第2訓 猫のしごと
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
時刻は17時。
宴会の準備を終え、仕事の入っていない隊士たちは集められ前に近藤、土方、由羅と立っていた。
一応ここでの正装で、と言う事で土方も由羅も隊服に着替え直していた。
まだ由羅の姿を見たこともない者がいたりするため、由羅を見つめる人間がチラホラといるようだ。
いつもなら集まればガヤガヤとうるさい隊士たちだが、今日に限っては自分たちが追っていた人物の入隊とありざわつく程度。
心なしか、天人だという理由だけで忌み嫌う視線があるようにも見える。
近藤がゴホン、と咳払いをすると小声で話していた隊士たちも全員視線を集めた。
近「知っている者もいると思うが少し前から本人の希望と上からの承諾、推薦もあり入隊してもらった##NAME2##由羅君だ」
チラ、と由羅を見ると由羅はだるそうにボケーっとしていた。
近藤と由羅の真ん中に立っていた土方は軽く小突くと由羅は「あー...」と呟くと髪を耳にかけた。
由羅「...」
天人の入隊が初ということもあり、緊張も高まり隊士たちは心なしかいつもより真剣な眼差しに見える。
いつもは無い静まった空気。
近藤も、土方も、
そして隊士たちも、由羅の目を見た。
由羅「...スゥ」
息を吸う。
ただ、それだけな事が特別に、
感じるーーー
もしかして、「俺なんかが」「天人なのに」と考えているのか。
そんな事が土方の脳裏によぎる。
確かに一度は疑いが濃い人物だったのだ。
しかし由羅にそういった嫌悪の感情は抱いた事はなかった。
俺が、俺の口から弁解を、と考えた瞬間。
由羅「宜しくウウゥゥゥゥ!!!!!!酒持ってこおおおおおおおおおおい!!!!!!!!!!!!」
「「「......
ウォォォォォォォ!!!!!!宜しくゥゥゥゥゥ!!!!!!!!!」
土「由羅テメェ!!!」
歓声が上がる。
どうやら由羅は歓迎されてない、なんて事は全くなかったらしい。
由羅「はは!いいじゃん堅っ苦しいの苦手なんだよ!」
手を貸そうと思った俺が馬鹿だった...いや、こいつはこういう奴かと諦めを覚えた土方は諦めとともに酒を手に取る。
由羅はとっくに右手に酒を持っており、近藤と乾杯をすると土方の元へと戻る。
局長である近藤も楽しそうに酒を手に取る姿を見ると、土方の顔にも小さく笑みが溢れた。
由羅「そうだ。山崎って誰?ここにいんの?」
自分と仕事をする相手を少なからず気にしていたい由羅は、周りをキョロキョロしている。
土「...総悟と話してる、いや、今殺されかけてる奴だ」
指さされた方を見ると少し離れたところに沖田が黒髪の地味な隊士の口に一升瓶を突っ込もうとしているところだった。
由羅「やべー、面白そう。行こ?」
土「あいつが殺される前にな」