大2&高3
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豆 「せんぱい、
ご卒業、おめでとうございます。」
さゆ 「あ、まめはらくん!
ありがとう、って、
え⁈
ウソでしょ⁈」
豆 「せんぱいって、
こんなイメージですよね、
太陽、みたいな」
かわいい、黄色とオレンジの花束。
嬉しいこと、言ってくれるんだから。
そうだね、ほんとはこれくらいのサイズがちょうどいい。
荷物も多いし。
片手で持てるサイズの花束を、
そっと差し出して。
にっこり微笑むまめはらくんは、相変わらず最強だね。
HRを終えて、
教室を出た瞬間、
まめはらくんに呼び止められて。
まーた使っちゃいけない非常階段使ったね?w
豆 「せんぱいがいなくなると思ったら、
なんか、
学校もつまんないですね、」
さゆ 「だめだよぉ、
ちゃんと青春、楽しんで?」
豆 「・・・はは、
楽しめるかな、」
そう言って、
俯くかわいい後輩。
なんだか、切ない。
さゆ 「まめはらくん、、、」
豆 「・・・なーんて!!
せんぱいが嫉妬するぐらい、
楽しい受験生してみせます!!」
さゆ 「もぉ!!
年上をからかっちゃいけないよ!!」
豆 「せんぱい、待っててくださいね、」
さゆ 「え?」
豆 「・・・同じ大学、行くんで。」
さゆ 「またまたぁ、」
豆 「まぁ、見ててくださいよ、」
さゆ 「・・・まめはらくん、」
豆 「はい?」
さゆ 「ごめん。
あたし、センパイしか見えない。
センパイ以外、
あたしの隣、想像もつかない。
だから、そんな安易な理由で
将来の選択肢を消すのはやめてほしい。」
豆 「せんぱい、、、」
さゆ 「まめはらくんのこと、
大切だから言うんだよ。
最初で最後の、お願いです。
花束、ありがとう!
ほんとに嬉しかった!
じゃあ、青春楽しんでね!!」
豆 「・・・はい、」
まめはらくんは、
いい子だよ。
だから、
将来の道を狭めるようなことは、
して欲しくないの。
走って生徒玄関へ向かうと、
大きな花束が右へ左へ揺れてて。
るっくんとお揃いのエアマに履き替えたら。
揺れてる原因、
ツンツンするの。
昨夜も遅くまで、
バイトだったもんね?
純 「・・・んん、
う、わ!やば!!花!!」
さゆ 「あはは!!
お花は無事みたいだよ?」
純 「あっかん、寝てた」
さゆ 「おつかれさま。
しんどいのにわざわざ、ありがとね。」
純 「全然しんどないで、
最後のさゆちゃんの制服姿、
拝まんと死ねんわw」
さゆ 「勝手に死なないでよw」
純 「しっかし、
持って帰ること計算に入れてへんかった、」
さゆ 「そんな計算ミス、ある?w」
純 「こんなん持って、手すら繋がれへんやんw」
さゆ 「あはは!センパイっぽい!」
卒業生がわんさか、
ザワついてる玄関前を。
大きな花束が歩くから、おもしろくて。
純 「・・・ほんまにおめでと、」
さゆ 「ありがと、
なに?ジロジロ、」
純 「・・・焼き付けてんねん、
もぉ、この制服、最後やん?
かわいすぎて。
最後の最後まで、
違反やねんもんな、さゆちゃんらしいわ」
さゆ 「かわいいと思うもの、着なきゃね、
テンション、大事だよ!」
純 「せやな、それは同感!
テンション大事!」
自分で言うのもなんだけど。
なんだかセンパイに似てきた気がするのは。
元気があれば、なんとかってやつだね。
いつもと同じ、
帰り道。
ここに、
センパイがいなくなってもう、
2年が経ったけど。
それにももう、慣れたのに。
今度は、
全く違う道を行くことになる。
不安でいっぱいなのに、
センパイが隣にいてくれるだけで、
なんだか、
大丈夫な気がするんだよ。
花束で隠れて、
前が見えないらしいセンパイが、
右へ左へ顔を覗かせながら、
わたわたと歩くその足を止めるから。
さゆ 「どーしたの?
前、見えない?」
生徒で溢れかえる、駅前。
ここで、
キス、したね。
みんな、見てるのにって、
恥ずかしかったの、ずっと覚えてる。
なんて、思い返してたら。
純 「さゆちゃん、」
さゆ 「ん?」
また、
横から首を折り返したセンパイが、
わたしの唇に、ちょんって触れるから。
さゆ 「・・・っばか!!
みんな、見てるって!!」
純 「あっは!
今日で、
最後やん?
制服の、さゆちゃん。
味わっとこうと思ってん、」
さゆ 「ほんとバカ!」
純 「ずっと、
一緒やで、」
さゆ 「・・・そーだね、
そうだと、いいな、」
純 「はは、まぁ、見ててよ、
証明するから、」
早く、
家に着いて。
その、大きすぎる花束置いて。
くっつきたいな、なんて。
こんなふうに、
あたしを変えたのは、
センパイだよ?
絶対、
証明してね、
ずっと、
一緒だよ。
来年も、再来年も、
そのずーっと未来もキミと。
えんど
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