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明石国行の話

「国俊!!!蛍丸!!!どこや!!!」

燃えて倒れてくる柱の残骸を避けつつ、廊下を走った。

真っ先に自分らの部屋を覗いたがそこには誰もいなくただただ燃えていた。

大丈夫。2人は生きている。
そう信じ敵を斬り伏せていく。

ふと、戸が開いている部屋が目に入った。

「あの部屋は空き部屋やったはず…」

部屋の中は幸いまだ火の手が上がっていなかったがそれも時間の問題だろう。
薄暗いせいで視界がよく見えない。

「明石?明石か!!」

「この声…主はん!良かった、無事やったんですね!」

声がした方へ向かうとタンスの物陰で震えている主はんを見つけた。

「明石、俺どうしたらいいか分からなくて…」

「自分が守ります。大丈夫や。」

「燭台切がここで隠れて待ってるよう言ったけど、その燭台切が戻ってこない……皆、殺られてしまったのかもしれない」

そんな主はんの言葉に嫌な予感がした。

「主はん、蛍丸と国俊みてまへん?」

「あぁ、2人ならそこに」

主はんはそう言うと暗闇の方を指をさす。

おそるおそる指を指した方を見る。
だんだん暗闇に目も慣れてきた。
確かにそこに2人がいるのが見えた。
しかし恐れていたことが的中した。






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