第4訓 猫の昔話
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土方に反抗しながらも由羅は全員の竹刀を打ち返す。
「ぐっ、」
由羅「ほら、不意をつく1つの方法じゃん!?」
土「確かにつかれたわ!俺がな!!」
一人の隊士が攻撃をし、それを防いだ由羅の背中からもう一人の隊士が襲いかかる。
「オラァッ!」
由羅「んなモンで不意をついたつもり、か!!」
「っ、わ!」
攻撃を仕掛けていた隊士の竹刀ごとなぎ払い背後からの攻撃を仕掛けていた隊士の竹刀を避ける。
斜め右、左、右後ろと襲いかかってきていた隊士の竹刀を判断し由羅はしゃがんだ後にすぐに手をつき当たらない場所まで飛ぶ。
「くそ!」
由羅「このくらいなら体鍛えれば人間にもできるぞ。ほら早く次の攻撃」
胸元と膝下を対にし、二人が反対方面から同時に叩きにかかるがその間を綺麗に後転してすり抜ける。
すると残りの3人がそれぞれ違う方向から勢いよく襲いかかる、が由羅は3人に向かって敢えて更にスピードをつけて通り抜ける。
由羅「次の策考えないでって言ったけど勢い良すぎてそれじゃ止まれねぇだろ。刀をふる速さを鍛えるか避けられた時の事考えて勢い任せはダメだ」
「なるほど...」
ーー
由羅の説明は下手だが的を得ている。
それに超人的なジャンプでもすれば簡単に避けれたろうにそれをしないのは、人間にできる範囲でのことを考えての事だろう。
近「下手だけどうまいな」
土「一応教える気はあるみてぇだ」
攻撃されるごとに避け、説明をする。
やはり実践が一番良いらしい。
沖田はただただ黙って由羅の姿を見ていた。
ーー
由羅「戦ってる間に相手の弱点を探しながらやるのもいいかもな」
「くそ!当たらねぇ!どこだよ!?」
由羅「いやテメェで見つけろよ!!」
竹刀を振り回しながらひょいひょいと避ける。
髪の毛一本擦らない。
由羅「攻撃の仕方だけど」
「っ」
はじめて、由羅からの攻撃がくる。
隊士達は察して防御の体制に入る。
由羅「ただ振り回すんじゃなくて」
足が前に動く、と隊士達の足に力が入る。
由羅「軌道をつけて」
真っ直ぐ隊士に向かって由羅が竹刀を上へかかげながら走り出した。
頭上へと攻撃が来ると思った隊士達は咄嗟に頭を庇おうとするが次の瞬間皆が床へ尻餅をついていた。
「あ...!?ぁあ!?」
由羅「頭上に攻撃がくる、と思わせて下を狙う。これはありきたりだし誰でもできるけど速さがあれば反射的に来ると思っていた方向に防御が向く。
もしこれが避けられた場合は、次の防御か攻撃の為に動かせる足をどっちに動かせばいいか考える」
「つ、つえぇ...」
刀の動きは見えていたが、反射的に頭上を庇ってしまった隊士達。
わざと自分たちにもできるよう、見えるように速度を落としたのだろう。
由羅「柔軟と速さがあるだけで相当強くなる。はい、足痛くない?大丈夫?」
「くぅぅっ!また頼む!」
由羅「強くなったらな。はい次の5人どーぞ」
ーー
由羅は次々と隊士達の攻撃を見ながら指摘をし、あっという間に全員を振り払っていった。
近「さすが由羅君!すごい!教える才能もあるんじゃないか?」
パチパチと拍手をしながら満足そうに笑みを浮かべる近藤。
由羅「やったー、昇給案件だなこりゃ。そこのヤニカスとドS王子はやらねぇのか?」
沖「やるに決まってらァ、一対一でな」
土「...俺はいい」