み、右も左も分からないまま、ただ人を助けたいという理由で自身の運命を受け入れ、呪術師となった強い子だ。
私や姉さんにとって、悠仁は弟みたいな存在だ。会えた回数は多くないし、私は東京に行ってから宮城にほとんど帰っていない為、自分の両親や倭助さんや悠仁にも会っていなかったけど、それでも小さい頃は姉さんと一緒に悠仁の元に赴き、よく一緒に遊んだものだった。
本当の弟では無いけど……大切な人には変わり無かった。こちらの世界に来た事はとても驚いたし、正直複雑な気持ちがあったけど、でも久々に会えて嬉しかった……例え死刑が決まっていたとしても、五条先生の計らいで一緒にいられる時間が増えた。……また悠仁と楽しく過ごせるものだと思っていた。
呪術師は死と隣り合わせな危険な世界……。昨日話した人が明日には亡くなっているということがざらにある世界だ。だから分かっていたのだ……分かっていたのに……。
貴「ごめんね……、ごめんね……悠仁……。助けてあげられなくて……ごめんなさい。」
自然と溢れる涙に必死に止めようとするも止まらない。里香の時はどうやって止めたっけ……ずっと、ずっと泣いてたっけ……。
貴「……ゆうた。」
ポツリと零した名前……。それはこの世界で最も大切な人の名前……私の〝最愛〟の人の名前だ。
あの時彼が、私のそばに居てくれたから……全てを受け止めてくれたから……里香の事も乗り越えられたのだ。今では、幼き頃の里香と私達の思い出を真希達に話したり、彼とは過去の思い出を楽しく振り返りながら話をしている。
ふとネックレスに通された指輪、そして手につけていたブレスレットを見る。この指輪は里香が繋いでくれた私達の誓いの指輪……これと色違いの指輪を彼は里香から渡されている。
手につけているブレスレットは、付き合い始めてからのホワイトデーの時に憂太が、私の為にプレゼントしてくれた物だ。
どちらも彼と繋がっている大切な宝物だ。これを見る度に彼の存在を感じられて嬉しくなる。だから、例え今はそばにいなくても……辛い時でもこの指輪とブレスレットを見て、明日も頑張ろうと思えるのだ。
そんな憂太は、今は日本におらず、五条先生に頼まれ海外任務中だ。もう数ヶ月も会ってない……電話もしていない。文のやりとりはしていたけど、昨日から返せてない。電話は避けた……だって今話してしまったら、声だけで泣いていた事が絶対バレてしまう……。
彼はこんな私でも愛してくれていると自負できる……だから泣いている私を見てもきっと慰めてくれる……そばに居てくれる……彼はそういう人だ、とてつもなく優しい人間だ。でもそんな人だからこそ心配かけたくない……。
彼は忙しい人間だ……特級呪術師として様々な任務を請け負っている。今回の海外任務も五条先生直々に指名されていた任務だ……きっと憂太じゃなきゃ駄目なんだろう。そんな大事な任務中な彼に心配なんてかけられない……。
それに彼は里香の解呪後、一度は4級まで落ちたのにも関わらずたった3ヶ月で特級に返り咲いた。彼の才能もあるかもしれない……でもそれはきっと弛まぬ努力故の結果だと私は思う。そんな素晴らしい彼の隣に立つ奴がこんな弱い奴で良いのかって思う……彼の隣に立つならばもっと強くなければいけない……こんな事で忙しい彼の時間を奪ってはいけない……。
色んな事を考えていたけど、最終的な答えは変わらない……。彼と毎日話はしていた……でもそれはスマホ越しでしかない。
……分かってる。ちゃんと分かってるよ───
でも、本当は──────
彼の優しい声が聞きたいよ───
優しい眼差しで、あたたかく笑う彼の顔が見たいよ───
直接逢いたいよ、憂太──────
貴「夢の中でいいから……、一目だけでいいから……、貴方に逢いたいよ……憂太───。」
今だけは……いっぱい泣く事を許してください……。今だけは弱音を吐かせてください……。そのかわり、明日にはきっと……〝いつもの私〟に戻るから……。
私は、首にかけていた指輪と手首につけていたブレスレットを外し、ギュッと手で握りしめて、ベットに横たわった。途端に瞼が重くなるのを感じた為、そのまま目を静かに閉じ、やがて深い眠りに落ちていった……。