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莉乃 「あ、
さゆちゃん、先輩、」
さゆ 「え?
あ、」
あの、不機嫌そうな後ろ姿。
ずっとポケットに入ったままの手。
なぜかかわいく見える、O脚。
たしかに、先輩。
だけど。
莉乃 「声かけたら?
私、路線違うし、」
さゆ 「別に、一緒に帰るような仲でもないし、」
莉乃 「そうなの?
とにかく、また佐藤先輩の話、聞いて?」
さゆ 「う、うん、」
莉乃 「なんか、恥ずかしいし、また明日ね!」
さゆ 「うん、あ、あの!莉乃ちゃん!」
足早に、駅へ消えようとする莉乃ちゃんの背中を呼び止めて。
ほんとに伝えたいこと、
伝えようって、思った。
莉乃 「なに?」
さゆ 「・・・話してくれて、
ありがとう!!」
莉乃 「・・・うん!
さゆちゃんも!
話してくれて、ありがと!
また明日!」
さゆ 「明日ね!」
嬉しい、
と、
なんだか、腑に落ちない複雑な感情とに、
挟まれて。
莉乃ちゃん、
なんで、お兄ちゃんなんか、、、
また、
蘇る悪夢。
またわたしは、
ひとりぼっちになるのかな?
改札を通って、
ボーッと階段を登る。
先輩が電車を待っている姿が目に入って、
足を止める。
なんだか、
気まずくて。
あんまり、
会わずにすむなら、
その方がいい、なんて。
なのに。
なぜか、
パッと振り返った先輩が、
わたしに気付いて小さく手を振るから。
なんでこの人はいつも、、、
気付いてないフリをして、
くるりと回って、後ろを向いた。