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結衣 「ちょっと、瑠姫に会ってくる、」
さゆ 「なるほどー、
そのための関係者専用通路なんだねー、」
結衣 「そーみたい、」
さゆ 「結衣ちゃん、
この席、当たったって言ったよね?」
結衣 「・・・じゃ、行ってくるー」
さゆ 「結衣ちゃん!!」
結衣 「さゆも行く?」
さゆ 「行くはずないじゃん!!」
結衣 「はいはいw」
ライブ終わりは、
波を見る。
こんなにもたくさんのJAMが、
JO1を支えてくれてるって、
覚えておくんだ。
相変わらず、
駅へ向かう人波とは逆へ進んで、
人気の少ない暗がりの高台から見下ろすの。
去年とは違うね。
ドームの周りは、
関係ない人もたくさんいて。
JAMもみんな、のまれていく。
JO1がこんなに大きくなったんだって、
改めて、気付かされる。
のまれていく、
人波が、
人波に。
わかってる、
わかってるよ、
離れられないって、
捨てられないって。
ただの、JAMなら。
いいよね。
ただのJAMなら、
わたしはただ、幸せなだけ。
自分を嫌いになったりはしないし、
向こうを嫌いになりたいと思うこともない。
誰を?
拓実?
純喜?
どっちも?
結局わたしはただのJAM。
画面越しで、
十分なんだよ。
「さゆちゃん!!」
「さゆちゃん!!」
聴き心地の良い、
声が、
わたしの名前を呼ぶから。
周りを見渡すけど、
たくさんの人で、
どこからか、わからなくて。
この、
聴き心地の良さに、
早く、
逃げないと、とも、
思った。
もう、
甘えられない。
あなたを、
苦しめたくなんか、
ない。
前とは、違うのに。
見事な、ショートカット。
なんで、わたしってわかったの?
純 「さゆちゃん!!」
さゆ 「・・・じゅ、んき、」
純 「さゆちゃん、
はぁ、やば、よかった、追いついて、
・・・髪、切ったん?」
さゆ 「な、んで、」
純 「なんでって、
こっちのセリフやねんけど、
なんで、消えたん、」
さゆ 「・・・そ、んなの、」
純 「俺のためとか、
言うたらほんまに怒るから、」
さゆ 「・・・風邪、ひくよ、
Tシャツじゃん、」
純 「・・・そんなん、
どーでもええわ、」
さゆ 「大事でしょ、1番、」
