人質
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ずるいって、
わかってるよ。
人質やねん。
最新のスマホ。
何がそんなに嫌か、言うてくれたらええやん。
リアクションは悪くないのに。
拓 「2番目でいいよ、」
そう言って、
少しずつ距離をつめる。
さゆさんは何を考えてるのか、
相変わらず、
固まってる。
2番目で、
いいよ。
すぐ、
1番になるから。
おれの正体を知ってる人とは、
もちろん付き合われへん。
もう、あんな思いは嫌やねん。
さゆさんは、
全てを兼ね備えてて。
性格も、
見た目も、
全てが好みで。
最後の条件が、
おれの、“仕事”を知らへん、ってこと。
拓 「聞こえへんかった?
2番目で、いいよ。」
純喜くんは、
さゆさんに、
仕事のこと、何て言うてるんやろ。
純喜くんの正体知ってたら、
絶対おれのことも知ってる。
でも、
そんな素振り、見せへんし。
ゆっくり、
歩いて。
つま先が、
ぶつかる。
動揺を隠しきれず、
揺れる瞳を捉えると。
そのまま左手で、
さゆさんの真ん丸な目を隠して、
暗闇にしたら。
右手で、
小さな顎を持ち上げて。
そっと、
触れる、唇。
好きって、
伝わる?
さゆ 「ん、」
拓 「っ、はぁ、」
やめてって、
また怒られると思ってん。
それはそれで、
かわいいから。
ええねんけど、
今日は、
言わへんかった。
さゆ 「・・・た、くみ、」
啄むように、
何度も角度を変えて、
味わうと。
この間は、
ぎゅって、
手をグーにして、
怒ってたのに、
今日は、
そっとおれの服の裾を握るから。
本気に、なるやん。
拓 「・・・めっちゃかわいい、」
今度こそ、
ほんまの大恋愛やねん。
ゲーノージンじゃないおれを、
愛してくれる人、
ゲーノージンじゃないおれが、
愛せる人、
探しててん。
人質やで、
スマホも、純喜くんも。