第1訓 猫の出会い
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
沖田の首筋を少し噛むと、首筋に垂れた血を舐めとる。
由羅「っん…」
沖「っは、こりゃあ…ちと深すぎんじゃないですかィ?」
由羅「んっ、ごめっ…」
謝りながらも由羅は沖田を抱きしめる力を強めた。
近「なんかエロくね!?」
松「黙ってろ万年発情期ゴリラ」
先程まで血を飲んでいなかった時とは裏腹に、耳や尻尾もはえてくる時間が格段と早くなっている。
松「...由羅ちゃん、まだ意識あるんだよねェ?」
由羅「ん、ん…らいじょ、ぶ」
沖「俺の心配もしろィ、普通に…、痛ぇ、」
由羅「ごめっ、」
耳が生えてくる姿に土方は感心する。
一分程すると、沖田は傷口を抉られる痛みに辛くなり身をよじる。
由羅「はっ、ぁ…」
沖「っ、おい、」
由羅「んっ、」
次第に由羅の表情は恍惚したモノへと変わっていく。
由羅の纏う雰囲気が変わるのが、分かった。
土「…おい」
離れようとする沖田の腰を捕まえ、由羅は首筋から離れようとしない。
由羅「んんっ、…ふ、」
沖「うっ、」
尻尾が完全にはえると、沖田の体はミシリと音をたてる。
沖「っ…」
近「とっつぁん!」
松「トシ、止めてやれ」
瞬間、土方は由羅の目の前に刀を突きつけた。
土「おい、離れろ」
由羅「…」
少し殺気を出して言うと由羅はピタッと止まりハッとすると、沖田から慌てて離れた。
由羅「っ、ごめん!大丈夫!?」
沖「痛ェ、まじで貸しだから覚えてろィ」
由羅「覚えときます...」
松「由羅ちゃん、制御できなきゃダメだぞお茶目さんだなァ」
由羅「久しぶりでやらかしちゃったっ!」
土「甘すぎんだろオイ!!」
近「瞳の色...」
由羅の瞳の色が、はじめて見る黄色に変わっていることに気づし何気なしに呟いたが由羅はそれを聞き逃さずパッと俯き目を隠した。
由羅「...あはは、ごめんね、興奮するとなっちゃって」
近「いや、綺麗だなって」
本音で呟いたつもりだったが、由羅は気まずそうに笑いを返す。
沖「...そこまでとっつぁんが庇うってこたぁ何かあるんだろィ、いいでさァ、奴隷として認めてやりまさァ。名前なんでしたっけ?」
由羅「わぁ、やっと奴隷に昇格だぁ! ##NAME2## 由羅です宜しく」
「ほんとごめん」と言いながら由羅は自分の着物の裾で沖田の首筋を拭く。
由羅「てか、俺の方こそみんなの名前聞いてないんだけど。入隊するし教えてよ」
ーーーー
三人の自己紹介が終わり、松平は由羅のために持ってきた錠剤を渡しつつ「もう力の解除簡単にしちゃだめだから」と念を押し、帰っていった。
由羅「嵐みてえなやつだよあいつは」
近「仲良いなんて聞いてなかったからビックリだよ、しかも認識あるなら言ってくれたら良かったのに」
由羅「あんな不審がられてる状態で言っても絶対信じねーじゃん、後俺はあんまり幕府と繋がりがある事を公表しちゃだめなんだよね、一応一般人として生きてるし...まあ入隊した訳だし、よろしく、えーと、近藤さん、土方コノヤロー、総悟!」
土「クビだ」
由羅「わろた、うそうそ。んー...トシ?みんな宜しく」
近藤が呼んでるように、土方や沖田が呼んでるように、名前を言う。
近「宜しく!」
土「おう」
沖「よろしく、コキつかってやりまさァ」
由羅「総悟がちょっと優しくなった気がする」
沖「あんたの溢れ出るバカさ加減に警戒してんのがアホらしくなりやした」
由羅「辛辣」
近「これから誤報だったって事はしっかり伝えてもらうようにするよ」
由羅「おー、ありがてぇ。乱猫って事に変わりはねぇからそんなに世間様の反応は悪くねぇだろうし」
土「真犯人探すにしてもお前はヒントになるし早速吐いてもらおうか」
沖「それはもう二章で良くないですかィ?会話文多すぎだし」
由羅「それな。こんな少人数しか出てねえのに20ページも使ってんだからそろそろ章かえやがれゴリラ」
近「俺が悪いの!?」
ーー
そうして、なんやかんやで俺は晴れて無事真選組への入隊を果たした。
俺はこの出会いがこれからの人生を大きく変える出来事になるとも知らずに、ただ出会えて良かったと思えるような仲間達に会えたこの短い日数を、忘れる事はない。
由羅「見てよトシ、なんかいいふうに纏めれたくね?」
土「早く終われ」
【第1訓 猫の出会い。完】