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あれから1週間。
なるべく先輩とは会わないように、
がんばったのに。
これは、
避けられないんだよ、
週に1度の、全校集会、、
拓 「・・・・・・・」
さゆ 「・・・・・・・・」
右側が、
なんだか熱くて。
校長先生が、一生懸命しゃべってるけど、
この長い話を誰が最初から最後まで聞いているというのか、
わたしには皆目見当もつかない。
教頭先生の、“解散”のひと声で。
やっと解放。
早く、
この右側の禍々しいオーラから離れたい一心で。
順番に体育館を出る波を乱してまで、
そそくさと逃げようとしたら。
拓 「おい、」
先輩がひと言、
“おい”と言っただけなのに。
まるで体育館が揺れるように、
女子たちの黄色い声が響き渡って。
わたしじゃ、
ないよね?
そそくさ、
そそくさ。
そう、思ったら。
拓 「シカトしてんじゃねぇ、
さゆ、」
絶対、だめなやつ。
この距離感バカ男は、
わたしの名前を呼び捨てで呼んで、
わたしの手首を、掴んだ。
体育館が、揺れる。
そんなこと、気にもしてない、みたいに。
先輩はわたしの手を引いて、ずんずん、歩き出す。
さゆ 「先輩、待って、速い、」
拓 「知るか、」
さゆ 「あっ、」
まるで引きずられるように引っ張られて、
足が、
縺れた。
転ぶ!!
そう、思ったら、
転ぶどころか、
浮いてたんだよ、!
拓 「どんくせーなw」
さゆ 「っ!!
せ、んぱいが!!
歩くの速いから!!」
拓 「気をつけろよ?」
距離感バカ男で、優男は、
わたしの腰に手を回して。
まるで荷物でも持つみたいに、
転びそうになったわたしを支えた。
悪戯っぽく笑って、
今度はわたしの手を、握ったから。
揺れる、体育館を後にする、
先輩、
と、
引っ張られる、わたし。
何も、気にしてない、みたいに。