第2訓 猫のしごと
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由羅「...で、なんなの。俺ら今日夜には戻んねぇと行けねぇからさ」
月「この吉原の中で薬が取引されとる。わっちも部下も、探せど探せどみつからん。しかも吉原の人間ではないが怪我人もでてるみたいでの、表立ってはいないが手を焼いてる」
土「...それは俺らの仕事でもあるんじゃないのか」
土方は由羅に小さな声で耳打つと、そうだなと頷く。
由羅にとって、真選組での巡回や書類以外の仕事は初めてだが大丈夫だろうと土方は踏んでいた。
由羅「俺は血の匂いには敏感だけどねぇ、どうもブツが入ると分からなくなる」
月「...少しでも居場所がわかればありがたいんじゃが」
由羅「そうだな...この顔面凶器もある程度手がたつし、こいつと2人でちょっくら探ってみるわ」
土「その顔面凶器は俺のことじゃねぇだろうな」
由羅「バカお前、そろそろ自覚しろよ」
土「はっ倒されてぇのか」
喧嘩のような、だが 由羅と仲の良さそうな感じを見ると月詠は2人に任せようと決める。
月「頼む。何かあったら情報を回してくれ、緊急を催すなら殺さない程度の殺人なら許そう」
由羅「殺さない程度の殺人とは」
月「その刀は手入れが面倒じゃった、このくらいの事は任せても良いだろう?」
由羅「なんの無視?...ま、確かに借りはできちまったし引き受けようか」
ーーー
時刻は1時を過ぎる頃。
時間はまだまだある為、 由羅と土方はとりあえず裏路地を探そうと月詠と一度離れる。
元々由羅の格好は目立つ為大通りを歩くにも、屋根上から探すにも人目についてしまうため、仕方なく歩く。
土「お前の人脈ってどうなってんだ」
由羅「そこまで広くはねぇけど。たまたま松平のとっつぁんと仲良くなって、そこから広がっていった感じなだけだよ」
疑問に思っていたことを由羅にぶつけると、はぐらかされると思っていたが率直な答えが返ってくる。
土「...つか、お前から乱猫の詳しい情報聞いてねえんだけど」
前々から思っていたことを思い出す。
事件の事に協力すると言って来たのに、その事について何も話そうとしない由羅。
返ってきたのは予想外の答え。
由羅「近藤さんには言ってるよ」
土「どういう事だ」
由羅「んー...深く突っ込んで来ないなら言うけど。後近藤さんにも無闇に聞かないって約束できるなら」
真剣なはずの話だが由羅はただただ前を見てだるそうに歩いている。
土「あんだよ」
由羅「確実にあの乱猫事件は俺と関係がある。俺はそれを阻止するために真選組に近づいたって事だけ伝えておこうかな...これだけ言っちゃうとすげぇ怪しいけど」