ホワイトデー
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乙骨 side
────── 3月14日
貴「チョコにマシュマロにクッキー……。めちゃくちゃ美味しそう〜!ありがとう皆〜!」
狗「しゃけ!」
パ「憐の好きな物分かりやすいからな。」
貴「分かりやすいって💧まぁ隠してないしね!堂々と言ってるし。」
真「前任務で遠出した時の土産だ。凛に聞いたら上手いって評判の菓子らしいから、憐なら絶対気にいるだろうと思ってな。……その様子じゃ買って正解だったな。」
貴「そうだよ真希〜!これネットで見たんだけど、美味しいって評判だったの!買いたかったけど、現地でしか購入出来ないし、場所は遠いしで諦めてたの……ほんとに助かりました!」
ホワイトデー当日、バレンタインで貰っていた三人は憐ちゃんにお返しでお菓子を渡していた。真希さんに至っては、有名な洋菓子店で買ったクッキーを渡していた。どれも憐ちゃんの好きな物ばかりで、憐ちゃんは満面の笑みで皆から受け取っていた。
乙「……。」
あれから結局ギクシャクした僕達は、まともに会話せずにいた。あの日何故彼女が不機嫌になったのか、理由が分かっていない。原因が分かっていないのに、謝れるはずもなく……でも何度か理由を聞こうと試みたのだが、任務があったり、彼女の方で用事があったりとなかなか一緒に居られる時間もなかった。
でも……僕なりに考えた彼女への贈り物がある。せっかくの日なのだから、ちゃんと仲直りして渡したいんだ。僕の根底にあるのは、ただ憐ちゃんに喜んで欲しいという想い。それとホワイトデーという日は、主に男性が好きな女性に想いを伝える日……。僕も彼女に伝えたい……この溢れるばかりで止まることを知らない想いを……。
乙「あの……憐ちゃん!」
貴「!……憂太。」
僕の呼び掛けに驚いた憐ちゃん。ただ今までまともに会話をしていないせいなのか少し気まずい様子だった。その為僕の名前を呼ぶと、すぐ俯いてしまった。先程明るい空気から一転して重い空気となる。
(駄目だ……僕が心を折れてちゃいけない。ちゃんと仲直りするんだ……そして想いを伝えて渡すんだ!)
話すタイミングを伺っていると、真希さんが口を開いた。
真「おい、憐……。最近憂太とまともに話してねぇだろ。」
貴「!……それは……。」
真「オマエら見てたら分かるんだよ。変な空気流れてんじゃねぇか。いいか、憐。逃げても結果を先延ばししてるだけで、現状は変わらねぇぞ。憂太との間に何があったか知らねぇが、いつまでもコイツから逃げるな。」
貴「……。」
真「それと憂太……オマエもちゃんと憐に伝えろよ。無駄に拗れてんだからな。」
乙「……うん。ありがとう真希さん。」
真「おら行くぞ、棘、パンダ。」
真希さんは僕らに助言を残した後、棘くんとパンダくんを引き連れてこの場から立ち去ろうとする。
パ「大丈夫だぞ、憂太。オマエら〝おしどり夫婦〟みたいなカップルなんだからちゃんと話し合えば、元に戻るはずだ。早く仲直りしろよ?いつまでも暗い空気は嫌だからな。」
乙「う、うん……ありがとう、パンダくん。」
(おしどり夫婦か〜……。ちょっと照れくさいな……まだ夫婦じゃないのに……。)
狗「しゃけ!」
パンダくんと狗巻くんは、こちらを励ます言葉を残した後真希さん達と一緒に扉から出ていった。
バタン
乙「憐ちゃん……。傍に行ってもいい?」
貴「……いいよ。」
彼女の真正面へと立つ。
乙「憐ちゃんはさ……僕に対して怒ってるよね?」
貴「……。」
乙「君の気に障るようなことをしたらごめんね……。でも君が怒っている理由が本当に分からないんだ。だから教えて……なんで怒っているの?」
ここ数日頭を捻らせて考えてみたけど、さっぱり分からなかった。原因を分かっていない時点で彼女にとっては駄目だったのかもしれない……だけどこのままの関係も嫌だった。
