第4章
夢小説設定
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ズンッ
乙「わっまた地震?何が起きてるんだろ。」
あれから真希と別れ、飲み物を買いに行った憐を待ちながら乙骨は、先程もあった揺れを再度感じていた。そして、地震にしては何かおかしいと段々思い始める。憐を待つ間、今何が起きているのか把握するべく、外に出た乙骨を待っていたのは……──────。
夏「素晴らしい!!素晴らしいよ!!!私は今!!猛烈に感動している!!!乙骨を助けに馳せ参じたのだろう!!?呪術師が呪術師を……自己を犠牲にしてまで慈しみ!!敬う!!」
夏「私の望む世界が!!今目の前にある!!!」
高らかに笑う夏油……。そして目の前には、腹が裂け多量の血を流して倒れている真希。
乙「真希さん?」
夏「本当はね、君にも生きていてほしいんだ……乙骨。でも全ては呪術界の未来のためだ。」
夏油は変わり果てた仲間の姿を見て、放心している乙骨に語りかけている。
夏油の理想とする世界を、乙骨に語るも彼は理解が出来なかった。何故自分の仲間であり友人達が、血だらけで倒れているのか……。何故そんなことを気にせず、夏油は自分に語りかけているのか……。
乙「パンダくん……狗巻くん……。」
真希だけではない……パンダ、狗巻も倒れていた。パンダの片方の腕はもげていて、狗巻の口は吐血した跡なのか赤く染まっていた。
そして、少し前まで自分と穏やかな談笑をしていた彼女は……──────。
乙「憐……ちゃん……??」
夏油の足元のすぐ傍に横たわっていた。数分前に別れた彼女は元気で、少しわざとらしい理由だったが、自販機に飲み物を買いに行ったはずだ……。なのに何故彼女は……血だらけで夏油のすぐ傍で倒れている??
貴「……!?」
乙骨の声に反応して、彼女の微かな意識が戻る。なんでここに居るの……憂太……。
(駄目……憂太……。逃げて……夏油さんの目的は憂太なの……。どうしよう……伝えたいのに……傷のせいで意識が……。)
重傷ながらも意識が戻った憐は、現状を把握する。自分が予想していた最悪の事態が起きようとしていた。憂太を連れ去って仲間にするだけならまだしも……微かに聞こえた先程の夏油さんの発言からして、最悪憂太も殺されるかもしれない……。それだけは……それだけは止めなければ……。憂太は死んでいい人間なんかじゃない……!それに憂太が死んだら呪いである里香は、夏油さんに使役されてしまう。
(起きて私……!こんな所で倒れてる場合じゃない……。憂太に伝えなければ……!!)
貴「……ゆ……ゆうた……。」
乙「憐ちゃん!!」
乙骨は、憐から発せられたか細い声に耳を傾ける。
駄目だよ……。
それ以上喋ったら、傷が……。
貴「に……げて……。」
狗巻くんとパンダくんがここに居るという事は、五条先生が異変に気づき、戦力としてこちらに送り込んできたという事。自身がすぐに向かえないからこそ、2人を送り込んできたなら、直に応援が来る。本当は私達が仕留められたら、一番良かったのだけど、夏油さんには敵わなかった。
(ごめんね憂太……。貴方だけでも生きて……。)
五条先生達がきっと助けに来てくれる……その間まで頑張って生き延びて……。
彼女の意識は一度ここで途絶えた……。伝えるべき事を伝えた彼女は、その後再び目を閉じた。
乙骨は何度か感じた地面の揺れを、地震と認識し、のんびり彼女を待っていた。その間に仲間達は、夏油相手に激しい戦闘を繰り広げていた事を、今やっと痛感した。地面は抉れ、所々に赤い液体が飛び散っている。夏油を見るに無傷な事から、この赤い液体は全て仲間達から流れ出た物だと知る。見回すと、真希、パンダ、狗巻はそれぞれ満身創痍な状態で倒れている。
そして夏油の側に倒れている憐……。華奢な身体に似合わない傷があちらこちらに出来ていた。血まみれのさなか、自分の状態すら顧みず、意識が朦朧としているのにも関わらず、自分達に構わず逃げろと……最後まで自分の事を気にかけてくれていた。
──────君は、僕の為に……──────
少年の怒りを目覚めさせるには十分だった。彼にとって、この出来事は生涯忘れられない出来事になっただろう。
それまで放心状態だった乙骨は、目を大きく見開き、激昂した。大切な仲間達を……大切な人を……傷つけられた事に激怒した。生まれて初めて人に対し憎悪が生まれた。
この人間を許してはならない……。夏油傑を徹底的に排除するべく、乙骨が取った行動とは……。
記録───2017年12月24日
乙「来い!!! 里香ァ!!!!」
特級過呪怨霊 祈本里香 二度目の完全顕現
〝祈本里香〟を完全に顕現させる事だった。仲間を傷つけた報いを受けさせるために、乙骨は〝祈本里香〟と共に夏油と対峙する。
夏「君を殺す。」
乙「ブッ殺してやる。」
信念は違えど目的は同じ。これは互いの命を懸けた戦い……。己の全てをかけて相手を排除する。
