無知の知
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バカだなぁって、
自分でも思うんだよ。
もうすぐ7月だってのに、
未だに一生懸命、シカトしてる。
いつまで、“一生懸命シカト”しないといけないのか。
一生懸命、しないと、
勝手に視界に入るし。
勝手に遠くにいるのに見つけてしまうし。
勝手に声が聞こえてきたりもする。
毎週毎週、
バカみたいにペチャクチャしゃべる校長の話を、
こんなにも真剣に聞く日がくるなんて。
隣のこいつに、
意識持ってかれないように。
おれと仲良くなけりゃ、
おまえは泣かなくて、すむんだろ?
おれも、
よくわかんない感情に振り回されなくてすむ。
一石二鳥だろ、なんて。
思い込んでた。
・・・また、
もう、見つけたくないんだって、
って、思ったけど。
バカだなぁ、
傘、忘れたんだろ?
朝、降ってなかったから。
まぁ、よくあるビニ傘だし?
なんなら半分が、ビニ傘の時代だし?
置いて行ったところで、
使わない可能性の方が、高いだろうけど。
目につくとこに、
かけてみたりして。
風邪、ひくなよって。
なんか、チビだし、色々弱そうだし。
「せんぱいっ!」
あいつの声、聞こえた気がしたけど。
雨の音で、
きっと勘違いだろう。
おれが、いなきゃ、
あいつはずっと夢だった、
“平穏無事な高校生活”を、送ることができる。
気付くはずがない、
ただのビニ傘に。
拓 「やばw
濡れすぎw」
ナゾに傘、置いてきて。
こんな、なって。
なにやってんだよ、おれw
なんて、
1人で笑ってる。
おれ、きもくね?
“きも”
そーいや、
初めて出会った時、
言われたな、“きも”ってw
あいつ、失礼かよwww
なんでおれは、
そばにもいないやつのことを考えて、
笑ってんのか、。
今になってやっと、
少し、
わかってきた気が、
するんだよ、、、