飛べない蝙蝠は鷹の背中で夢を見る

《Happy Happy Birthday③》


《北斗side》


「…待って、北斗……こ、ここで!?」

目をキョロキョロと落ち着きなく動かして、可愛いったらないな。

京本を壁に追い詰めて、訊く。

「自分から誘ったくせに、俺は待てなの?」

「……ッ。だって…」

「だって、なに?」

訊き返すと、さらに顔を紅くする京本が、俺の首に腕をまわして引き寄せる。

「……も…意地悪…」

拗ねたような呟きと共に、唇が重なった。

「ん…」

「……京本。これ、我慢出来ると思う?」

細い腰を引き寄せて、反応しかけている京本のものと擦り合わせる。

「…ひゃ…んッ」

「ふふ。可愛い」

耳朶を甘く噛みながら呟けばさらに芯を持ち始めたものを、潤滑剤としてボディーソープを手に取って、俺のものとまとめて握る。

「…北斗…」

潤んだ瞳で見つめられたら、その先を期待しているんだと誤解してもいいよな?

「…あ……んッ」

ゆっくりと根元から扱けば、漏れる甘い声に口角が上がる。

「一緒に……いこうな?」

「…ん。…ほく…ッ…立ってらんな…い」

俺の大腿に足を絡めて、今にも崩れそうな京本の腰を支える。

「……京本。もしかして、後ろ準備した?」

この反応は……。

「………ごめん」

「俺がするって、いつも言ってるのに…」

それも含めて前戯なんだと、何度言っても京本は一人で準備をしようとする。

嬉しいような…でも、そんな姿まで見ていたい俺は軽くヤバいのだろうか?

――――否。

恋人の全てを見たいと望むのは普通のことだ。

「そんな、待っててくれたんだ?」

「……訊くなッ…ばか…んんッ」

しっとりと口づけて、上下に扱く手を速めると、ぎゅっと首に抱きつく京本が、熱い吐息を漏らすから、もう堪らない。

本当は壁側に京本を押し付けて、欲望のままに腰を打ちつけて蹂躙したいと身体は欲するけれど……。

この後、京本の手料理を美味しく食べるためには、それはダメだと理性が止める。

その後でまた、ゆっくりと。

「……ほくと?」

思考が物騒になって、手元が疎かになったのか、京本が唇を離して名前を呼ぶ。

「……悪い顔してる…」

「そう?だとしたら、あなたのせい…」

顔を傾けて近づければ、薄く開く唇に食むように口づけて、今度こそ高まる熱を吐き出すために、容赦なく手を速めた。





【終】
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