2人の戦いの火蓋はきって落とされた。
乙「わっまた地震?何が起きてるんだろ。」
あれから真希と別れ、飲み物を買いに行った憐を待ちながら乙骨は、先程もあった揺れを再度感じていた。そして、地震にしては何かおかしいと段々思い始める。憐を待つ間、今何が起きているのか把握するべく、外に出た乙骨を待っていたのは……──────。
夏「素晴らしい!!素晴らしいよ!!!私は今!!猛烈に感動している!!!乙骨を助けに馳せ参じたのだろう!!?呪術師が呪術師を……自己を犠牲にしてまで慈しみ!!敬う!!」
夏「私の望む世界が!!今目の前にある!!!」
高らかに笑う夏油……。そして目の前には、腹が裂け多量の血を流して倒れている真希。
乙「真希さん?」
夏「本当はね、君にも生きていてほしいんだ……乙骨。でも全ては呪術界の未来のためだ。」
夏油は変わり果てた仲間の姿を見て、放心している乙骨に語りかけている。
夏油の理想とする世界を、乙骨に語るも彼は理解が出来なかった。何故自分の仲間であり友人達が、血だらけで倒れているのか……。何故そんなことを気にせず、夏油は自分に語りかけているのか……。
乙「パンダくん……狗巻くん……。」
真希だけではない……パンダ、狗巻も倒れていた。パンダの片方の腕はもげていて、狗巻の口は吐血した跡なのか赤く染まっていた。
そして、少し前まで自分と穏やかな談笑をしていた彼女は……──────。
乙「憐……ちゃん……??」
夏油の足元のすぐ傍に横たわっていた。数分前に別れた彼女は元気で、少しわざとらしい理由だったが、自販機に飲み物を買いに行ったはずだ……。なのに何故彼女は……血だらけで夏油のすぐ傍で倒れている??
貴「……!?」
乙骨の声に反応して、彼女の微かな意識が戻る。なんでここに居るの……憂太……。
(駄目……憂太……。逃げて……夏油さんの目的は憂太なの……。どうしよう……伝えたいのに……傷のせいで意識が……。)
重傷ながらも意識が戻った憐は、現状を把握する。自分が予想していた最悪の事態が起きようとしていた。憂太を連れ去って仲間にするだけならまだしも……微かに聞こえた先程の夏油さんの発言からして、最悪憂太も殺されるかもしれない……。それだけは……それだけは止めなければ……。憂太は死んでいい人間なんかじゃない……!それに憂太が死んだら呪いである里香は、夏油さんに使役されてしまう。
(起きて私……!こんな所で倒れてる場合じゃない……。憂太に伝えなければ……!!)
貴「……ゆ……ゆうた……。」
乙「憐ちゃん!!」
乙骨は、憐から発せられたか細い声に耳を傾ける。
駄目だよ……。
それ以上喋ったら、傷が……。
貴「に……げて……。」
狗巻くんとパンダくんがここに居るという事は、五条先生が異変に気づき、戦力としてこちらに送り込んできたという事。自身がすぐに向かえないからこそ、2人を送り込んできたなら、直に応援が来る。本当は私達が仕留められたら、一番良かったのだけど、夏油さんには敵わなかった。
(ごめんね憂太……。貴方だけでも生きて……。)
五条先生達がきっと助けに来てくれる……その間まで頑張って生き延びて……。
彼女の意識は一度ここで途絶えた……。伝えるべき事を伝えた彼女は、その後再び目を閉じた。
乙骨は何度か感じた地面の揺れを、地震と認識し、のんびり彼女を待っていた。その間に仲間達は、夏油相手に激しい戦闘を繰り広げていた事を、今やっと痛感した。地面は抉れ、所々に赤い液体が飛び散っている。夏油を見るに無傷な事から、この赤い液体は全て仲間達から流れ出た物だと知る。見回すと、真希、パンダ、狗巻はそれぞれ満身創痍な状態で倒れている。
そして夏油の側に倒れている憐……。華奢な身体に似合わない傷があちらこちらに出来ていた。血まみれのさなか、自分の状態すら顧みず、意識が朦朧としているのにも関わらず、自分達に構わず逃げろと……最後まで自分の事を気にかけてくれていた。
──────君は、僕の為に……──────
少年の怒りを目覚めさせるには十分だった。彼にとって、この出来事は生涯忘れられない出来事になっただろう。
それまで放心状態だった乙骨は、目を大きく見開き、激昂した。大切な仲間達を……大切な人を……傷つけられた事に激怒した。生まれて初めて人に対し憎悪が生まれた。
この人間を許してはならない……。夏油傑を徹底的に排除するべく、乙骨が取った行動とは……。
記録───2017年12月24日
乙「来い!!! 里香ァ!!!!」
特級過呪怨霊 祈本里香 二度目の完全顕現
〝祈本里香〟を完全に顕現させる事だった。仲間を傷つけた報いを受けさせるために、乙骨は〝祈本里香〟と共に夏油と対峙する。
夏「君を殺す。」
乙「ブッ殺してやる。」
信念は違えど目的は同じ。これは互いの命を懸けた戦い……。己の全てをかけて相手を排除する。
2人の戦いの火蓋はきって落とされた。