人質
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相手が拓実、
ということを伏せればいい。
もう、
自分でもどうしたらいいか分からないから。
さゆ 「・・・あの、ね、
ちょっと前に、
入院してた患者さんなんだけど、」
結衣 「うん?」
さゆ 「・・・入院中に、
付き合ってって、言われて。
その時は、誤魔化したんだけど、
退院したあと、また、来て。」
結衣 「うん⁈」
さゆ 「一昨日、準夜明けで病院出たら、
待ってたの」
結衣 「・・・マジで⁈
ストーカーじゃん、」
ストーカー、か。
そりゃそうだよ、
わたしが、好きじゃなきゃ。
さゆ 「・・・その時、スマホ、落としちゃって、
多分、その人が持ってる、」
結衣 「・・・うん⁈
いや、それはやばい!
早く警察!
てか、スマホ、解約しないと!」
さゆ 「・・・でもさ、
わたし、多分その人のこと、、、
好き、なんだよ、」
結衣 「ええ⁈
なんで⁈
聞く限り、ストーカーだよ⁈」
さゆ 「夕べも、純喜といるとこ、見られた。
偶然だろうけど、病院も近いし、」
結衣 「ちょ、ほんと、だめだよ、
やめときな、」
やめときな、なんて。
そんなのわかってるよ。
拓実には、彼女がいるし。
そんなの、
わかってるよ。
でも、
どうしたらいいかわからなくて。
2番目でもいい、なんて、
思っちゃったんだよ。
それほど、
好きなんだもん。
結衣ちゃんだって、同じこと、瑠姫さんにされたら、
ストーカー!とは言わないはずだよ。
だってもう何年、追いかけてきたの?
ちょうどわたしたち、
実習漬けで。
精神的にも身体的にも限界だった時、
101に出会ったんだよ、覚えてる?
瑠姫が、拓実が、がんばってるからわたしたちもって、
励まし合ったの、覚えてる?
国試の前に、ファーストシングルが出て。
勉強しながら毎日そればっかり聞いてた。
国試終わって解放されて、ファンミにも行ったよね。
覚えてる?
それからもずっと、
わたしたちの背中を押し続けてくれたよね。
好きだもん。
ずっと。