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さゆ 「・・・結衣ちゃん、」
結衣 「ん?」
さゆ 「ほんっとーに、
この席、
当たったんだよね?」
不思議な席だった。
1階と2階のスタンド席の間にある、バルコニー席。
少し、隠れてて。
うん、なんだろう。
少し向こうのバルコニー席なんて、INIが座ってる気がするんだけど、気のせいだよね?
遠いし、きっと見間違いかな。
結衣 「うん、そーだよ?」
もしかしたらだけど。
豆ちゃんのご両親とか、
いるような気がするんだけど、
気のせいだよね?
さゆ 「・・・やっぱり帰ろうかな、」
結衣 「バカじゃないの、もう始まるよ、」
結衣ちゃんに、連休取るよう言われて。
でも連休は取れなかったから、夜勤明けの夕方。
連れられて来た、ドーム。
なんで、
ドーム?
って、思ったけど。
すぐわかったよね。
さゆ 「結衣ちゃん、
リア友にJAM、
わたししかいないもんね、」
どうやら最終日。
去年のライブより、遥かに大きくなった箱。
結衣 「そーなの、付き合って、」
さゆ 「もう一回聞くよ?
この席、当たったんだよね?」
結衣 「うん、そーだよ?」
もしかして。
関係者席じゃ、
ないでしょうね?って、
思うけど、
言えないよね、
その自信に満ち溢れた返事聞いたら、、、
去年は神席すぎたから。
今回はあまり、見えなくて。
大画面モニターに映し出される、
JO1をただただ、静かに見守る。
周りの歓声は、聞こえない。
ちょうど。
いいね。
今日は服も、全身黒だし。
目立たないね。
ただのJAMってきっと、これでいいんだよ。
やっぱり、好きだなぁ、JO1。
世界に羽ばたく、彼らを応援してる自分も好きなんだよ。
推しって、そういうことだよね。
わたし自身のことも、好きにさせてくれるんだよね。
リアルの拓実は、
わたし自身を嫌いにさせるから。
さよならは、
正解だったんだよね。
さゆ 「結衣ちゃん、
連れて来てくれてありがとう。」
結衣 「・・・うん、」
もう、
何の未練も感情もないよ。
ちゃんと、
さよならできたね。
この人たちは、
別世界の人。
純喜も拓実も、
画面の向こうの人に、
戻ったよ。
もう、
手の温度も、
覚えてないね。
