第4章
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
乙骨side
(何で出て行っちゃったの憐ちゃん!?)
真希さんが来たと思ったら、今度は憐ちゃんが教室を出ていってしまった。彼女には申し訳ないが、少しわざとらしい様子に見えた。彼女が出て行った後僕は真希さんとふたり、教室に残されてしまった。
(それにさっき一瞬……僕の方見てた気がする……もしかして……僕のせい?!?!)
真希さんについて、気になることがあったが本人に聞いていい内容かどうか、分からず思わず目線を逸らしてしまったが、もしかして憐ちゃんはそのせいで気を遣って出て行ってしまったんだろうか。
(どうしよう……。これで真希さんに話題振るのも違う気がするし……。)
どうしていいか分からず、悩んでいると真希さんから僕が気になっていた事について、話を切り出してくれた。
真「聞けよ。」
乙「えっ!?」
真「気になってんだろ……なんで私が落ちこぼれか。」
乙「いや……うん……はい……。」
真希さんにはお見通しだったらしい。聞いていいか悩んでいた内容をしっかりと当てられた。はたから見たら分かりやすい表情でもしていたのかもしれない。僕は取り繕うとしたが、諦めて素直に頷いた。
そこから真希さんに色々な事を聞いた。真希さん家の禪院家は、エリート呪術師を多く輩出する呪術界の御三家の一つであること。そんな家系で生まれた真希さんは、呪術師に必要最低限の素質、即ち『呪いが〝見える〟』ことが、生まれつき備わっていなかったこと。その為かけている眼鏡がないと呪いが見えないこと。持っている呪具も初めから呪力がこもってるもので自分でこめているわけではないこと。
真「おかげで家でられたけどな!!飯は不味ぃし、部屋は狭ぇし、知らねぇオッサンがうろついてっし、本っ当最悪だったわ!」
そんな重い訳があったとは思わず、僕は驚いてしまった。だけど、今までの真希さんの対応を振り返ってみると、過酷な環境を生きてきた真希さんらしい対応であったと気づいた。
真「苗字で呼ぶな。」
真『呪力のことは私に聞くな。』
真『オマエみてぇに呪いに耐性があるわけじゃねーんだよ。』
貴『……これは真希の問題だから軽々しく口に出来ないの。気になるかもしれないけど、いつか真希が自分の口から話すと思うから待っててあげて?』
(憐ちゃんが説明しなかったのは、真希さんの為だったのか。)
そうなると疑問が湧いてくる。そんな過酷な環境にい
ても、真希さんが呪術師を続ける理由はなんなのか。
乙「真希さんはどうして呪術師を続けるの?」
気づけば彼女に問うていた。
真「私は性格悪ぃかんな。一級術師として出戻って、家の連中に吠え面かかせてやるんだ!」
とびっきりの笑顔で彼女は答える。最初に出会った時、僕に対する当たりの強かった態度、組手の時に実感した彼女の純粋な強さ……それら全ての意味がようやく分かってきた。彼女は壮絶な過去を乗り越えて、圧倒的な強さを身につけたのだと。
(何で出て行っちゃったの憐ちゃん!?)
真希さんが来たと思ったら、今度は憐ちゃんが教室を出ていってしまった。彼女には申し訳ないが、少しわざとらしい様子に見えた。彼女が出て行った後僕は真希さんとふたり、教室に残されてしまった。
(それにさっき一瞬……僕の方見てた気がする……もしかして……僕のせい?!?!)
真希さんについて、気になることがあったが本人に聞いていい内容かどうか、分からず思わず目線を逸らしてしまったが、もしかして憐ちゃんはそのせいで気を遣って出て行ってしまったんだろうか。
(どうしよう……。これで真希さんに話題振るのも違う気がするし……。)
どうしていいか分からず、悩んでいると真希さんから僕が気になっていた事について、話を切り出してくれた。
真「聞けよ。」
乙「えっ!?」
真「気になってんだろ……なんで私が落ちこぼれか。」
乙「いや……うん……はい……。」
真希さんにはお見通しだったらしい。聞いていいか悩んでいた内容をしっかりと当てられた。はたから見たら分かりやすい表情でもしていたのかもしれない。僕は取り繕うとしたが、諦めて素直に頷いた。
そこから真希さんに色々な事を聞いた。真希さん家の禪院家は、エリート呪術師を多く輩出する呪術界の御三家の一つであること。そんな家系で生まれた真希さんは、呪術師に必要最低限の素質、即ち『呪いが〝見える〟』ことが、生まれつき備わっていなかったこと。その為かけている眼鏡がないと呪いが見えないこと。持っている呪具も初めから呪力がこもってるもので自分でこめているわけではないこと。
真「おかげで家でられたけどな!!飯は不味ぃし、部屋は狭ぇし、知らねぇオッサンがうろついてっし、本っ当最悪だったわ!」
そんな重い訳があったとは思わず、僕は驚いてしまった。だけど、今までの真希さんの対応を振り返ってみると、過酷な環境を生きてきた真希さんらしい対応であったと気づいた。
真「苗字で呼ぶな。」
真『呪力のことは私に聞くな。』
真『オマエみてぇに呪いに耐性があるわけじゃねーんだよ。』
貴『……これは真希の問題だから軽々しく口に出来ないの。気になるかもしれないけど、いつか真希が自分の口から話すと思うから待っててあげて?』
(憐ちゃんが説明しなかったのは、真希さんの為だったのか。)
そうなると疑問が湧いてくる。そんな過酷な環境にい
ても、真希さんが呪術師を続ける理由はなんなのか。
乙「真希さんはどうして呪術師を続けるの?」
気づけば彼女に問うていた。
真「私は性格悪ぃかんな。一級術師として出戻って、家の連中に吠え面かかせてやるんだ!」
とびっきりの笑顔で彼女は答える。最初に出会った時、僕に対する当たりの強かった態度、組手の時に実感した彼女の純粋な強さ……それら全ての意味がようやく分かってきた。彼女は壮絶な過去を乗り越えて、圧倒的な強さを身につけたのだと。