第2訓 猫のしごと
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由羅「とりあえずこのコンテナでビンゴそうだな、話し声が微かに聞こえる」
耳を凝らして聞いてみるが、到底土方の耳に入るほどの大きさではなかった。
土「報告行くか?」
由羅「...いや、取引終わっちまいそうだな。んー、臭くて集中できねぇ」
珍しく真剣な顔をしながらコンテナの後ろへと移動して行く。
土方はきっと少しは中の声が聞こえての大胆な行動だと思いついていく。
由羅「あ、やべ、人出てくる」
と言うと由羅は片手で難なく土方を肩に担ぎ上げる。
土「っうぉ!?」
軽々しく担ぎ上げられた土方は驚き、どんな馬鹿力だと心底思う。
由羅「ちょ、大きい声出さないで。ちょっと上までジャンプするから叫ばないでね」
土方の了承も得ぬまま由羅は思い切り地面を蹴る。
土「っ!!」
音を立てぬように由羅はコンテナの上へ着地する。
由羅「よっ、と」
土方を降ろすと由羅は「なんだその顔」と小声で笑う。
土「お前どんだけ馬鹿力だよ...!」
由羅「トシなんか人間でいうリンゴ3個分的なみたいなもんだよ。そんなことより、アレ。ココからならお前も声聞こえるだろ」
天井に小さな穴があいているのを見つけ2人でバレないように少し顔を覗かせる。
「今回はこれで全部か?」
「あぁ、次はもっと高値で売りつけるぜ。こいつァハマらねぇ奴にはハマらねぇがちょっと脅すとすぐ金ばらまいてくれるからな」
「ほォ?ではこちらとしても希少価値のあるブツを売ってるわけだ。少しくらい分け前をあげてもらおうか」
「分かってるさ、いつも世話になってるしな」
天人二人の会話に、周りに立つ天人が5人程。
どれも表立っては武装していないが、何人かは銃を持っていたり隠し刀を持っているのが目に見える。
1人はさっき由羅が言ったように、扉を開けあたりを何気ない顔でふらつき始めたが、見張りといったところだろう。
由羅「ざっと8匹」
土「さすがに2人で相手するのは..」
由羅「お前は見てればいいよ」
小声で中をのぞきこみながらこっちに目もくれない由羅の力は果たしてどれほど強いものなのか、土方は気になっていた。
土「本気か?」
由羅「何言ってんだ、本気と書いてホンキと読む」
土「知ってた」
由羅「ナイスなお返しありがとう。じゃあ行くか見張りもいるし、ここから天井ぶっ壊していくから。着地くらいはできるだろ?」
話しながら抜刀する由羅。
コクリと頷くと、由羅はニヤリと笑い刀を逆刃にもつと思い切り振り払った。
ドォォォォン!!!!!!
衝撃音と共に天井が崩れる。
「!?」
モクモクと煙を立てながら天人の視線を集める。
周りの天人達は一斉に武器を構えて2人を取り囲む。
小さい箱の中で大穴を開けたため、煙がすぐに外へと逃げていく。