大2&高3
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
豆 「せーんぱい!」
さゆ 「あ、まめはらくん、」
どしたの?って、
3年の教室の後ろのドアから顔を出しただけの僕の方まで、
わざわざやってきてくれる。
どしたのって言われても。
何の用事も、ないのに。
でも、困ったように、笑ってくれる。
豆 「せんぱい、自由登校なのに、結構いますよね」
さゆ 「なんか、家だと集中できなくて、
ちょっとザワザワしてるくらいが、
いいんだよね、」
豆 「なるほど〜、僕も会えるし、一石二鳥ですね」
さゆ 「あはは!
ほんとまめはらくん、不思議だね、
なんであたし?
どこがいいの、こんなの、」
豆 「はは、そーゆーとこも、いいです、」
さゆ 「な、に!」
かぁって、
すぐ真っ赤になる。
年上なのに、
かわいい人。
豆 「はは!」
さゆ 「あのねー、
年上をからかっちゃいけないよ、」
豆 「・・・せんぱい、
本当にあの先輩?と付き合ってるんですか?」
さゆ 「うん、そうだよ、」
躊躇わず、答えるせんぱいの、
顔が優しくなるから。
豆 「・・・どこがよかったんですか?」
さゆ 「・・・うーんとね、」
豆 「すぐ出てこないんですか?」
さゆ 「出てこないねぇ、」
ふふふって、笑うせんぱい、
いつもより、笑顔が穏やか。
豆 「なんで、そんな人と、」
さゆ 「ふふ、
たくさんありすぎて、
何から言うか迷うんだよ?」
豆 「・・・そ、うなんですか、
そっちか、」
さゆ 「そう、聞きたい?」
首を傾げて、
顎を上げて笑う、
今度は、少し悪そうな顔で。
このイタズラっぽい表情も、
かわいいんだ。
豆 「うーん、やめときます、長そうなんで、」
さゆ 「あはは!
でしょ?」
やめときますって、
言ったのに。
“ああ見えて、すっごく優しいんだよ”
とか、
“あたし、結構卑屈なんだけど、
あの人はあたしのネガティブなとこ、
全部、プラスにしてくれるんだよ”
とか、
“何度もあの人が繋いでくれてやっと、
幸せになれたんだよ”
とか。
聞きたく。
ないです。
でもそんな話をするせんぱいの表情が、
いつになく、穏やかで。
今までで1番、
綺麗だなって思ったことは、
まだ、
言いません。
負けたって、
認めたくないんで。
まだ、
チャンス、
ありますか?
えんど