人質
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駅前の交差点。
信号待ち。
こんなところ、見られたら。
写真でも、撮られたら。
純喜は、俺そんな有名ちゃうよ、とか言うから。
ほんと、警戒心がない。
そっと手を離して。
純喜はこちらを向いて、
またニコッて、笑う。
純 「・・・手ぇ、
繋いどきたい、」
さゆ 「・・・誰かに、見られたら、」
お互いの、
手が行ったり来たり。
純 「もう暗くなってるし、
大丈夫やって、」
お互いの手の、小さな攻防戦。
さゆ 「ほんっと、
あなたね、今をときめくJO1ですよ、
わかってます?」
ちょっと怒って、
腕を組んだら。
純 「俺そんな有名ちゃうよw
拓実とか、豆とか蓮くんはよくバレてるけど」
さゆ 「ばーか、」
ほんと、ばかだよ。
わたしなんかが原因で、
JO1に傷でもついたら。
純 「なんやそれw」
ばーかって、
もう一回、
言ってやろうって、
思って、
純喜の方、向いたら。
その向こうに、
拓実がいた。
似てる人?
遠いし。
似てる、人?
なわけないじゃん。
もう、何年見てると思ってるの。
拓実だ。
じっと、
こっちを見てるけど。
その目は、なに?
だめだよ、
吸い込まれそうになる、
その目。
好きだもん好きだもん好きだもん。
唖然として、
また、
だらんと降りた手。
何か言ってる純喜が、
またそっと握ったから。
慌てて、離そうとするけど、
純喜はニコニコしながら、
また握った。
熱い、
手。
熱い、
拓実の、視線。
好きだもん好きだもん好きだもん。