第4章
夢小説設定
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乙「分かんないよ!高専以外の呪術師なんか知らないし!!お前が正しいかどうかなんて、僕には分かんない!!でも僕が、皆の友達でいるために……!!今度こそ彼女を守れるように……!!僕が、僕を生きていいって思えるように……!!オマエは殺さなきゃいけないんだ!!」
夏油の思想、世の中に対する不満、非術師と呪術師の格差……そんな複雑な事は、乙骨には理解出来なかった。然し、そんな自分でもはっきりと分かる事がある……。
───こんな自分を認めてくれた友人達の為に
───こんな自分に、昔と変わらず優しく接してくれた彼女の笑顔をこの先ずっと守れるように
───生きることも諦めていたこんな弱い自分を、自身で認められるように
皆の顔を一人一人思い浮かべながら、乙骨は必死の想いで叫んだ。
夏「自己中心的だね。だが、自己肯定か……生きていく上でこれ以上に、大事なこともないだろう。」
乙骨の究極な自己肯定に、夏油は感心する。それとまた同時に、彼の全身全霊な叫びを聞き、夏油は今までとは違い、質も量も出し惜しみをせず、自身も全力で乙骨に対峙することにした。
夏「知っているかい?特級を冠する人間は4人……呪いだと16体存在する。これはその内の一体……特級仮想怨霊〝化身玉藻前〟更に、私が今所持している4461体の呪いを1つにして、君にぶつける。」
夏「呪霊操術……極ノ番『うずまき』」
夏「乙骨、君が祈本里香を使いこなす前に、殺しにきて本当に良かった。」
乙骨は夏油が今度こそ正真正銘〝本気〟で殺しにくることを悟った。そしてある〝決断〟をする……。
乙「里香……。」
里「なあに。」
そして、今まで自分の傍にずっと居てくれた里香をギュッと抱きしめ、優しげな声で語りかける。
乙「いつも守ってくれてありがとう……。いつも僕の傍に居てくれてありがとう……。最期にもう一度力を貸して……。皆を……憐を守る為に、コイツを止めたいんだ。
その後はもう何もいらないから。僕の心も体も、全部里香にあげる。これからは本当にずっと一緒だよ……。愛してるよ、里香……一緒に逝こう?」
里香にとって乙骨は大切な幼馴染であるように、彼にとって里香もまた大切な幼馴染……。彼女に対する想いは、憐と種類は違えど、それもまた愛なのだと乙骨は考える。愛にも様々な種類がある……憐に対する愛が〝最愛〟だとしたら、彼女に対する愛は〝親愛〟。そんな想いを抱いていた彼は、里香に自身の愛を告げ、口付けをする。