成人済みヒロイン。
無自覚な甘えん坊…? ギャグ甘
空欄の場合は「流畝舞美」になります
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ーまだまだ昼は暑さが残るものの、段々と秋らしい季節になってきたある日ー
ー舞美のマンション リビングー
『ふふ、エカテは本当に気まぐれな甘えん坊さんね。』
…資料に目を通しながら微笑み、膝の上のエカテを撫でる舞美…
「…」
それを読んでいる本の間から、じーと見つめる凪砂…
『…あら、ご満足戴けました?』
下顎を撫でながらくすくすとあやすように言えば、エカテはニャーと鳴いて満足したように、彼女の膝から下りて尻尾を高く上げ、その場を去って行く…
『ふふふ、ご満足戴けたようで、何よりです。』
言いながら去って行くエカテにふわりと微笑むと、髪を耳に掛け、また資料に目を通し始める…
すると、再び彼女の手に柔らかな毛の感触がして…
『んー…?今度はアンジェラかなー?』
いつもなら、ワンと可愛らしく返事をしてくれるのに…とチラリ膝の上を見れば…
彼女は硬直し、もう一度膝の上を見た。
『って凪砂さん?!な、何してるんですか?!』
琥珀色と目があい、その細められた目は穏やかに微笑む…
「…ん。駄目だった…?」
『だ、駄目じゃないですけど、何で…』
困惑して撫でていた手が止まっている舞美に凪砂は寂しそうに言葉を続ける…
「…貴女が、彼女を撫でてる所を見ていたら、私も羨ましくなって、撫でてもらいたいな。って…」
『な、何言って……凪砂さんは、猫ではないでしょう?』
動揺して、自分でも思ってもみない事を言ってしまっていて…
「それじゃあ、私も猫みたいにしたら、撫でてもらえると言う事…?」
何でも素直に受け止め、間違った解釈をする凪砂も当然止められず…
『違っ…!』
「にゃあ……ねぇ、舞美さん、もっと私を撫でて…?」
いつの間にか、座ったまま後ずさりをする舞美に対して、凪砂はご丁寧に両手を猫の手の様にしながら、四つん這いに迫って来る形になっていた…
『ちょ、ちょっと待って下さ!』
好意的な人物にそんな迫られ方をされ、慌てふためく舞美が何言っても当然聞かず…
彼が彼女の足元まで来たかと思えば…
『あぅ…』
舞美はそのまま気絶してしまった…
「え…?…あれ?舞美さん…?」
今度は凪砂が困惑してると…勢い良く開かれるリビングの扉…
「失礼致します!いやぁ〜、本日はお日柄も良く!」
何も知らない茨氏が入って来て、現状を目の当たりにして彼もまた硬直する。
「あ、茨、丁度良かった。あのね…」
「閣下…?!貴方様は女王陛下に一体何を為さったんですか‥?!」
「え?いや、特に何も…ただ、猫みたいに撫でてもらいたくて、猫の真似をしてみただけなんだけど…」
ワナワナ震える茨氏の後ろから、日和とジュンも顔を出して…
「何で猫?」
「それは確かに舞美さんには、効果絶大だね!」
「え、そうなの?」
「当たり前です!女王陛下基、舞美さんは、閣下の事が大好きなんですよ?!」
「そうだね。それは十分に分かっているつもりだよ…?」
茨は腰に両手を付きながら、日和とジュンはすすすとその後を追いかけるように部屋へと入って来る。
「あぁ、そう言う事っすか。」
「凪砂君!凪砂君!猫って可愛いでしょ?」
「うん。そうだね。それも分かるよ?とても愛くるしい存在。」
「全く…なら閣下。考えてみて下さい。もしも舞美さんが今の閣下の様に迫ってきたらどうします?」
凪砂は、暫し顎に手を当てて黙り込み…
「…そう、だね…理性が効かなくなってしまうかな…」
「…ちょっとニュアンスが違いますが、そう言う事です。閣下の事を崇拝しているまでいく舞美さんが耐えられる訳が有りませんでしょう!」
「…成る程。そう言う事か…悪い事をしてしまったな…。」
「可愛いーでしょうねー。…絶対本人はしないでしょうけど…」
「ジュン君!ジュン君!なら今度舞美さんの為に猫耳と尻尾を持ってこようか?!」
「何かそれは違う気が…そもそも、おひいさん。俺の話、聞いてました?だから舞美さんは絶対やりませんて。」
「いえ!」
謎に無駄に格好良く眼鏡を押し上げる茨氏…
「は…?」
「閣下のお力添えがあればあるいは…!」
「私…?」
「茨…?」
…茨氏も、舞美の事となると、感覚がおかしくなる様で…
「よし!そうと決まれば、早速持ってこようね!」
「ちょっと〜、皆さん?あまり舞美さんをいじめると、本当に嫌われちゃいますよ〜?」
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