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緑谷side
朝のHRに先生から紹介された二人、神崎さんと乙骨くん。この二人は、僕らとは違う立場から人々を守る者……〝呪い〟と呼ばれる
相「今回呪術高専からやってきた神崎と乙骨は、午前のヒーロー基礎学に参加してもらう。この二人と何人か戦って、互いの理解とより実践的な訓練を行う。そして午後は彼らが行う呪術実習にお前達も参加してもらう。午後の実習では神崎と乙骨が講師となって、呪術師とは何か、呪いとは何か、彼らの領域を学ばせてもらう。こんな機会は滅多にないからな。良い機会だ、互いに全力で励めよ。」
(だから今日のカリキュラムだけ、なんか変だったんだ……。)
というのも、本日のみカリキュラムが少し変わっている。今回午前がヒーロー基礎学、そして午後が??実習となっていた。もちろんこのカリキュラムについて、クラスの委員長である飯田くんが事前に質問をしていたが、相澤先生は答えてくれなかった。多分すぐに教えなかったのは、纏めて説明する気だったからだろう。相変わらず合理的な先生だ。
上「先生ー!まだ授業まで時間あるっしょ?親睦を深める為に、二人への質問コーナーやってもいいですか?」
A組(((((ナイス上鳴(くん)!!)))))
上鳴くんの発言に、皆の期待度が高まる。
葉「はいはーい!私も二人と仲良くなりたいからやりたいな!」
峰「オイラは男の方はどうでもいいけど、そこの可愛い女子なら仲良くなりたいから賛成だ!」
貴「??」
乙「!?」
相「……まぁこんな機会はそうないからな。お前らで勝手にやっとけ……俺は寝る。」
皆の発言に押された相澤先生は、珍しく咎めることなく許可をだし、自分はそのまま寝袋を出して中で寝始めた。
貴「……えっ?本当にこの先生寝始めちゃった。」
乙「ここのクラスの人達もあまり気にしてないみたいだし、それが普通なのかな。」
貴「えーーー…………。」
先生の行動に戸惑いを見せている神崎さんと乙骨くん。慣れてないとそうなるか💧
芦「はいはーい!二人に質問がありまーす!」
芦戸さんが我先にと二人への質問をあげる。
芦「二人はなんでそのジュジュツシ?になろうと思ったの?あと二人の関係性は何?友達?」
これはいい質問だと思った。二人の関係性、ルーツを探れる質問だ。
乙「えっ……と……僕は……」
貴「乙骨くんは答えなくていいよ。ごめん、この質問は彼には酷だから私のみで勘弁してね。うーん……そうだね、私が呪術師になろうと思ったのは、小さい頃に大切な人が亡くなったの。そこから、呪いが見えるようになったことからかな。そして、こんな私にも呪いを祓える力があることに気づいた。その呪いを祓えるのは私達のような呪術師だけなのだと、尊敬する人達から教えてもらった。だから、私は呪術師になったの……。」
(((((理由が重い……。)))))
予想していた回答よりも、遥かに重い理由だった。芦戸さんも罰が悪そうな顔をしている。僕達ヒーロー志望の殆どはヒーローに憧れて目指す人が多いから、大切な人との死別が原因で呪術師を目指したと聞いて、どんな顔をしたらいいのか分からなかった……それに、乙骨くんが答えを濁したことも気になる。
貴「ごめんなさい……雰囲気を暗くさせたかった訳じゃないんです。短く表現するとこんな感じだから難しくて……。」
神崎さんは苦々しく笑っていた。
貴「あと乙骨くんとの関係性?もちろん、大切な友達だよ!彼は凄く優しいんだ……それにとっても強いしね?」
その表情を隣で見ていた乙骨くんは、彼女に寄り添うように近づく。
乙「憐ちゃん……」
貴「大丈夫だよ、乙骨くん!ほら、不安そうな顔をしないで!皆せっかく呪術師に興味持ってくれてるんだから。」
神崎さんと乙骨くんのやり取りを見ていると、二人の関係性が気になった。
(同じ学校に通う同業者、友達なのかな?……なんだかそれだけの関係じゃない気がする。)
僕は再度二人のやり取りを注意して見ていると、切島くんが別角度の質問をする。
切「呪いを祓う力ってのは、個性のことじゃないのか?」
貴「うーん……個性なのかもしれないけど、私達の場合は呪術って言ってるかな。」
八「個性と呪術は同じものなのでしょうか?先程神崎さんの話ですと、大切な人を亡くされてから呪いが見えるようになり、それを祓う力もその時に見つけたように聞こえましたわ。だいたい幾つ頃に呪いが見えるようになったのですか?」
八百万さんの質問もとても良い質問だった。
貴「そうだね……小学生の5年か6年ぐらいだったかな。」
緑「!!……通常個性は4歳で発現する。小学生高学年の時なんてだいぶ後じゃないか!!……それまで神崎さんは、無個性だったの?」
もしそれなら僕と同じように、後天的に力を得たことになる。その数年間、力がなく無個性として日々を過ごしてたのなら、きっと大変だったはずだ。……オールマイトと出会うまで無個性だった僕だから分かること。
貴「まぁ、そうなるね。確かに無個性と呼ばれて、嫌なことや惨めなこと言われてきたけど……私には仲良くしてくれた大切な友達がいたから、大丈夫だったよ。」
僕の質問に対して、彼女は静かに微笑んだ。そして、一瞬だけど視線を隣の乙骨くんに送る。またそんな彼女を、横から見ていた乙骨くんの切なそうな表情が気になった。
(……さっきから見てると、この二人……もしかして……)
先程の違和感が、具体的なものになっていく。この二人の関係性が分かりそうなところまで来ていた時、神崎さんばかりに質問していて、乙骨くんにあまりしていない事に気づく。しかし、気づいた時にはチャイムの音が鳴っていた。
――― キーンコーンカーンコーン……
相「……チャイムが鳴ったな。それじゃ、今から各自ヒーローコスチュームを来て、USJ(※ウソの災害や事故ルーム)に集合。神崎と乙骨は、その制服のままでいいと高専の教員、五条さんに聞いている。二人はそのままコイツらについていけ。」
チャイムが鳴った瞬間に起きた相澤先生は、すぐに寝袋から出て、僕達に指示を出す。
これから神崎さんと乙骨くんは、ヒーローの主な活動のひとつ、救助活動について僕らA組を通して知っていくことになる。
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