prayer[P3→BBB]
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
いつもと変わらない日になるはずだった。
いつものようにタルタロスへと入り、結城君を先頭に歩きながら塔の最上階を目指しつつ、シャドウの制圧をする。
ただそれだけの筈だったのに、それがなんでこんな事になったのか。
それもこれも"死神"のせいだ
全身に寒気が走り、後ろを振り返ると黒くおぞましい影が見えた。
チャリ、チャリ・・・と鎖を引きずる音が近付いてくる。
これは関わってはいけない、と私の中の本能が叫んでいた。
みんなにも早く伝えなければと思い声を出そうとしたときだった。
「なな子さん、下がっていてください!」
「天田君!?」
「このくらい・・・僕にだって・・・っ!」
何を思ったのか、自分よりも小さい少年である天田君が自分の前へと飛び出した。
「ペル・・・ソナ!!!」
天田君が召喚器を自分へと向け叫ぶと同時に、彼のペルソナ ―ネメシス― が現れた。
小さな身体でぎゅうっと槍を握りしめ、死神へと対峙しようとしている。
皆がその声に気付き振り返った時には遅かった。
死神の姿は、鎖の音はもうすぐそこにいた。
「だめ・・・だめだよ天田君!」
大人びていると言えど、彼はまだ小学生。
私が守らなくては・・・と思った時には震える足を動かしていた。
薙刀を構え、片手で天田君を突き飛ばした。
ダン、と重い銃声と痛みが腹部に走った。
身体はその衝撃に耐え切れず、吹き飛ばされた。
全身が熱い、痛い。
だけどぽつぽつとあたる水と風が心地いい。
なんで水がこんなところに・・・?
霞む目を開き周囲を見る。
広がる目の前の景色は空だった。
私はタルタロスの外へと投げ飛ばされていた。
私たちは塔のかなり上階にいたはずだ。
きっとこのまま落ちたら、生きられないだろう。
「――――っ!!」
ああ、みんなの叫ぶ声が遠い。
ペルソナを召喚できれば、もしかしたら・・・と思い痛む身体を必死に動かし召喚器を頭へと向ける。
「ペル・・・ソ・・・―――」
私の意識はそこで途切れた。