第3訓 猫の戦友
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あんのクソ猫。
何を話したんだ、ナニをじゃない事を祈る。
銀「神楽が紫に会って帰ってきて、その後に紫に関わるなって言われたんだけどさすがの銀さんでも色々気づくよね」
由羅「...............酢昆布娘は人質でした」
長い沈黙の後、もうダメだと思い目線を下に下ろしながらもそう答えると銀時はため息をついた。
由羅「めんどくせぇ事なるからあんまり関わって欲しくなかったのは本当...だけど俺が巻き込んだ、よね...すまん...」
銀「っんと、めんどくせぇ」
頭をガシガシとかきながらため息をつく銀時を見てこれまでないほどに由羅は落ち込みを隠しきれなかった。
由羅「ごめん...」
銀「そうじゃなくて、巻き込むんなら全部巻き込めっての」
由羅「え」
銀「あのさぁ、道で会ったりした時万事屋一向由羅さんの事無視とかした事ありますぅ?でなくても大事な金づるの客なのに」
気を使って、そういう言葉を選んでいるのだろう。
あぁ、昔からこいつはこういうやつだ。
由羅「ん゛...」
思わず目が潤む。
馬鹿、俺、紫にあんなことされたって泣くような男じゃないんだぞ。
今我慢しないでどうする。
銀「あいつからお前の匂いぷんぷんしたわ、なんかされたのか」
由羅「っ!」
思わず顔を上げ銀時の顔を見ると、あぁ、もうだめだ。
由羅「ッ謝るとこそこじゃねぇって感じだけどごめん~~~!!!!」
銀「なにが!?う、ぉっ!?」
思わず勢いよく抱きつき、銀時を下敷きに倒れ込む。
由羅「あ゛~!後で言うから今は何も言わず撫でろ!愛でろ!労れ大事な金づるからの依頼だバカ天パ!!」
銀「んだそれ」
と笑いながらもおずおずと頭を撫でてくれた。
なんだこの空気、俺乙女じゃん。ちょっと、すっげぇ今更だけど恥ずいな。
銀「さっきの衝撃で砕け散った銀さんの背骨が一番労られてぇよ」
由羅「ゔっ、えぐっ、ずまん゛...」
涙でボロボロになった俺の顔を見ないかのように強く引き寄せられると、気使ってくれてるのに、だとか考えずに泣いた。
ついでに甘えとこ。
由羅「ばぶ~~」
銀時の厚い胸元に頭を擦り付けるとすかさずチョップが入った。
銀「やめろ」
由羅「いでっ」
容赦なかったけど優しさの1つだろう。
10分ほどえぐえぐとした後に落ち着き始めた由羅を見て銀時は大丈夫か、と声をかける。
由羅「...ん、はっず!帰ろうかな」
銀「逃げんな」
由羅「がはっ、お前の逃げんなの破壊力すげぇな...」
銀「何言ってんだ、早く言えよ」
由羅「ふぁい...」
居間に移動するかと聞かれたが、このスーパーばぶばぶ甘えタイムが何処かに行ってしまいそうなので俺は銀時に馬乗りになったまま話すことにした。
銀時は上半身を起こした状態で、あ、ちょっと顔近いの恥ずいな。足あたりで俺はポジることにしよう。
由羅「まずですねぇ...」
ーーーー
さて、俺達乱猫のやっかいな話もしなくてはならない。
記憶のことはうやむやにしたいから言葉を選ぶことにしよう。
銀時が俺を心配してくれたなんてきいたら、また持ってはいけない気持ちが大きくなってしまう。
俺は明日非番じゃないぞ。
とっとと話をまとめよう。
【第3訓 猫の戦友。 完】