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何か、感じて。
振り返ったら。
いつもなら、
知りもしない女が、ついて来てたり、
そういう、とにかく不快なやつ、なんだけど。
今回は、少し遠くにさゆが立ってて。
なぜか、ちょっと嬉しいおれ。
腰の辺りで手を振ったら、
気付いただろうに、シカトして。
なぜか反対側のホームへ歩く、さゆ。
いつも思う、
こいつには女の感情ってものがないのかと。
もしかしたら、
こいつにとっておれは。
タイプでもなけりゃ、
かっこいいとかそういう部類にかすりもしないのかもしれない。
そこが、いいのか?
自分でも未だに、謎。
久々にできた、友達。
友達?
自分でそう思って、
その言葉に、違和感を覚えたけど。
それ以上でも、それ以下でも、ない、だろ?
なげーな。
でも、なんだか嬉しそうだし、
よしとするか、なんて。
少し離れたソファーに腰掛けてスマホをいじっていたら。
おかんに肩を抱かれて、
振り返るさゆ。
「どう?拓実、
一段とかわいくなった彼女は、」
さゆ 「彼女じゃないです!!」
そんな、否定するか?
こいつには多分、
女の感情ってものが欠けてる、
さすが、近所の小学生。
拓 「・・・まぁ、いんじゃね?」
そう、
思ってたのに。
さゆ 「否定してよ!!
彼女じゃないです!!」
頑なに否定する姿を見て。
この店舗の責任者をしてる母親のテクニックもあって、
突然、大人っぽくなったこいつに、
少し、不思議な感情が芽生えて。
「あら、そうなの?
私はさゆちゃんが彼女だったら
嬉しいんだけどなぁ、」
拓 「うるせーな、」
さゆ 「・・・・・・・・・」
ニヤニヤ、してる母親と。
さっきまで照れ臭そうに、だけどニコニコしてたさゆの表情が曇って。
いつもマメには最高の笑顔を見せるくせに、
おれにはあまり、
それを見せないから。
それが気に食わないんだろう、
だろ?
って、
自分に言い聞かせる。
こいつはおれにとって、
本当に不思議な存在。