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みんなでホラー映画を観る話

「ん…………あれ?国行………?」

審神者が目を覚ました。

「あぁ、起きはったんですね。主はん気絶したんやけど覚えてます?」

「あぁ、誰だか急に大声を出して鯰尾の悲鳴で驚いたのまでは覚えているが…私気絶していたんだな…」

明石は間違いなく鶴丸は怒られるだろうなと悟った。

「ほな、自分もそろそろ失礼させてもらいますわ」

「あ、あ、待っ!!!て……」

部屋から出ようと障子の引き戸に手をかけようとしたところ後ろから審神者に呼び止められた。

振り向くと審神者がこちらに手を伸ばして口をパクパクさせている。

「なんですのん?」

「こういう事をお願いするのはどうかと思うんだが、……………私が寝るまでここにいてくれないだろうか?」

「正気ですか?」

「いたって私は真剣だ」

じっとこちらを見つめる審神者にハァ…とため息をついた。

無理に見なくても良かったのにと内心思ったがそれを言ってしまえば審神者の優しさを否定することになる。

「しゃあないですなぁ…ほら、布団かぶって」

「すまない…ありがとう」

明石はゴロンと審神者の横に寝転がる。

「あとあんまりこういう事言わん方がええよ」

「なんで?」

「自分もいちよ男やで」

「男だと何かあるのか?」

無頓着で鈍感なのは分かっていたけれどこれまでとは…。

「なーーんもありまへん。はい、明日も早いんやし寝るで」

「?あぁ…すまない面倒かけるけど頼む…」

おやすみと一言言うと審神者は目を閉じる。

そんな横顔を見ながら

「まぁ主はんとおる時間を独占できるだけええという事にしときますわ」

聞こえないようにボソリと呟いた。

翌朝、部屋を訪ねてきた長谷部が明石が審神者の隣で寝ているという状況に出くわし、
本丸中に怒声が響き渡ったとか。
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