第1章
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
────── 高専の廊下
あれから私達一年生5人は、実習を行う場所に移動するべく、高専の廊下を歩いていた。正直この場の雰囲気もあまり良くない……真希はイライラしてるし、私の場合は、疎遠になってしまった幼馴染と、久々の再会のため気まづい状況だった。
乙「よ……よろしくお願いします。」
憂太が真希に、声をかける。その顔は緊張しているようだ。無理もない……来て早々に初実習……座学じゃない事が可哀想だ。
(あまり目を合わせていないから、はっきりとは分からないけど、少し変わった……?)
昔よりもおどおどしている気がする。里香の件から、6年……。人は変わるものだが、私に限らず憂太も少し変わったような気がする。
真「……オマエ、イジメられてたろ。」
乙「……。」ピシッ
真「図星か……分かるわぁ、私でもイジメる。」
貴「ちょっと、真希!突然何言い出すの。」
真希がとんでもないことを憂太に言い出したから、驚いた。しかも、イジメるって……例えそう思ったとしても、本人の前では普通言わないでしょ?!
だけど、真希の性格上、思ったことは濁さずはっきりと本人に伝えるタイプだから、憂太に直接言ったのかもしれない。
真「黙ってろ、憐。……呪いのせいか?〝善人です〟ってセルフプロデュースが顔に出てるぞ。気持ち悪ィ。」
真「なんで守られてるくせに、被害者ヅラしてんだよ。ずっと受け身で生きて来たんだろ。なんの目的もなくやってけるほど、呪術高専は甘くねぇぞ。」
乙「っ……。」
貴「真希!流石に言って良い事と、悪い事があるよね。」
パ「真希、それくらいにしろ!!」 狗「おかか!!」
だからと言っていくら真希でも、憂太をそこまで非難する権利はない。憂太には憂太なりの事情があるはずだから。憂太を非難する真希を、私、パンダくん、狗巻くんで咎めた。
真「分ーったよ!うるせぇな。それに、憐……私はオマエにだって言いたい事あるんだからな。」
貴「えっ……何よ〜。」
真希は憂太から、急に話の矛先を私に変えてきた。この流れだと絶対に良くないこと言われる気がする……。私は少し先に歩いている真希の隣に歩きながら聞いた。
真「悟が、乙骨にオマエを紹介した時、知り合い前提で話をしていた。そして里香もオマエだけには、襲いかからなかった……。オマエら……知り合いだろ。」
貴「それは……まぁ、そうだけど。昔の話だよ。小さい頃、一緒に遊んでただけ。その後私が東京に引っ越しちゃったから、今日が久々の再会だったの……それがどうかしたの?」
真「……の割には、変な空気だったな。仲が良いなら、あんな態度にならねぇだろ。まぁ、何があったかは詳しくは聞かねぇが、困ったことがあったら言えよ。」
貴「……ありがとう、真希。」
真希は裏表がないはっきりと物事を言う性格だからこそ、今の言葉に嘘偽りないことが分かる。それになんだかんだ優しいから、私と憂太の事を察して、何も聞かないでくれる。
今の私には、その気遣いや優しさがとても嬉しい……。だから、私は真希を嫌いになれないのだ。
(でも、いつか話すからね……真希。それに憂太のこともちゃんとする。)
後にしたって何もいいことはないのだから。
乙骨side
禪院さんから言われた言葉が、自分にグサグサとささる。何も言い返せなかった……。
パ「すまんな、アイツは少々他人を理解した気になる所がある。」
乙「……いや、本当のことだから。」
狗「ツナマヨ。」
乙「え?」
パ「気にすんなだとよ。そういえば憂太は、憐と知り合いなのか?」
パンダくんに聞かれて、返答に少し困ってしまった。知り合い、小さい頃の友達、幼馴染、どんな風に言えばいいんだろう。五条先生から紹介の仕方で、僕と憐ちゃんが初対面同士ではないことに気づいたのだろう。
乙「え?……そうだね。知り合いと言えば知り合いなのかな。昔、小さい頃によく一緒に遊んでたんだ。」
狗「こんぶ?」
パ「棘の言う通り、幼馴染ってやつか〜。あいつとよく遊んでたのか。憐のやつどんな風だった?あいつ、言いたくないのか昔のこと話さないんだよな。」
狗「しゃけ。」
乙「幼馴染……うん、幼馴染だね。小さい頃の憐ちゃん?そうだな〜よく笑う子だったよ。僕や里香ちゃんの事を、いつも考えてくれる優しい子だよ。」
パ「へぇ〜今とそんな変わんねぇんだな。安心したな、なぁ棘?」
狗「しゃけ。」
(そっか……。今も昔の頃の憐ちゃんと変わらないんだね。)
本音を言うと、予想はしていたが久々に会えたとはいえあまり良い反応はされていなかったから、これから前みたいに仲良くできるのかなとか、あの頃の憐ちゃんではなく変わってしまったのではないかと心配して不安だった。
だけど、パンダくんの言葉を聞いて、安心した。ほんの少しだけど希望はある。狗巻くんの言葉はまだ分からないけど、きっと同意してくれてるんだよね。
パ「憐が居るから大丈夫だと思うけどさ、頑張れよ憂太。あと、真希も悪いやつじゃないんだ。仲良くしてやってくれよな。」
狗「しゃけ。」
乙「うん、そうだね……頑張るよ。ありがとう……パンダくん、狗巻くん。」
そう二人と話して、僕は先に歩いていった憐ちゃんと禪院さんの後を追いかけた。
あれから私達一年生5人は、実習を行う場所に移動するべく、高専の廊下を歩いていた。正直この場の雰囲気もあまり良くない……真希はイライラしてるし、私の場合は、疎遠になってしまった幼馴染と、久々の再会のため気まづい状況だった。
乙「よ……よろしくお願いします。」
憂太が真希に、声をかける。その顔は緊張しているようだ。無理もない……来て早々に初実習……座学じゃない事が可哀想だ。
(あまり目を合わせていないから、はっきりとは分からないけど、少し変わった……?)
