第3訓 猫の戦友
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由羅「晋助に俺は殺せないだろ」
すると先ほどとは打って変わり全く殺意がないもののゆっくり首に手をかける高杉。
殺意がないので由羅はそれを避けることはしないが、その手には少し息苦しさを感じるほどの力が入っていた。
高「手にはいらねぇ位なら、いらねぇ」
由羅「...なら俺のやり方でやらせてくれよ」
高「時間がかかりすぎだ」
由羅「早くしてほしいなら紫の躾をしろ、俺の周りを嗅ぎまわって危害を加えさせんな。俺が過激派攘夷浪士と繋がってるなんて知られちゃあ、せっかくの入隊もなくなる」
座ったままの由羅は自らの喉元をしめあげる相手を睨みつける。
高杉は少し考えた後、手を離し懐から血の入った袋を取り出した。
高「2年も姿眩ませられりゃあ、信頼なんてあるめぇよ」
由羅「3ヶ月に一回のここの集合場所に連絡なしでわざわざ来といて言うセリフかよ、正直いねぇと思ったわ」
高杉が由羅の首元から手を離すと、反対の手で輸血パックを受け取る。
高「この数ヶ月紫を自由にしたのさ、アイツなら痺れを切らして何か行動にうつすと思った。予想は的中さね」
由羅「...全部仕組んでて俺はまんまとのったわけか」
自由になった呼吸に咳払いをし、血を飲むと痛みが走り椅子から落ちそうになる由羅は高杉の腕を掴み激痛に耐える。
高「この痛みも全部俺のせいじゃねぇ、恨むなら上を恨め。目的を忘れんな」
由羅「っ、はっ...それもそうだ、俺はっ、幕府をゆるさね...んっ、あ〝」
俯き痛みと戦う由羅の見えないところで、高杉は悲しそうな顔をし頭をサラリと撫でると袖を捲り口の前へ持っていくとなんの躊躇もなく噛み付かれる。
高「っ、途中で止めねぇと殺す」
由羅「わかって...る、」
新鮮な血を飲むことにより耳と尻尾の伸びる速さが急速に早まる。
神経が伸び縮みする痛みは何度経験しても激痛を帯び、由羅は冷や汗をかきながらも自我を保とうと奮闘する。
高「ククッ...お前の体内の一部になってると思うと興奮するよ」
由羅「このっ、サイコパスやろ...っはぁ、はぁ...はぁっ...」
ドン、と高杉を突き放すと由羅は余裕ぶった笑みを見せる。
高「もういいのか?」
由羅「うっせぇ、っ...晋助がキメェこと言うからだ」
たった一噛、3度ほど吸われた感覚しかしなかった高杉だったが貪欲に、そして妙に艶やかな姿を見るのは嫌いではなかった。
高「前ほど変化が遅くなってはねぇな」
由羅「最近こう言うことが多くてな」
最後に大きく呼吸をし息を整えると由羅は、少しふらつきながらも立ち上がると「俺がここに来たこと紫には言うなよ」と言いながら出口へ向かう。
高杉はそれを止めようとはしない。
由羅「...あとアイツをあんまりモノとか犬扱いすんな、あれはバカでも俺の戦友だ。」
お前も散々バカにしてんだろ、という言葉を飲み込む。
高「また何かあればこい。紫には伝えず来島か万歳に来させる」
後ろ向きに片手を上げ、了解の意を伝えると由羅は静かにその小屋を後にした。
