第1章
夢小説設定
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──────ジリリリリンッ!ジリリリリンッ!
貴「……うるさいな、もう。」
目覚まし時計が部屋中に鳴り響く。時計の針はちょうど真下の6を指し示している。そして朝の光がカーテンの隙間から、ひとりの少女を照らしている。少女は眠たそうにしながらも、目覚まし時計を止めるために、渋々ベッドから起き上がろうとした。
その時少女は気づく……頬に冷たい雫が流れている事に。
貴「涙……??どうして泣いてたんだろう……覚えていないけど、幸せで悲しい夢を見ていた気がする。」
少女は何故自分が泣いていたのか、しばらく考え込んでいたが、今日も朝から授業がある事思い出し、夢についての思考を止め、鳴り響く時計を止める為に目覚まし時計に手を伸ばした。
貴「……時計を止めてっと。これで良し。はぁ〜今日も憂鬱な一日が始まる。」
この少女の名は、神崎憐。この東京都立呪術高等専門学校……通称呪術高専に通う少女だ。
呪術高専とは、人の負の感情……”呪い"を祓う呪術師を育成する学校であり、日本に2校しかない呪術教育機関の1校(表向きには私立の宗教系学校とされている)。多くの呪術師が卒業後もここを起点に活動しており、教育のみならず任務の斡旋、サポートも行っている、いわば呪術界の要。
そんな呪術高専で、学生生活を送っている憐は立派な呪術師になるべく、今日もまた嫌々ながらも朝の準備を始める。
貴「今日は何か特別なこととかあったかな?あるなら早めに出なきゃいけないけど……。五条先生そんな話してたかな?」
そんなことを考えながら、着ていたスウェットを脱ぎ出す。朝の時間にやることは少なくは無い。制服に着替え、髪を整え、朝食の準備etc…。
それから約一時間後……
貴「ご飯食べたし、歯も磨いたし、制服も着て髪も整えた。カバンの中身は昨日のうちにチェックしてるから大丈夫っ……と。これでいいかな。それじゃあ、行ってきます。」
紺色のブレザーに、膝上のスカートに身を包み、自室の扉を開く。自分一人しかいない部屋ではあるが、ちゃんと口にすることで、少しではあるが身が引き締まる。
貴「もう真希達校門の前にいるかな?急がなきゃ」
早歩きで待ち合わせ場所に向かう。その際に首元で金色が揺れる。彼女の首元には、ダイヤが飾られた金色の指輪を通したネックレスがついている。この指輪は憐にとってとても大切な物で、いつも肌身離さず付けている。
────── 幼い頃に、
これだけはどんな事があろうとも、失くさないようにしている。
指輪に少し触れた後、憐は、同じ学び舎で呪いについて学んでいる、友人達の元へと急いだ。