第3訓 猫の戦友
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由羅「...薬もってきてやっから」
紫「無理。またそんなこと言ってどっか消えんだろ」
由羅「神楽の事あるからそれはしねぇって」
紫「積もる話もあるだろ」
由羅「俺はねぇ」
紫「一発やらしてくれなきゃ返さねぇ」
由羅「...力で俺に敵わねぇだろ、お前をぶん殴ってでも俺は聞き出すぞ」
紫「何されても絶対話さない」
由羅「......」
こうなったら紫は言うことを聞かない。
そもそも乱猫という種族は三ヶ月に一度の発情期が来る。
抑制剤として薬はあるが、それがない場合はもうどうしても治らない。
由羅本人も一度薬を忘れ遊郭の女を抱き潰してしまった経験があった。
由羅「ここ吉原の近くだろ、行けよ」
紫「由羅が良い」
由羅「良くない」
紫「その返事さっきからムカつくな...クソっ!普通に薬持ってこりゃよかった」
由羅「だから持ってきてやるって」
紫「いや、お前の力を無くす薬」
由羅「死ね」
発情が始まりハァハァし出した紫を見、本格的にやばいと思い始めた由羅は掴まれていた裾を引っ張り紫を置いて扉へ向かう。
由羅「まじで持ってくるから、待ってろ」
こんな奴でも自分と同じ境遇で同じ苦しみを持つからとせめてもの優しさだった、のだがーー。
襖を開けると同時にプシュッと何かを顔にふかれた。
瞬間グラリと傾く体。
由羅「っ、は?」
前を見るももう人影も残っておらず。
紫「はっ、はは!お前本当俺に弱いなー」
振り向くと笑っている紫。
立っておられず由羅はヘナヘナと座り壁によりかかった。
由羅「な、なに、」
困惑する由羅に近づき、紫は由羅の前にニタニタと笑みを浮かべしゃがんだ。
紫「俺が良いって言うまでこの部屋からは出られねーよ」
由羅「一人じゃなかったのかよ...これ、もしかしてマタタビか」
紫「正解」
語尾にハートがつきそうなくらい上機嫌な紫を見て舌打ちをする。
由羅「っは、まじでやめろって。昔はこんな無理やりとかなかっただろうが..」
紫「あのさぁ、俺水ぶっかけちまって雰囲気台無しになっちまったけどお前にブチギレてたのわかんだろ」
約束も守れねぇ奴はお仕置きだよな?と尻尾の付け根を撫でられる。
普段はそんな場所触られてもなにも感じないが発情が始まるととにかく弱い。
由羅「ッ...やめ、」
抵抗する手にも力が入らなくなってきた。
本気で殴ってやろうと、拳を振りかざしたがグッと強く付け根を掴まれビクリと体が跳ね上がる。