渦
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
拓 「・・・う、そやん、」
さっき別れたばかりの、
練習着のままの純喜くん。
昨日あんな別れ方をした、
ナース服とは違うさゆさん。
2人、
仲良く手を繋いで。
そっか、
そーやん、
そういえば、
さゆさんち?この辺?
前も、夜中に純喜くんと出てくるとこ、
見たやん。
そーやん。
多分、2人。
両思いやん。
そっか。
それでやん。
それで、
フラれたんやん。
でも付き合ってないって。
純喜くんも片想いって言ってたし。
さゆさんも恋人おれへんって。
あとは2人、
言うか言わへんかだけやん。
なんや、
そーゆー、ことか。
そーゆー、
こと?
ええやん、別に。
付き合ってへんのやったら。
おれが間に割って入ったかて、
ええってことやん。
パンツの後ろポケットに眠る、
スマホ、
握りしめて。
人質、
みたいに。
ほんまは、
こんなずるいこと、したくあれへんけど。
それで、手に入るならって、
めっちゃ悪いおれ、おってん。
めっちゃ悪い、おれ。
2人が、うまくいかへんかったらええのにって、
願うおれ。
駅前の、交差点。
じっと、遠くからさゆさんの横顔見つめて。
ずっとさゆさんの方ばっかり見てる純喜くんは、
おれには気付いてへん。
けど。
さゆさんが、純喜くんの方を向いた時。
その延長線上にいるおれに、
気付いた。
目が、
合って。
おれは動けない。
信号が青になって。
一瞬、動かへんかったさゆさんの手を引いて、
歩き出す。
2人が後ろ姿になるまで、
ただただ、
見つめるだけ。
こんな悪いおれ、
こんな、悪いおれ。
さゆさんに出会わへんかったら、
ずっと隠れたままやってん。
