LACK
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
拓 「・・・とにかく、
そんなん、勘違いやから、
わけわからんこと、言うの禁止。」
そう言いながら、わたしの腕を掴んで、軽々と立ち上がらせる拓実の逞しさに、
顔が熱くなって。
さゆ 「・・・そーじゃなかったとしても、
もぉ、終わりなんだよ、
わたしたち、無理なんだよ、」
無理なんだよ。
もう、誰も傷つけたくない。
自分も、傷つきたく、ない。
拓 「な、んで、勝手に決めんの、
おれの気持ちは無視なん?」
さゆ 「・・・最初にわたしの気持ち、
無視したのそっちだよ、」
こんなこと、
言わずに。
追い出したら、いいのに。
拓 「な、にが?
おれのこと、好きちゃうかったこと?」
それが、
できないのは。
さゆ 「好きだったよ!!
好きだったから、」
わたしが、強火のイチゴJAMだから、だね。
拓 「・・・え?」
あ、
ちがう、
こんなことまで、
言うつもりじゃ、
さゆ 「ちがっ、
ごめ、間違えた、」
慌てて、撤回、
するけど。
拓 「・・・何回間違えんねん、」
切なそうに、呟いて、
わたしを抱きしめるから。
この香り、
この逞しさ、
ちょうどいい、身長差。
全部、覚えてる。
さゆ 「と、にかく、
ほんと、警察呼ぶよ、
不法侵入だから、」
精一杯、胸を押し返すのに、
全然、離れてくれなくて。
拓 「さゆさん、
ほんまに?
ほんまになん?
こんなに、好きやのに、」
そんな、甘いセリフ、
耳元で囁くのは、ズルイ。
強火の、わたしに。
さゆ 「・・・拓実、
1つ、教えてあげるよ、」
拓 「なに?」
さゆ 「“好き”の相手はね、
日本では1人だけにしなきゃ、」
たじろいだ、推しを、
ぐっと手のひらで、押し返す。
拓 「は?
それ、さゆさんが言う?
ちゃうか、おれに好きって、
言わへんもんな、」
なんで、そんな、悲しそうな、顔するの。
ずるい、
ずるいよ!
さゆ 「だからって、
別れて、とも、言わないよ、」
言わない、
言わないって、
決めたのに!
拓 「な、に?
なんなん、ほんま、
何勘違いしてるんか、知らんけど!
おれにはさゆさんだけやで!
二股してんの、そっちやん!!」
さゆ 「そのセリフ、
聞き飽きたよ、」
今ではキモイだけの元カレも、
いつも言ってた、
仮眠室で、
そういうコト、
するたびに。
拓 「・・・どー、してん、
なんで、そんなんばっかり、」
絶対泣かないって、
決めたから。
拓実の前で、
泣かない。
さゆ 「帰って、
もう、2度と、会わない、」