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サンジ

「おじょーちゃん、ちょっといいかい?」

「はい?」


散歩中、変な輩に絡まれた。

これくらいだったら俺でも対処できるが、騒ぎを起こさないために軽くあしらっている。


「一緒に遊ぼうよ」


腕を引っ張られ、連れて行かれそうになる。

面倒臭い。


「ごめんなさい、連れがいるので」

「今いないんだからさ。いーじゃん、ちょっとくらい」


やはり見え見えの嘘では騙せないか……。

そう思っていた次の瞬間、変な輩に掴まれていない方の腕が引っ張られ、誰かに抱き締められた。


「俺の女に手ェ出すな」


この声は……!!

思わず口から笑みが零れる。


「ちっ」


さっきまで俺に絡んでいた男は舌打ちをしてから逃げていった。


「大丈夫か?」

「おう」


この声の主は俺の彼氏である、サンジだ。


「一人で出歩くなって言っただろ?」


歩きながらサンジがそう言った。


「悪かった……」


少し小走りでサンジに付いて行く俺。

あれ?いつもだったら俺の歩幅に合わせてくれるはずなのに……。


「分かったならいいけどよ……」


もしかして……拗ねてる?

サンジとの約束破ったから?


「約束破ったんだ。お仕置きしなきゃな?」


サンジがそう言って妖艶な笑みを浮かべる。

待って、サンジってどんな顔してもかっこいいんだね。女にデレデレしてる時以外は。

顔がかぁっと朱く染まっていく。


「あ、あの……お仕置きって……」


──chu


「んあ?」


突然のキス。


「何すんだバカぁ!!」


やっと頭が追い付いてきた俺は照れ隠しにサンジを叩く。

サンジが俺の耳元で囁く。


「!?」






──続きは帰ってから、ね?










またの御来店を心よりお待ちしております。
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