第2章
夢小説設定
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里「イ゛ァ゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!!!!!」
貴「……っ?!何この呪力?!」
憂太達が、学校の中に入ってから数時間……。突然大きな呪力を感じた。この感じ……もしかして……里香??すると帳の内側から、血のような液体が大量に付着した。
五「凄まじいね……。これが特級過呪怨霊、祈本里香の全容か。クククッ……女は怖いね。」
貴「里香が暴走してるってことですよね?!なら憂太達が危ない……助けに行かないと!」
五「待った……。このまま様子を見よう。言っただろう?祈本里香については何も分かってないんだ。大丈夫だよ、いざとなったら命懸けで止めるから。」
貴「……わかりました。」
大丈夫……きっと大丈夫。自分にそう言い聞かせて憂太達を待ち続けた。
(頑張れ真希……憂太。)
乙骨side
乙「はぁ……はっ……。────っんぐ。」
息が苦しい……。今僕は、禪院さん、拐われた二人の男の子を背負って校舎の外を歩いてきている。
乙「ゼーゼー……。皆……もう少しだから!!」
泣き言を言ってられない。何故なら僕以外皆何かしら傷を負っており重症だからだ。
(早く皆を先生に診せなきゃ!!呪いが里香ちゃんの気を引いてるうちに……。)
乙「────っ!!!」
抱えている腕や足が振るえる。既に体力的にも限界に近い。男子高校生とはいえ、今までごく一般的な生活を送ってきた僕には、だいぶ厳しかった。だけど……
乙「まだ倒れるな……!!まだ!!」
乙「ここで変わるって決めたじゃないか!!!!」
身体がぐらつきながらも、足を一歩ずつ踏み出す。すると、誰もいないはずの背後から声が聞こえてきた。
里「頑張れ……憂太!」貴「頑張れ真希……憂太。」
乙「…………うん、頑張るよ!!!」
二人の声を励みに、また一歩足を踏み出す。何故だろう……何故だか分からないけど、里香ちゃんだけじゃなく、帳の外側にいる憐ちゃんの声が聞こえた気がした……。
憂太達の無事を祈ってから、何分経ったのだろう。それほど経ってないはずなのに、もう何時間も時が経ったような気がした。落ち着かない気持ちで待っていると、突然帳が上がった。
貴「……っ!!憂太っ!!真希っ!!」
帳が上がるとそこには、力尽きた憂太達だった。恐らく憂太一人で、真希達を運んだのだろう……。一人で三人を運ぶなんて……。
(初実習で里香の事もあるのに、体力的にも精神的にも大変だったはずなのに憂太は……。)
どれだけ大変だったのか、傍にいなかった私でも理解出来る。
(真希の足の怪我も酷い。この子達二人も……早く病院に連れてかないと。)
憂太だけじゃない、真希や二人の子供達の容態も心配だ。そう思って五条先生を見てみると……
五「おかえり……頑張ったね。」
拐われていた二人の子供達を救出した憂太達を、静かに労っていた。
貴「……お疲れ様、二人とも。」