秦の怪鳥
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有名な武将などではないがそこそこ戦歴の良い父は武功で富を成した。
凛の父と王騎はかつて戦友であった。
今は父ももう引退しているが時々王騎と酒を酌み交わしに王騎がこの邸にやってくる。
「王騎様〜!」
「凛ではありませんかァ、お元気でしたか?」
「とても元気です!」
「ンフフ、それはよかった」
小さい頃から王騎に遊んで貰っていたので王騎のことが大好きだ。
しかしそこには別の感情もあって...
それから数十年後ー。
「父上、私結婚なんて聞いてません!」
「まぁまぁそう怒るな...」
父はとても困った表情をしていた。
隠していたことがバレてしまったようだ。
「お前ももう20になる。行き遅れになる前に...」
「女だけなぜそのような扱いなのですか!」
「そ、それはだなぁ...一般的に...」
「一般的とは具代的に!?」
凛は少々気が荒く成長した。
男勝りでなんでもできる、だから男など。と思っている節がある。
「とにかく、私どこぞの弱いお坊ちゃんとやらと結婚する気は無いですから」
「あ、まて!凛!」
気付いたら馬を走らせていた。
ここは一体、どこだろう?
森の中に入ってしまったようだ。
なんでもできる凛だが欠点が一つ。
とんでもない方向音痴である。
だから戦などにはむいていない。
むしろ女なのだから良い家に入り良い家庭を作れと...
母が居ない凛は父やその側近に呪文のような呪いのように育てられてきた。
「ああ、もうここどこよ....!」
するとガサっと茂みから音がする。
「ヒッ!」
「おやァ?凛ではないですかァ」
見知った声、見知った姿、見知った馬
そして見知った騰。
「お、王騎様!?どうしてここに!」
「演習の帰りに綺麗な森があると聞きましてついでに寄ってたんですよぉ、ねぇ騰」
「ハッ、最高に綺麗な森です」
綺麗な森かどうかは置いといて助かった。
「ところで凛、あなたこそどうしてここに?」
王騎の眼光に馬も一歩後退りする。
まさに蛇に睨まれたカエルだ。
「....なんでもありません....ただ散歩を...」
「そんな悲しそうな表情をしてですか?」
「!!」
自分の表情は見えないが相当酷いものなんだろう。
「私....結婚したくない....」
抑えていた感情が溢れ出てしまう。
「あなたの父上から聞きました。身分も相応、お優しい方だと」
王騎は馬から降り、さぁと凛も馬から下ろすと昔のように頭を撫でた。
「知らない人と結婚して...幸せになれると思いますか...?」
涙をすする音だけが森の中に響く。
「結婚など、縁のない私にはわかりかねますが....」
王騎はすみませんと苦笑いをする。
「ですが、したくないと言うのならば」
王騎はその分厚い胸板で凛を抱きしめた。
「この王騎と結婚しますかァ?」
予想外の言葉。
「え!?お、王騎様...!?」
「あなたは旧友の娘です。特別な感情を持ってはいけないと、そう思っていました」
目を瞑りながらポツリポツリと凛に語りかける。
心地が良い声。
「しかし、あなたが結婚する。と聞くとどうしようもなく心の中がかき乱されるような感覚を覚えたんです」
「あなたを手放したくない、と」
まぁもともと私のではないですが、といつものに笑う王騎。
「私も、王騎様と結婚したい」
言ってしまったと恥ずかしくて王騎の胸に顔を埋めた。
すると王騎はより一層抱きしめる力を強める。
でもそれは大事なものを包み込むような優しさで心地よかった。
「では凛、私と結婚してくれますか?」
「...はい!」
王騎は凛の涙を拭う。
「あなたの父上に怒られますね私」
望むところです。
.
凛の父と王騎はかつて戦友であった。
今は父ももう引退しているが時々王騎と酒を酌み交わしに王騎がこの邸にやってくる。
「王騎様〜!」
「凛ではありませんかァ、お元気でしたか?」
「とても元気です!」
「ンフフ、それはよかった」
小さい頃から王騎に遊んで貰っていたので王騎のことが大好きだ。
しかしそこには別の感情もあって...
それから数十年後ー。
「父上、私結婚なんて聞いてません!」
「まぁまぁそう怒るな...」
父はとても困った表情をしていた。
隠していたことがバレてしまったようだ。
「お前ももう20になる。行き遅れになる前に...」
「女だけなぜそのような扱いなのですか!」
「そ、それはだなぁ...一般的に...」
「一般的とは具代的に!?」
凛は少々気が荒く成長した。
男勝りでなんでもできる、だから男など。と思っている節がある。
「とにかく、私どこぞの弱いお坊ちゃんとやらと結婚する気は無いですから」
「あ、まて!凛!」
気付いたら馬を走らせていた。
ここは一体、どこだろう?
森の中に入ってしまったようだ。
なんでもできる凛だが欠点が一つ。
とんでもない方向音痴である。
だから戦などにはむいていない。
むしろ女なのだから良い家に入り良い家庭を作れと...
母が居ない凛は父やその側近に呪文のような呪いのように育てられてきた。
「ああ、もうここどこよ....!」
するとガサっと茂みから音がする。
「ヒッ!」
「おやァ?凛ではないですかァ」
見知った声、見知った姿、見知った馬
そして見知った騰。
「お、王騎様!?どうしてここに!」
「演習の帰りに綺麗な森があると聞きましてついでに寄ってたんですよぉ、ねぇ騰」
「ハッ、最高に綺麗な森です」
綺麗な森かどうかは置いといて助かった。
「ところで凛、あなたこそどうしてここに?」
王騎の眼光に馬も一歩後退りする。
まさに蛇に睨まれたカエルだ。
「....なんでもありません....ただ散歩を...」
「そんな悲しそうな表情をしてですか?」
「!!」
自分の表情は見えないが相当酷いものなんだろう。
「私....結婚したくない....」
抑えていた感情が溢れ出てしまう。
「あなたの父上から聞きました。身分も相応、お優しい方だと」
王騎は馬から降り、さぁと凛も馬から下ろすと昔のように頭を撫でた。
「知らない人と結婚して...幸せになれると思いますか...?」
涙をすする音だけが森の中に響く。
「結婚など、縁のない私にはわかりかねますが....」
王騎はすみませんと苦笑いをする。
「ですが、したくないと言うのならば」
王騎はその分厚い胸板で凛を抱きしめた。
「この王騎と結婚しますかァ?」
予想外の言葉。
「え!?お、王騎様...!?」
「あなたは旧友の娘です。特別な感情を持ってはいけないと、そう思っていました」
目を瞑りながらポツリポツリと凛に語りかける。
心地が良い声。
「しかし、あなたが結婚する。と聞くとどうしようもなく心の中がかき乱されるような感覚を覚えたんです」
「あなたを手放したくない、と」
まぁもともと私のではないですが、といつものに笑う王騎。
「私も、王騎様と結婚したい」
言ってしまったと恥ずかしくて王騎の胸に顔を埋めた。
すると王騎はより一層抱きしめる力を強める。
でもそれは大事なものを包み込むような優しさで心地よかった。
「では凛、私と結婚してくれますか?」
「...はい!」
王騎は凛の涙を拭う。
「あなたの父上に怒られますね私」
望むところです。
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