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空腹(凪×夢主)

部活動が終わった帰り道。
「ねぇ夢主~お腹空いたぁ~」
「えぇっ? 寮まであと少しで着くじゃん。我慢しなよ」
「や~だ~っ。お腹空き過ぎてオレ動けな~い」
「ぎゃっ!?」
凪+凪の鞄の重みが夢主に襲いかかった。
「あっ。あそこにお店がある。夢主、早く連れてってよ」
「む、無理!自分で歩いてよ!」
夢主の声が夜空に響き渡った。


「はぁ~お店の中暖かくてさいこ~」
店内に入り、テーブルに寝そべりながら凪は言った。
「お行儀が悪い。ちゃんと座って」
はぁと夢主は溜息を吐き、注文した商品を彼の前に置いた。
「あれ? 夢主はポテト食べないの?」
「うん。寮の夕飯があるし…凪も寮の夕飯があるのにダブルハンバーガーにポテトも食べて大丈夫なの?」
「うん。寮のご飯少ないしこれぐらい食べても全然へーき。夢主ももっと食べなきゃ大きくなれないよぉ。ほら。あ~ん」
凪は夢主の前にポテトを差し出した。
「はぁ。餌付けじゃないんだから…自分で取るよ」
夢主は凪のポテトを受け取らず、トレーにあるポテトを食べた。
「え~オレの厚意を無下にした~ひど~」
「はいはい、分かりました」
「……むぅ。夢主、最近オレの扱い雑にしてるよね?」
「そう? いつも通りだよ」
「じゃあいつも通りにやってよ」
「? 何を?」
「あ~ポテト食べたいなぁ~」
夢主に視線を向けながら凪は言った。
「? 食べればいいじゃん」
「違うよ。夢主が食べさせるの」
「はっ? 何で?」
「オレに食べさせないと明日の練習サボっちゃうよ? オレはサボれるからいいけど」
「何でそうなるの……はぁ。ほら、凪。あーんして」
「そんな嫌々な顔されると食べられないんだけど~」
「もぅ~めんどくさいなぁ。はい。どうぞ、凪」
満面の笑みを浮かべながら夢主は凪にポテトを食べさせた。
「あーん」
パクッと凪は夢主の指を食べた。
「ちょっ、ちょっと!? ポテト食べてよ!」
予想外の行動に夢主は大きな声を出してしまった。
「ん~」
凪は彼女の指を甘噛しながら首を横に振った。
「ヤダじゃないの!」
夢主は勢いよく指を引っ張った。
「むぅ。もっと食べたいんだけどぉ」
「ポテトを食べなさい!ポテトを!」
「あれぇ、夢主。顔が赤いよ。どうしたの?」
「―っ! 凪のせいでしょ!ほら、さっさと食べて帰るよ!」


(……物足りない。次はどうやって夢主を食べようかなぁ)
はぁと溜息を吐く凪。夢主にお説教を受けながら残りのポテトを食べた(終)
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