第2訓 猫のしごと
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由羅「近藤さーん、飲んでます?」
抱きしめられた右腕を凝視し、顔を赤くする近藤。
近「あ、あああああ顔近いよ由羅君!」
由羅「何顔赤くしてんすか。ほら俺の歓迎会でしょ、乾杯!」
近「一升瓶!?」
笑顔で近藤に一升瓶を渡す由羅。
由羅もまた新たに一升瓶を片手にとる。
「いけいけー!」
「近藤さん飲んでくださいよー!」
「由羅もいってやれー!」
いつの間にやら周りの隊士たちの視線を集めている二人。
由羅「オラお前らも酒もてェ!」
二人は煽られるままに酒を飲み、それを飲み干すとまた隊士たちは由羅に酒を注ぐ。
近藤も屍と化し、巻き添えを食らう隊士達。
由羅の横にいた土方や沖田も同じく煽り煽られ、酔っ払いが増えていく。
楽しそうにはしゃぐ隊士たちの中に難なく入り込んだ由羅。
これは真選組と、そして江戸中を巻き込んだ物語の話の始まりの一部。
ーーーーー
皆が潰れ、近藤と由羅は水を飲みながら縁側へと移動した。
先ほどとは打って変わりシンと静まり返った真選組には、無機質な空気の音と隊士たちのいびきだけが響いていた。
由羅「あー...のんだなぁ」
近「俺途中の記憶全然ないんだけど」
由羅「はは、俺も。...んで?分かってるよ夢小/説おきまりのパターンじゃないの、宴会の後静まり返った屯所の縁側で誰かと主人公が二人になったら真面目な話するおきまりのアレじゃないの」
近「そうだよ」
由羅「つっこめや」
ケタケタと二人が笑うと近藤は由羅を見た。
近「真面目な話とか苦手だけど、俺は何にせよ由羅君が楽しそうにやれてるみたいでよかったよ」
由羅「まあ嫌われ夢でもない限り主人公の存在なんかチートだろ」
近「一回そういう話から離れようか」
由羅「ついつい...」
土方のポケットから勝手に取ったタバコに火をつけ、ふぅと息を吐くと由羅はと「感謝してるよ」と呟いた。
近「感謝されるような事はしてないけどな」
由羅「色々黙っててくれてるし、自由にやらせてもらってるし」
近「何も言わなくてもここの奴らは自由だけどな」
どうっでもいい話をして、空が少し明るくなる頃には、起きてきた他の隊士とも話したり腹を出して寝てる隊士なんかを山崎と直してやったり。
鳥が鳴き出した頃に起きてきた土方の吐き出した煙草の煙とか、フラフラしながら部屋に戻る総悟とか、白目向いて寝てる原田は放置でいっか、なんて。
最後に水を一杯飲んで、
なんか色々あった一週間だったな、とか。
ここが俺の帰る場所なんだな、とか?
【第弍訓 猫のしごと。完】