このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

サボ

「ちょっとサボさん!!何ですかこれ!!?」

「書類だけど?」

「“書類だけど?”じゃないですよ!何でこんなに溜まってるんですか!!……はぁ」



私が長い任務から帰ってきてサボ参謀総長の部屋を見てみれば、書類の山が沢山。


でも、私が任務に行く前までは書類なんて溜めるような人じゃなかったし……何があったんだ?



「参謀総長、とりあえず書類やっちゃいましょう。私も手伝いますから」



そう言って書類をやること五時間。書類はなんとか終わった。

だが、だが!



「ん、良い匂いする」

「…………」



何故私はサボ参謀総長の腕の中で匂いを嗅がれてるんでしょうか。



「参謀総長、離してくれませんか」



サボ参謀総長は私の訴えを無視して、首の辺りに顔を埋める。

私の意見は完全に無視ですかはいそうですか。



「あのくすぐったいんですけど」



それでも首に顔を埋めるサボ参謀総長。

時々わざと息を吹きかけてくる。



「……心配だった」



サボ参謀総長は首元から顔を上げてそう言う。



「何がですか?」

「任務。俺がいないのは初めてだから」



そういえば。今まではどんな仕事でもサボ参謀総長が一緒だった。

私がこれでも一応参謀総長補佐だから心配してくれたんだ……。



「そうですね。心配して下さってありがとうございます」

「んーん」



そう言ってまた首元に顔を埋めるサボ参謀総長。


いつものしっかりとしてる参謀総長もいいけど、子供っぽい参謀総長もいいな、なんて。




そのあとコアラに参謀総長が書類を溜めてた理由が“私がいなくてやる気が出なかったから”ってことを聞いて、不意にも可愛いと思ってしまったことは内緒。









またの御来店を心よりお待ちしております。
2/2ページ
スキ