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なんか、
1人で笑って、
1人でブツブツ、呟いて。
エレベーターに吸い込まれて行ったさゆ。
明日、晴れたら、どっか行こうって、
たくさん、話、したいって、思うのに。
おれが関わると、
いつものおまえじゃなくなるのが、
なんだか胸が痛くて。
なのに、
どうしても、
こいつって、
頭が、
心が言うから。
なんっか、
幸せなんだよな、
悪態吐いて、悪っそうに笑うの見てると。
エントランスを出て、
曇り空を見上げる。
あの、だっさい犬柄のカーテンが、あいつの部屋。
ちゃんと、着いたかな?って。
昨日は、
手を振ってくれたから。
また、
あの笑顔、って、
じっと待ってるけど。
さゆが顔を出すことはなかった。
「おかえり、
遅かったわね?」
拓 「あー、
うん。」
遅かった、と言われるまで。
自分がそんなに長い時間、
あいつがあのだっさいカーテンから顔を覗かせるのをじっと待ってたのかって。
気付いてなくて。
「仲直りしたのね?
お母さん嬉しくって〜!」
拓 「・・・・・・・・」
「拓実?」
拓 「まぁ、
おれは、
1人がお似合いってこと、」
「拓実、?」
拓 「おれ、別に何もしてないのに、、」
何もしてないのに、
なんで普通に暮らせないのか、。
それを当たる所もなくて。
自分の中で、消化するしかないのに、
ずっと、腹一杯。
「一成もさ、言ってたのよ。
拓実、明るくなったって。
こんなに話したの、久しぶりって、」
拓 「は?」
そー、だっけ、?
別に、変わったつもり、、ない、けど。
「さゆちゃんのおかげね〜って、」
拓 「そんなこと、ないだろ、」
「お母さんもさゆちゃん好きだわ〜、
明るくって、よく気が付く子ね、」
拓 「・・・知るか、」
「さゆちゃんが不安なら、
守ってあげたらいいと思うの。
そしたら、2人とも幸せじゃない〜!」
拓 「・・・ノーテンキだな、」
守って、
あげる?
なんだそれ。
だからそばにいるだろ?
女は恐いから。
何かされないように、そばにいるのに。
近くにいたら、
あいつはいつも、下を向いてるんだよ、。
それじゃあ、本末転倒。
違うか?
違わないって。
「あ、そういえば!
これ!忘れて行ったから!
渡しといてね?はい、」
拓 「ああ?重っ、」
無理矢理、
押し付けられた、紙袋。
ガチャガチャと、
結構な数の化粧品が入ってて。
「使い方、お勉強しましょ!って、
また遊びに来てねって伝えてね?」
拓 「・・・・・・・・」
なんでおれが。
おまえが持って行った方が、
あいつ多分、
喜ぶ気がするけど?