成人済みヒロイン。
〜ルームクリーナーと五奇人〜
空欄の場合は「流畝舞美」になります
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ー人は見掛けで判断してはならないー
『…あの、本当に宜しいのでしょうか…?』
…戸惑う舞美の手に握られているのは、髪切り用のハサミ…目の前には、少し髪が伸びた奏汰の水色の髪…
「はい〜。「よろしく」おねがいします〜。」
『…そうですか。分かりました…、』
…基本的な舞美の仕事は部屋の掃除。が、依頼主の要望に答える何でも屋、でもあったりする…
「んー?…なんだか〜、すこし「がっかり」していますか〜?」
奏汰が振り向き、不思議そうに首を傾げる。慌てて舞美は言葉を続ける…
『ああいえ!すいません!…ただ私、奏汰さんの髪伸ばしスタイル、好きなので…ちょっと残念だな、と…』
舞美が言えばゆるり奏汰は笑う。
「ありがとう、ございます〜。でも〜、「おしごと」に「ししょう」がでちゃうのは、こまる、ので…」
『そそ、そうですよね!重ねてすいません!』
わたわたと舞美が作業を再開しようとすれば、再び奏汰はゆるり振り向き、どこか艶っぽく微笑(わらい)ながら…
「…それに、まみさんの、「かお」が「よく」みれないのは、「いや」なので…」
恥ずかしみも無く言われた言葉に意識せずとも舞美の頬は赤く染まる…
『あ!えと!確かに顔が見れないと色々と困りますものね!』
それを隠すように舞美がそう言えば、奏汰は首を傾げながら更に追い打ちを掛ける様…
「ん?…「まみさん」の「かお」が「みれない」のが「こまるん」ですよ…?」
『っうぇ…?!……あっ、と、ありがとう、御座います…』
…上機嫌な奏汰と、反対にいたたまれなくなって、舞美はどんどん顔を赤くしながら散髪を進めていくのであった…
※※※※※
『…奏汰さん、終わりました。…また何かあれば、遠慮なく言って下さい。…心臓に悪くない程度に…』
「ありがとうございます〜‥!…これでまた「まみさん」の「かわいいかお」がみれるようになりました〜…♪」
『っ…!!(言った側から心臓に悪い!)ご、ご利用ありがとう御座いました!』
…舞美の言葉は奏汰に聞こえていなかったようで、限界を迎えた彼女はダッシュで部屋を去って行った…そんな姿をにこにこしながら、奏汰は見送ると…
入れ違いに千秋がやってきて…
「おぉ!奏汰!舞美さんに何かお願い事をしていたのか?」
「はい〜。「かみ」をきってもらいました〜。これでどんな「おしごと」もへっちゃら、です〜…♪」
「そうか…!……しかし、それなら髪を伸ばさなければ良い気もするが…」
千秋がそう言えば奏汰は意味ありげに一瞬くすりと笑い…
「ちあき、よのなか、には「きずかなくていいこと」も、あるんですよ〜…♪」
「…そう、なのか…?まぁ奏汰が幸せそうで何よりだ…!」
「はい〜…♪」
そう話す奏汰はとても嬉しそうに微笑んでいた…
ー人は、見掛けで判断してはならない
ゆるく見えても、それは
「彼」の「計画の一部だったり」するのだー
2/2ページ