昔よりもおどおどしている気がする。里香の件から、6年……。人は変わるものだが、私に限らず憂太も少し変わったような気がする。
真「……オマエ、イジメられてたろ。」
乙「……。」ピシッ
真「図星か……分かるわぁ、私でもイジメる。」
貴「ちょっと、真希!突然何言い出すの。」
真希がとんでもないことを憂太に言い出したから、驚いた。しかも、イジメるって……例えそう思ったとしても、本人の前では普通言わないでしょ?!
だけど、真希の性格上、思ったことは濁さずはっきりと本人に伝えるタイプだから、憂太に直接言ったのかもしれない。
真「黙ってろ、憐。……呪いのせいか?〝善人です〟ってセルフプロデュースが顔に出てるぞ。気持ち悪ィ。」
真「なんで守られてるくせに、被害者ヅラしてんだよ。ずっと受け身で生きて来たんだろ。なんの目的もなくやってけるほど、呪術高専は甘くねぇぞ。」
乙「っ……。」
貴「真希!流石に言って良い事と、悪い事があるよね。」
パ「真希、それくらいにしろ!!」 狗「おかか!!」
だからと言っていくら真希でも、憂太をそこまで非難する権利はない。憂太には憂太なりの事情があるはずだから。憂太を非難する真希を、私、パンダくん、狗巻くんで咎めた。
真「分ーったよ!うるせぇな。それに、憐……私はオマエにだって言いたい事あるんだからな。」
貴「えっ……何よ〜。」
真希は憂太から、急に話の矛先を私に変えてきた。この流れだと絶対に良くないこと言われる気がする……。私は少し先に歩いている真希の隣に歩きながら聞いた。
真「悟が、乙骨にオマエを紹介した時、知り合い前提で話をしていた。そして里香もオマエだけには、襲いかからなかった……。オマエら……知り合いだろ。」
貴「それは……まぁ、そうだけど。昔の話だよ。小さい頃、一緒に遊んでただけ。その後私が東京に引っ越しちゃったから、今日が久々の再会だったの……それがどうかしたの?」
真「……の割には、変な空気だったな。仲が良いなら、あんな態度にならねぇだろ。まぁ、何があったかは詳しくは聞かねぇが、困ったことがあったら言えよ。」
貴「……ありがとう、真希。」
真希は裏表がないはっきりと物事を言う性格だからこそ、今の言葉に嘘偽りないことが分かる。それになんだかんだ優しいから、私と憂太の事を察して、何も聞かないでくれる。
今の私には、その気遣いや優しさがとても嬉しい……。だから、私は真希を嫌いになれないのだ。
(でも、いつか話すからね……真希。それに憂太のこともちゃんとする。)
後にしたって何もいいことはないのだから。
乙骨side
禪院さんから言われた言葉が、自分にグサグサとささる。何も言い返せなかった……。
パ「すまんな、アイツは少々他人を理解した気になる所がある。」
乙「……いや、本当のことだから。」
狗「ツナマヨ。」
乙「え?」
パ「気にすんなだとよ。そういえば憂太は、憐と知り合いなのか?」
パンダくんに聞かれて、返答に少し困ってしまった。知り合い、小さい頃の友達、幼馴染、どんな風に言えばいいんだろう。五条先生から紹介の仕方で、僕と憐ちゃんが初対面同士ではないことに気づいたのだろう。
乙「え?……そうだね。知り合いと言えば知り合いなのかな。昔、小さい頃によく一緒に遊んでたんだ。」
狗「こんぶ?」
パ「棘の言う通り、幼馴染ってやつか〜。あいつとよく遊んでたのか。憐のやつどんな風だった?あいつ、言いたくないのか昔のこと話さないんだよな。」
狗「しゃけ。」
乙「幼馴染……うん、幼馴染だね。小さい頃の憐ちゃん?そうだな〜よく笑う子だったよ。僕や里香ちゃんの事を、いつも考えてくれる優しい子だよ。」
パ「へぇ〜今とそんな変わんねぇんだな。安心したな、なぁ棘?」
狗「しゃけ。」
(そっか……。今も昔の頃の憐ちゃんと変わらないんだね。)
本音を言うと、予想はしていたが久々に会えたとはいえあまり良い反応はされていなかったから、これから前みたいに仲良くできるのかなとか、あの頃の憐ちゃんではなく変わってしまったのではないかと心配して不安だった。
だけど、パンダくんの言葉を聞いて、安心した。ほんの少しだけど希望はある。狗巻くんの言葉はまだ分からないけど、きっと同意してくれてるんだよね。
パ「憐が居るから大丈夫だと思うけどさ、頑張れよ憂太。あと、真希も悪いやつじゃないんだ。仲良くしてやってくれよな。」
狗「しゃけ。」
乙「うん、そうだね……頑張るよ。ありがとう……パンダくん、狗巻くん。」
そう二人と話して、僕は先に歩いていった憐ちゃんと禪院さんの後を追いかけた。