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拓実が入院してから。
約1週間が経った。
結衣ちゃんは病棟が違うから、
守秘義務もあるし、拓実のことは言わずにいる。
拓実は、画面の中と変わらず、
人見知りなのに愛嬌ヨシで。
他の看護師の間でも
特別室のツンデレイケメンで人気者になっていた。
わたし以外は年齢層の高いこの病棟の看護師は、
誰も拓実がアイドルだなんて知らないらしく、
それは本当にありがたかった。
ただ、担当医師にだけ、えらく態度が悪いとか。
さゆ 「川西さん、」
拓 「あっ!さゆさん!」
さゆ 「下の名前で呼ばないでください、
まーたご飯食べなかったって、」
拓 「・・・おいしくないもん。」
さゆ 「もぉー、食べないと点滴増えますよ、」
拓 「それは困る、もうほんまコレ嫌やねん、
ぶち抜いてええ?」
さゆ 「だめでしょw」
拓 「あっは、やっぱり?
怖くてでけへんw」
さゆ 「でしょうねw」
あなたがグループ1ビビりなことは知ってます。
そこも愛しいんです。
知らないでしょうね。
拓 「・・・さゆさんさー、
そーいえば、いくつ?
もしかして、さん、じゃなくて、
呼び捨てでもええんちゃう?」
さゆ 「失礼かw
残念ながら年上です、」
わたしはあなたと同じグループの純喜と瑠姫さんと同い年ですよ、とは言えない。
拓 「えーーーーー童顔w」
さゆ 「川西さんには言われたくありませんw
ちょっと点滴落ちてないっぽいので、
箇所替えましょうか、」
拓 「えーーーーー、もう見たくないよー、
おれの腕に異物が入るとこ、」
さゆ 「あはは、そろそろ足かな?w」
拓 「コッワ!
トイレとかどーすん?」
さゆ 「オムツ?」
拓 「うっそ!お願い!腕にしてぇぇぇ、」
さゆ 「冗談ですよ、足に刺しても動けるから、」
拓 「もぉぉぉー、なにぃ?
さいあくー、」
さゆ 「あはは、」
拓 「・・・さゆさん?」
さゆ 「はい?」
拓 「あのさ、
こうして入院することになって、
仕事、で、
職場の人たちに迷惑かけてるんだけどさ。」
さゆ 「・・・うん、」
拓 「なんか、どう謝っていいか、」
さゆ 「・・・謝らなくても。
誰にだって、起こり得ることでしょう?」
拓 「そー、だけど。」
さゆ 「みんながカバーしてくれてるのは、
川西さんが帰ってくる場所、
守ってるからだと思いますよ。
だからちゃんと治して、
笑顔で帰ればいいじゃないですか。
骨折以外は元気なんだから、
それに感謝しないと。」
拓 「・・・そっか、」
韓国のステージ、
今日だもんね。
純喜からも、メッセージがたくさん来てた。
まさか、こんなに近くに拓実がいるなんて、
純喜も思いもしないだろうね。