黙って彼女の返答を待っていると、憐ちゃんは少しずつ訳を話し始めた。
────── 3月14日
貴「チョコにマシュマロにクッキー……。めちゃくちゃ美味しそう〜!ありがとう皆〜!」
狗「しゃけ!」
パ「憐の好きな物分かりやすいからな。」
貴「分かりやすいって💧まぁ隠してないしね!堂々と言ってるし。」
真「前任務で遠出した時の土産だ。凛に聞いたら上手いって評判の菓子らしいから、憐なら絶対気にいるだろうと思ってな。……その様子じゃ買って正解だったな。」
貴「そうだよ真希〜!これネットで見たんだけど、美味しいって評判だったの!買いたかったけど、現地でしか購入出来ないし、場所は遠いしで諦めてたの……ほんとに助かりました!」
ホワイトデー当日、バレンタインで貰っていた三人は憐ちゃんにお返しでお菓子を渡していた。真希さんに至っては、有名な洋菓子店で買ったクッキーを渡していた。どれも憐ちゃんの好きな物ばかりで、憐ちゃんは満面の笑みで皆から受け取っていた。
乙「……。」
あれから結局ギクシャクした僕達は、まともに会話せずにいた。あの日何故彼女が不機嫌になったのか、理由が分かっていない。原因が分かっていないのに、謝れるはずもなく……でも何度か理由を聞こうと試みたのだが、任務があったり、彼女の方で用事があったりとなかなか一緒に居られる時間もなかった。
でも……僕なりに考えた彼女への贈り物がある。せっかくの日なのだから、ちゃんと仲直りして渡したいんだ。僕の根底にあるのは、ただ憐ちゃんに喜んで欲しいという想い。それとホワイトデーという日は、主に男性が好きな女性に想いを伝える日……。僕も彼女に伝えたい……この溢れるばかりで止まることを知らない想いを……。
乙「あの……憐ちゃん!」
貴「!……憂太。」
僕の呼び掛けに驚いた憐ちゃん。ただ今までまともに会話をしていないせいなのか少し気まずい様子だった。その為僕の名前を呼ぶと、すぐ俯いてしまった。先程明るい空気から一転して重い空気となる。
(駄目だ……僕が心を折れてちゃいけない。ちゃんと仲直りするんだ……そして想いを伝えて渡すんだ!)
話すタイミングを伺っていると、真希さんが口を開いた。
真「おい、憐……。最近憂太とまともに話してねぇだろ。」
貴「!……それは……。」
真「オマエら見てたら分かるんだよ。変な空気流れてんじゃねぇか。いいか、憐。逃げても結果を先延ばししてるだけで、現状は変わらねぇぞ。憂太との間に何があったか知らねぇが、いつまでもコイツから逃げるな。」
貴「……。」
真「それと憂太……オマエもちゃんと憐に伝えろよ。無駄に拗れてんだからな。」
乙「……うん。ありがとう真希さん。」
真「おら行くぞ、棘、パンダ。」
真希さんは僕らに助言を残した後、棘くんとパンダくんを引き連れてこの場から立ち去ろうとする。
パ「大丈夫だぞ、憂太。オマエら〝おしどり夫婦〟みたいなカップルなんだからちゃんと話し合えば、元に戻るはずだ。早く仲直りしろよ?いつまでも暗い空気は嫌だからな。」
乙「う、うん……ありがとう、パンダくん。」
(おしどり夫婦か〜……。ちょっと照れくさいな……まだ夫婦じゃないのに……。)
狗「しゃけ!」
パンダくんと狗巻くんは、こちらを励ます言葉を残した後真希さん達と一緒に扉から出ていった。
バタン
乙「憐ちゃん……。傍に行ってもいい?」
貴「……いいよ。」
彼女の真正面へと立つ。
乙「憐ちゃんはさ……僕に対して怒ってるよね?」
貴「……。」
乙「君の気に障るようなことをしたらごめんね……。でも君が怒っている理由が本当に分からないんだ。だから教えて……なんで怒っているの?」
ここ数日頭を捻らせて考えてみたけど、さっぱり分からなかった。原因を分かっていない時点で彼女にとっては駄目だったのかもしれない……だけどこのままの関係も嫌だった。
黙って彼女の返答を待っていると、憐ちゃんは少しずつ訳を話し始めた。