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さゆ 「・・・へへ、楽しくて、
先輩の存在、忘れてた、
結構待たせたよね?
先帰っててよかったのに、」
下を向いたまま、話すのは。
もうこいつの癖とでも思おう。
マメとはキャッキャ遊んで、
おれとは、
あまり目も合わない。
それが、癪に触る。
だから、
気になるってことで、。
拓 「別に、
行くぞ、」
さゆ 「ええ⁈」
「あらあら、気をつけてね〜!」
さゆ 「あ、ありがとうございました!
先輩、速いよ!」
拓 「・・・・・・・・・・」
手首を掴んだら、
思った以上に細くて、
おれの指が余る。
こういう時、
一瞬、
“小学生”じゃないような、感覚に包まれて、
かと言ってそれが何かと言われれば、
おれにもわからない。
さゆ 「どこ行くの?」
拓 「どこ行きたい?」
さゆ 「え?」
拓 「どこ行きたいのか聞いてんの、」
さゆ 「ええ?
どこって、」
拓 「喉渇いたな、」
さゆ 「え?う、うん、」
いつもの勢いを失ったこいつに戸惑いながら。
後ろを振り向かないのは。
また、
“かわいい”だなんて、
思いたくないからだろう。
そうだ、
さっきこいつが振り返った時、
おれ、
こいつのこと、かわいいって思ってしまった、。
そんなわけ、ないだろ?
小学生みたいな、もんなのに。
足早にデパートを出て。
結構な街中、
喉が渇いたとて、
どこに行こうか、悩んで立ち止まる。
さゆ 「わっ!
もう、先輩急に止まんないで、」
拓 「そういえばおれ、
お前がコーヒー飲めないぐらいしか、
知らねーな、。」
さゆ 「え?」
拓 「おれ、
お前のこと、
何にも知らねー、。」
さゆ 「そ、そりゃ、そうでしょ、
まだ知り合って、2ヶ月も経ってないもん」
拓 「そー、だっけ?」
もう結構、
長く一緒にいたような。
そうか、
久々の友達に、
浮き足立ってる?ってことで、。
ウマが合うってきっとこういうこと?
いやいや、近所の小学生みたいなもんだから。
あと、マメのお世話係、だから、。
この複雑な感情に、
ただただ、
名前を付けないように、
脳が言い訳するのを。